Azure Log Analytics の Alert Management ソリューション

Alert Management icon

注意事項

このソリューションはアクティブな開発ではなくなったので、期待した通り動作しない可能性があります。 Azure Monitor のアラートをクエリするために、Azure Resource Graph を使用してみることをお勧めします。

Log Analytics リポジトリ内のアラートはすべて、アラート管理ソリューションを使用して分析できます。 アラートはさまざまなソースから取得されている可能性があり、Log Analytics によって作成されたものや、Nagios や Zabbix からインポートされたモノが含まれます。 アラートは、接続された System Center Operations Manager 管理グループからもインポートされます。

前提条件

このソリューションでは、Log Analytics リポジトリ内の Alert タイプのすべてのレコードが分析されます。そのため、これらのレコードを収集するために必要な構成をすべて行う必要があります。

構成

ソリューションの追加に関するページで説明されているプロセスを使用して、Log Analytics ワークスペースに Alert Management ソリューションを追加します。 さらに手動で構成する必要はありません。

管理パック

System Center Operations Manager 管理グループが Log Analytics ワークスペースに接続されている場合は、このソリューションを追加したときに次の管理パックが System Center Operations Manager にインストールされます。 これらの管理パックに伴う構成や保守は不要です。

  • Microsoft System Center Advisor Alert Management (Microsoft.IntelligencePacks.AlertManagement)

ソリューション管理パックの更新方法の詳細については、「 Operations Manager を Log Analytics に接続する」を参照してください。

データ コレクション

エージェント

次の表は、このソリューションの接続先としてサポートされているソースとその説明です。

接続先ソース サポート 説明
Windows エージェント いいえ 直接の Windows エージェントでは、アラートは生成されません。 Log Analytics のアラートは、Windows エージェントによって収集されたイベントやパフォーマンス データから生成されます。
Linux エージェント いいえ 直接の Linux エージェントでは、アラートは生成されません。 Log Analytics のアラートは、Linux エージェントによって収集されたイベントやパフォーマンス データから生成されます。 Nagios と Zabbix のアラートは、Linux エージェントを必要とするこれらのサーバーから収集されます。
System Center Operations Manager 管理グループ はい Operations Manager エージェントで生成されたアラートは管理グループに配信された後、Log Analytics に転送されます。

Operations Manager エージェントから Log Analytics への直接接続は必要ありません。 アラート データは管理グループから Log Analytics リポジトリに転送されます。

収集の頻度

  • アラート レコードは、リポジトリに格納されるとすぐにソリューションで利用可能になります。
  • アラート データは 3 分おきに Operations Manager 管理グループから Log Analytics に送信されます。

ソリューションの使用

Log Analytics ワークスペースに Alert Management ソリューションを追加すると、ダッシュボードに [Alert Management] タイルが追加されます。 このタイルには、過去 24 時間に生成された現在アクティブなアラートの数とグラフが表示されます。 この時間範囲を変更することはできません。

Alert Management tile

[Alert Management] (アラート管理) タイルをクリックすると、 [Alert Management] (アラート管理) ダッシュボードが表示されます。 ダッシュボードには、次の表に示した列が存在します。 それぞれの列には、特定のスコープと時間範囲について、その列の基準に該当するアラート数の上位 10 件が表示されます。 ログ検索を実行してアラート全件を取得するには、列の一番下にある [See all] (すべて表示) をクリックするか、列ヘッダーをクリックします。

説明
重大なアラート 重大度が "重大" であるすべてのアラートがその名前別に表示されます。 アラート名をクリックするとログの検索が実行され、そのアラートに該当するすべてのレコードが返されます。
警告アラート 重大度が "警告" であるすべてのアラートがその名前別に表示されます。 アラート名をクリックするとログの検索が実行され、そのアラートに該当するすべてのレコードが返されます。
アクティブな System Center Operations Manager アラート Operations Manager によって収集された [Closed](終了) 状態を除くすべてのアラートが、その生成元ごとにグループ化されて表示されます。
すべてのアクティブなアラート 重大度に関係なくすべてのアラートがその名前別に表示されます。 対象となるのは [Closed](終了) 状態以外の Operations Manager アラートだけです。

