Azure Arc サービス レベルで有効になる SQL Managed Instance

Azure SQL 製品ファミリの一部として、Azure Arc 対応 SQL Managed Instance は 2 つの仮想コア サービス レベルで利用できます。

  • General Purpose は、一般的なパフォーマンスと可用性の機能を持つほとんどのワークロード向けに設計された、予算を抑えたレベルです。
  • Business Critical レベルは、高い可用性機能を持つパフォーマンスに依存するワークロード用に設計されています。

Azure では、ストレージとコンピューティングは Microsoft によって提供され、各サービス レベルでのパフォーマンス、スループット、可用性などのサービス レベル アグリーメント (SLA) が保証されます。 Azure Arc 対応データ サービスでは、お客様がストレージとコンピューティングを提供します。 そのため、Azure Arc 対応データ サービスでは、保証された SLA がお客様に提供されません。 ただし、お客様はサービス レベルに関係なく、パフォーマンスの高い独自のハードウェアを柔軟に使用できます。

サービス レベルの比較

次に、Azure Arc 対応データ サービスの 2 つのサービス レベルで使用できるさまざまな機能について説明します。

領域 Business Critical General Purpose
SQL 機能セット SQL Server Enterprise Edition と同じ SQL Server Standard Edition と同じ
CPU 制限/インスタンス 無制限 24 コア
メモリ制限/インスタンス 無制限 128 GB
拡大/縮小 利用可能 利用可能
監視 組み込みはローカルで使用可能、必要に応じて Azure Monitor にエクスポート可能 組み込みはローカルで使用可能、必要に応じて Azure Log Analytics にエクスポート可能
ログの記録 組み込みはローカルで使用可能、必要に応じて Azure Log Analytics にエクスポート可能 組み込みはローカルで使用可能、必要に応じて Azure Monitor にエクスポート可能
特定の時点に復元 組み込み 組み込み
高可用性 kubernetes の再デプロイに対して含まれている可用性グループ Kubernetes の再デプロイと共有ストレージを使用した単一インスタンス。
読み取りスケールアウト 可用性グループ なし
ディザスター リカバリー フェールオーバー グループを介して使用可能 フェールオーバー グループを介して使用可能
価格の IP コンポーネントの AHB 換算レート 1:1 Enterprise Edition
4:1 Standard Edition
1:4 Enterprise Edition​
1:1 Standard Edition
Dev/Test 価格 無料 無料

サービス レベルの選択方法

お客様はビジネス ニーズに基づき、パフォーマンスと可用性の要件を備えた独自のハードウェアを持ち込むため、サービス レベル間の主な差別化要因は、ソフトウェア レベルで提供されるサービスになります。

General Purpose を選択すべき場合

  • CPU およびメモリの要件が、General Purpose サービス レベルを満たすか、または制限の範囲内にある
  • Kubernetes によって提供される高可用性オプション (ポッドの再デプロイなど) がワークロードに対して十分である
  • アプリケーションに読み取りスケールアウトが必要でない
  • アプリケーションで、Business Critical サービス レベルにある機能がどれも必要ない (SQL Server Enterprise Edition と同じ)

Business Critical を選択すべき場合

  • CPU およびメモリの要件が、General Purpose サービス レベルの制限を超えている
  • アプリケーションでは、Kubernetes によって提供されるよりも高いレベルの高可用性 (アプリケーションのフェールオーバーを処理する組み込みの可用性グループなど) が必要である。
  • アプリケーションでは、読み取りスケールアウトを利用して読み取りワークロードをセカンダリ レプリカにオフロードできる
  • アプリケーションで、Business Critical サービス レベルにのみ存在する機能が必要である (SQL Server Enterprise Edition と同じ)