Windows Server 2019 – 10 月に一般提供を開始
執筆者: Erin Chapple (Corporate Vice President, Windows Server)
このポストは、2018 年 9 月 24 日に投稿された Windows Server 2019 – Announcing general availability in October! の翻訳です。
今年も Ignite に参加することができてとても光栄です! Windows Server 2016 がリリースされたのがちょうど 2 年前ですが、私はその時からWindows Server のメジャー リリースの発表を担当してきました。昨年は、半期チャネルの初リリースとなる Window Server バージョン 1709 を発表しました。そして、今年も大きな発表があります。
Windows Server 2019 の一般提供が、10 月に開始されることが決定しました。そして、Windows Server 2019 と Azure ハイブリッド シナリオをサポートするために、Windows Admin Center をバージョン 1809 に更新 (英語) しました。Windows Server 2019 は、世界中で 1,000 万ものインスタンスがデプロイされ、これまでで最も急速に普及が進んでいる Windows Server 2016 が基盤となっています。既に Alaska Airlines (英語)、Tyco (英語)、Tieto (英語) といったお客様が、データセンターの最新化にあたり Windows Server 2016 を採用しています。
Insider Program、製品のテレメトリ分析、業界トレンドからお客様のニーズを調査したところ、ハイブリッド、セキュリティ、アジリティ、TCO などが高く注目されていることが明らかになりました。ビジネスを支えイノベーションを生み出すためには、データセンターの最新化が不可欠です。これは、競争の激しい今日の社会において特に重要なポイントです。Windows Server 2019 は、次の 4 つの分野に重点を置いて、皆様のデータセンターの最新化を支援します。
ハイブリッド: クラウドへの移行は、さまざまなプロセスを要する「ジャーニー」です。オンプレミスとクラウド環境を組み合わせたハイブリッド アプローチは、データセンター最新化戦略の核となる要素です。そのため、Windows Server 2019 と Windows Admin Center にはハイブリッド機能を装備しています。既存の Windows Server 環境を Azure サービスに簡単に接続できるよう、Windows Admin Center にはハイブリッド機能用のインターフェイスが組み込まれています。Windows Admin Center および Windows Server 2019 では、Azure Backup、Azure File Sync、Azure Site Recovery などの機能を活用して、オンプレミスのデータセンターを Azure に拡張することができます。また、Windows Server に追加された Storage Migration Service では、アプリケーションやユーザーを再構成することなくファイル サーバーやデータを移行できます。
セキュリティ: お客様にとって、セキュリティは常に最優先の課題です。増え続けるセキュリティ脅威はますます巧妙化しており、いかなる時でもセキュリティ対策の手を緩めるわけにはいきません。マイクロソフトは、防御 (Protect)、検知 (Detect)、対応 (Respond) の 3 本柱でのアプローチを実行しています。Windows Server 2019 には、この 3 つのセキュリティ機能が組み込まれています。防御について、以前はシールドされた VM を使用して機密性の高い仮想ワークロード (ドメイン コントローラー、PCI データ、機密医療情報、金融データなど) を保護していましたが、Windows Server 2019 ではシールドされた VM のサポートを Linux VM にも拡張しています。検知と対応については、攻撃やゼロデイ脆弱性を検知する Windows Defender Advanced Threat Protection (ATP) が利用できるようになりました。また、IT 環境のセキュリティ体制を高めランサムウェア攻撃にも対抗できる Defender Exploit Guard も組み込まれています。