右へスクロールすると、使用頻度の高いいくつかのクエリがダッシュボードに一覧表示されます。そのクエリをクリックすると、アラート データを探すためのログ検索が実行されます。

Alert Management dashboard

Log Analytics のレコード

アラート管理ソリューションでは、 Alertタイプのすべてのレコードが分析されます。 Log Analytics によって生成されたアラートや、Nagios または Zabbix から収集されたアラートが直接収集されるわけではありません。

アラートは System Center Operations Manager からインポートされ、タイプを Alert、SourceSystem を OpsManager として、それぞれ対応するレコードが作成されます。 これらのレコードは、次の表に示したプロパティを持ちます。

プロパティ 説明
Type Alert
SourceSystem OpsManager
AlertContext アラートが生成されるきっかけとなったデータ項目の詳細 (XML 形式)。
AlertDescription アラートの詳しい説明。
AlertId アラートの GUID。
AlertName アラートの名前。
AlertPriority アラートの優先度。
AlertSeverity アラートの重大度。
AlertState アラートの最新の解決状態。
LastModifiedBy アラートを最後に変更したユーザーの名前。
ManagementGroupName アラートが生成された管理グループの名前。
RepeatCount 同じ監視対象オブジェクトについて、同じアラートが前回の解決以降に生成された回数。
ResolvedBy アラートを解決したユーザーの名前。 アラートが未解決の場合は空になります。
SourceDisplayName アラートの生成元となった監視オブジェクトの表示名。
SourceFullName アラートの生成元となった監視オブジェクトの完全名。
TicketId アラートのチケット ID (System Center Operations Manager 環境がアラートのチケット割り当てプロセスに統合されている場合)。 チケット ID が割り当てられていない場合は空になります。
TimeGenerated アラートが作成された日付と時刻。
TimeLastModified アラートが最後に変更された日付と時刻。
TimeRaised アラートが生成された日付と時刻。
TimeResolved アラートが解決された日付と時刻。 アラートが未解決の場合は空になります。

サンプル ログ検索

以下の表は、このソリューションによって収集されたアラート レコードを探すログ検索の例です。

クエリ 説明
Alert | where SourceSystem == "OpsManager" and AlertSeverity == "error" and TimeRaised > ago(24h) 過去 24 時間以内に発生した重大なアラート
Alert | where AlertSeverity == "warning" and TimeRaised > ago(24h) 過去 24 時間以内に発生した警告アラート
Alert | where SourceSystem == "OpsManager" and AlertState != "Closed" and TimeRaised > ago(24h) | summarize Count = count() by SourceDisplayName 過去 24 時間以内に発生したアクティブなアラートが存在するソース
Alert | where SourceSystem == "OpsManager" and AlertSeverity == "error" and TimeRaised > ago(24h) and AlertState != "Closed" 過去 24 時間以内に発生し、まだ解決されていない重大なアラート
Alert | where SourceSystem == "OpsManager" and TimeRaised > ago(24h) and AlertState == "Closed" 過去 24 時間以内に発生したものの、既に解決されている重大なアラート
Alert | where SourceSystem == "OpsManager" and TimeRaised > ago(1d) | summarize Count = count() by AlertSeverity 過去 1 日以内に発生したアラートを重大度に基づいてグループ化
Alert | where SourceSystem == "OpsManager" and TimeRaised > ago(1d) | sort by RepeatCount desc 過去 1 日以内に発生したアラートを RepeatCount の値で並べ替え

次のステップ

  • Log Analytics におけるアラートの生成について詳しくは、 Log Analytics のアラート に関するページを参照してください。