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Microsoft Developer Network Weekly News Japan =Vol.128= 10/15/1999

今週のトピック

  • Microsoft Developer Days '99: Web アプリケーション開発に向けて
  • Visual C++ Developers Conference Japan '99 セッションガイド (第 5 回)
  • 「Windows Device Driver Developer Conference'99」必見!日本初、最大規模の Windows ドライバ開発カンファレンス
  • 「Windows 2000 互換性ガイド」 : MSDN Online Japan で公開中
    https://www.microsoft.com/japan/developer/visualc/resource/book01.htm

Microsoft Developer Days '99: Web アプリケーション開発に向けて

キーノート スピーチで Windows DNA 2000 を解説

前号 MSDN Weekly News Vol.127 にて、9 月 13 日に米国マイクロソフトより発表された Windows DNA 2000 をご紹介しました。11 月 10 日 (東京)、15 日 (大阪) に開催される Microsoft Developer Days '99 では、いよいよこの Windows DNA 2000 を構成するための新たなサービス、いくつかの新製品、テクノロジーを最新のデモンストレーションとともにご覧いただくことができます。

現在マイクロソフトでは、Windows DNA 2000 の構築をサポートする新製品群を開発中です。中でも Windows DNA 2000 のコア サービスを提供する Web アプリケーション プラットフォームが Windows 2000 です。その他の新製品群の概要は MSDN Weekly News バックナンバーページにて Vol.127 をご覧ください。

https://www.microsoft.com/japan/developer/weeklynews/

これらの製品群が提供するソリューションの総合的なテーマには、次のようなものが挙げられます。

  • 既存のアプリケーションをできる限り手を加えずに活用すること。
  • 異なるインターネットテクノロジーをベースとするアプリケーション同士をインターネット越しに統合すること。
  • 既存の開発手法をそのまま活かしながら XML などの最新技術も取り込み、高性能なインターネット アプリケーションを構築すること。

Microsoft Developer Days '99 では、「Windows DNA アプリケーション デザイントラック」、「Windows DNA エンタープライズ テクノロジートラック」と称する 2 つのトラックを設けて、Windows DNA 2000 のテーマを実現するための最先端ソリューションの設計、及び既存のアプリケーション活用のためのテクノロジーの導入に向けたノウハウを一足先に入手していただくことができます。

「Windows 2000 最新プレリリース版」、Windws 2000 対応アプリケーションを構築するために必要な開発者向け情報が収められた「Windws 2000 Readiness CD」及び 3 階層アプリケーション構築を実践するサンプルキット CD: 「Windows DNA 構築キット Vol.3」を含む配布物を予定しております。イベントの詳細及びお申し込み方法は、こちらの Web サイトにてご覧ください。なお、MSDN 会員の方はパートナー特別価格にてご利用いただけます。

https://www.microsoft.com/japan/developer/events/devdays99/

Visual C++ Developers Conference Japan '99 セッションガイド (第 5 回)

Visual C++ プロフェッショナルデベロッパーのための Visual C++ Developers Conference (VCDC)。今年で 3 回目の開催となる VCDC では、"100% Pure Technical Content" をキーワードに、よりスケールアップした数々のテクニカルセッションをお届けします。今回は、Windows 2000 関連のセッションをご紹介します。VCDC では、2 つのゼネラルセッションにおいて Windows 2000 に焦点を当てています。ゼネラルセッション以外にも、以下の Windows 2000 関連のセッションを用意しました。

12/1 (水) 11:30-12:45 「Windows2000 における多国語対応アプリケーションの構築」 村上 敬一郎
12/1 (水) 17:15-18:30 「アプリケーションプログラマのための Windows2000 デバイスドライバプログラミング」 上西 龍二郎

ゼネラルセッションである基調講演、及び特別講演では最新の Windows 2000 のプログラミングに関する情報をお届けする予定です。この他にも Visual C++ ユーザー必見の数々のセッションを用意し、皆様のご参加をお待ちしています。また、MSDN Subscription 会員の皆様向けに、パートナー料金をご用意しております。

Visual C++ Developers Conference Japan '99

開催日: 1999 年 11 月 30 日 (火) ~ 12 月 1 日 (水) の 2 日間
開催地:パシフィコ横浜 会議センター

各セッションの詳細など詳しい情報は、下記 URL をご覧ください。

http://www.shoeisha.com/

「Windows Device Driver Developer Conference'99」必見!