アプリケーション プラットフォーム: Windows Server チームは、開発者エクスペリエンスを徹底的に重視することを基本姿勢としています。皆様のフィードバックから、コンテナーで既存のアプリケーションを最新化する開発者や IT 担当者にとって、サイズの小さいコンテナー イメージの方が使い勝手が良いということが明らかになりました。そこで、Windows Server 2019 では Server Core のベース コンテナー イメージを 3 分の 1 のサイズに縮小しました。また、アプリを最新化するのに役立つ、アプリの互換性、Service Fabric と Kubernetes のサポート、Windows 上の Linux コンテナーのサポートなども強化しています。さらに、Linux と Windows が混在する環境での管理が難しいという意見が多く寄せられていました。この声にお応えするために、Windows Subsystem for Linux (WSL) を Windows Server のインサイダー ビルド (英語) に組み込み、Windows Server 上で Linux コンテナーを Windows コンテナーと併存させて実行できるようにしました。Windows Server 2019 ではこれを改善し、Linux ユーザーが OpenSSH、Curl、Tar といった業界標準を使用しながら Windows にスクリプトを組み込めるようになりました。
ハイパーコンバージド インフラストラクチャ (HCI): HCI はサーバー業界の最新トレンドの 1 つです。人気の理由は、高パフォーマンスのローカル ディスクを搭載したサーバーが、コンピューティングとストレージのどちらのニーズにも対応できる点です。Windows Server 2019 では、クラスター セット テクノロジによって 2 ノードから 100 ノードのまでのサーバー スケーリングが可能になりました。また、デプロイメント環境の規模にかかわらず価格を抑えることで、高コスト効率と高パフォーマンスのソフトウェア定義型のストレージおよびネットワークを備えた HCI が実現します。マイクロソフトは Windows Server ソフトウェア定義プログラムを通じて、業界をリードするハードウェア ベンダーと提携し、認証済みの設計を採用した低価格できわめて堅牢な HCI ソリューションを提供しています。
10 月には、すべてのチャネルで Windows Server 2019 をご利用いただけるようになります。提供範囲に関する情報は、近日ブログにてお知らせいたします。
Windows Server 2019 の詳細
今回の Ignite (英語) では Windows Server に関する多数のセッションが予定されており、各セッションでさまざまな角度から Windows Server 2019 を掘り下げて解説します。期間中は毎日いずれかのセッション (英語) が予定されていますので、ぜひご参加ください。オンラインでも視聴可能です。Expo ホールの Windows Server エリアにもお立ち寄りください。開発を担当したエンジニアの話や、革新的なマイクロソフト パートナー様の事例などを聞くことができます。また、Windows Server や Windows Server ソフトウェア定義ソリューションの展示も行っています。ご不明な点があれば、お気軽にご質問ください。9 月 26 日水曜日に開催予定の Windows Server ファン感謝パーティ (英語) では、Windows Server エキスパートとの交流をお楽しみいただけます。
改めて、パートナーおよび Windows Server コミュニティの皆様に感謝申し上げます。年初の Windows Server 2019 プレビューのリリース以来、世界中にデプロイされているサーバー インスタンスは 50 万を超えました。皆様のフィードバックは製品の改善に不可欠なものです。Windows Server への積極的なご協力があってこそ、より良い製品を提供し、これからも皆様のビジネスを支えていくことができるのです。
Windows Server 2019 に関するよく寄せられる質問
Q: Windows Server 2019 の最新バージョンはいつからダウンロードできますか。
A: Windows Server 2019 は 10 月に一般提供を開始します。最新の評価版がご利用可能になりしだい、ブログでお知らせします。Azure Marketplace またはボリューム ライセンス サービス センター (VLSC) からダウンロードいただけます。
Q: Windows Server 2019 の一般提供の利用開始はどのように通知されますか。
A: Windows Server 2019 の開始時期はブログでお伝えします。Windows Server の Twitter や Facebook をフォローして最新情報をチェックしてください。
Q: Windows Server 2019 にはリモート デスクトップ サーバーは含まれますか。
A: はい。Remote Desktop Server 2019 は Windows Server 2019 のサーバー ロールの 1 つとなります。
Q: System Center の新しいバージョンはリリースされる予定ですか。
A: はい。System Center 2019 の一般提供は、2019 年前半を予定しています。
Q: Windows Server 2019 にはどのようなエディションがありますか。また詳しいライセンス情報はどこで確認できますか。
A: Windows Server 2019 には Datacenter、Standard、Essentials の 3 つのエディションがあります。Windows Server の詳しいライセンス情報はライセンスのページをご覧ください。