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優れたパフォーマンスを発揮する Metro スタイル アプリの HTML5 コンテンツ

Windows 8 の Metro スタイル アプリでは、Web コンテンツを表示する際に、IE10 のあらゆるパフォーマンス上のメリットを活用することができます。Metro スタイル アプリでは、Web コンテンツが常に JIT コンパイルされ、ハードウェア アクセラレータも有効になります。これと同程度のパフォーマンスをアプリで実現できるプラットフォームは他にありません。たとえば、iOS 上の Cocoa アプリを見ると、UIWebView コントロールを使用した場合の JavaScript のパフォーマンスは、同じコンテンツを Safari で実行した場合よりも大きく下回ります。これらの Cocoa アプリは JIT コンパイルの恩恵を受けないため、システムのブラウザーと同じように Web コンテンツを表示したり利用したりすることはできないのです。

Apple iOS アプリでの Web コンテンツの動作は、同じデバイス上の Apple Safari よりも 3 倍以上遅くなることを示すグラフ。
テスト構成: http://www.webkit.org/perf/sunspider/sunspider.html (英語)。
iPad: 第 1 世代、iOS 5.0.1。
Windows 8: Developer Preview、Dell Optiplex 745、64 ビット OS。
Kindle Fire v1。

パフォーマンスの重要性

多くのアプリケーションでは、よりリッチで常に最新のエクスペリエンスをユーザーに提供するために HTML を埋め込んでいます。たとえば、レストラン ガイドのアプリを開発していたら、レストランの場所の一覧を示す最新の地図を表示して、その中からユーザーが選択できるようにしたい場合があります。ところが、iOS のアプリを作成すると、地図のパンとズーム (英語) などの一般的な動作が Safari と比べて 2 倍ほど遅くなります。

Windows 8 の Metro スタイル アプリを作成している場合は、アプリに簡単に Web コンテンツを含めることができます。HTML アプリや XAML アプリでは、<iframe> 要素または WebView コントロールを追加するだけで、IE10 のパフォーマンスのメリットが最大限に発揮されます。このようすを HTML アプリのサンプルで実際に確かめるには、http://www.buildwindows.com/Labs (英語) にある「Building Your First Metro Style App Using JavaScript」(JavaScript を使用した初めての Metro スタイル アプリの作成) ハンズオン ラボをご覧ください。

Bing 地図の HTML コンテンツが HTML Metro スタイル アプリに表示されているスクリーン ショット
図 1: HTML Metro スタイル アプリに表示された Bing 地図の HTML コンテンツ

Metro スタイル アプリには、さまざまな既存の Web サービスを簡単かつシームレスに統合できます。アプリ用に新しいサービスを構築して、動的な HTML コンテンツを配信することも可能です。このようにすれば、アプリケーションを更新する必要がなくなります。

Metro スタイル アプリに Web コンテンツを含めると、特別な手順を踏まなくても、IE10 のパフォーマンスのメリットがすべて自動的に適用されます。JavaScript コードは、JIT コンパイル (英語) によって高速に動作し続けます。また、HTML のグラフィックス処理を高速化するために、アプリで自動的に GPU が使用されるようになります。

- Internet Explorer シニア プログラム マネージャー Andy Zeigler