日本初、最大規模の Windows ドライバ開発カンファレンス

1999 年 11 月 2 日 (火)、パシフィコ横浜にてデバイスドライバ開発者のためのカンファレンス「Windows Device Driver Conference'99」を開催いたします。本カンファレンスでは、Windows オペレーティングシステム、アーキテクチャのテクニカル情報を中心に Windows 2000 をターゲットにした最新情報、デバイスドライバ開発テクニックを一挙、初公開いたします。

セッション詳細:

  1. Microsoft のドライバ戦略マイクロソフト (株) システム製品統括部 久保雅司 Windows2000 ロードマップ、位置づけ、ドライバ開発の留意点等の解説

  2. WDM アーキテクチャーマイクロソフト (株) Windows システム テクノロジ グループ 長尾康 PnP,PowerManagement 等新機能の概略、実装方法等の解説

  3. Windows2000 スタンダードドライバマイクロソフト (株) Windows システム テクノロジ グループ 中里倫明 クラスドライバ、ポートドライバの概略、実装方法等の解説

  4. Tool & Techniques for Driver Development コンピュウェア社 ソフトウェア・アーキテクト フレッド・ヒューイット氏 WDM ドライバ開発ツールを使用しての開発効率向上のデモを紹介

  5. Windows2000 デバイスドライバ開発テクニック & デモサイエンスパーク (株) デバイスドライバサポート 三浦秀朗氏 評価ボードを使用しての WDM 対応 PCI 及び USB ドライバの開発実践

  6. パネルディスカッション「デバイスドライバ開発は難しくない!?」

日時 : 1999 年 11 月 2 日 (火) 9:30 ~ 19:30
会場 : パシフィコ横浜 (会議場 5 階) 横浜市西区みなとみらい 1-1-1
参加費 : 一般 \98,000 (税別)、MSDN 会員 \96,000 (税別)
定員 350 名

ご参加登録はお早めに!
MSDN 会員のための特別価格をご用意いたしました。お申し込みの際に MSDN 会員専用コースを選択してください。カンファレンスの詳細、お申し込み方法は Web ページにてご確認ください:

http://www.accucom.co.jp/WDDDCf99.html

「Windows 2000 互換性ガイド」 : MSDN Online Japan で公開中

ボリュームの物理ドライブ番号の検出

ハード ドライブのボリュームがドライブ間で移動できるようになったので、ボリュームのシンボリック リンクに埋め込まれていた物理ドライブ番号がなくなりました。アプリケーションは、IOCTL を使用してドライブ番号を取得する必要があります。この変更により、ウィルス検出ソフトウェアや、ファイル システム フィルタ ソフトウェアなど低レベルでハード ディスクのパーティションにアクセスするソフトウェアは、パーティションが存在する物理ハード ドライブを検出できなくなっています。このため、ウィルス検出ソフトウェアがパーティションを検査できなかったり、ファイル システム フィルタ ソフトウェアがフィルタを使ってボリュームを処理できないといった現象が現れます。

NT 4.0 では、ドライブ文字のシンボリック リンクは \Device\HarddiskX\PartitionY といった名前をポイントしていました。アプリケーションは、このリンクを読んで、そこから X を見つけ出し、\\.\PhysicalDriveX を開いてパーティションに対応する物理ディスクを見つけるという方法で、ハード ディスクの番号を検出することができました。NT 4 では、アプリケーションがドライブ文字からディスクを割り出す方法はこれしか用意されていません。この手法は、NT 4.0 でさえ絶対安全とはいいきれない部分がありました。リンク名が \Device\Harddisk\PartitionY になっていたとしても、ボリュームは、NT 4.0 に用意された FTDISK テクノロジを使えば、複数のボリュームを 1 つのボリュームとして見せかけることができるからです。

Windows 2000 では、ボリュームが複数のハード ディスク間で自由に移動できるようになったため、この手法を踏襲することはもはやできません。Windows 2000 のこの新しい機能を可能にしたのは、新しいプラグ アンド プレイ インフラストラクチャです。Windows 2000 では、ボリュームをドライブ間で移動できるサードパーティ製のユーティリティもいずれ使えるようになるでしょう。この新しい機能により、ドライブ文字は、たとえば \Device\HarddiskVolumeZ といった名前にリンクされます。目的とするボリュームの現在の物理位置 (これは時間が経つと変化することがあります) は IOCTL 呼び出しを使って検出できます。アプリケーションは、IOCTL_STORAGE_GET_DEVICE_NUMBER を呼び出すようにコーディングする必要があります。これにより、リムーバブル ボリュームまたは DOS スタイル ボリュームのハード ディスク番号とパーティション番号が返されます。動的ボリュームや NT 4.0 の FTDISK テクノロジを使用するボリューム (たとえば、ストライプ セット、ボリューム セット、またはミラー セット) では、複数のディスクが存在したり、パーティション番号という概念が意味をなさなかったりしますが、このような場合のため IOCTL_VOLUME_GET_VOLUME_DISK_EXTENTS がサポートされています。これを呼び出すことにより、ハード ディスク番号の一覧とボリュームの物理位置を知らせてくれるバイト範囲が返されます。

「Windows 2000 互換性ガイド」全項目は、こちらの Web サイトでご利用いただけます。(URL 文字列が複数行に分かれている場合は「改行」を削除してご利用ください。)

https://www.microsoft.com/japan/developer/windows2000/compatibility.asp

Windows 2000 とアプリケーションとの互換性に関する典型的な問題を分析

「Windows 2000 互換性ガイド」は、Microsoft 自身が Windows 2000 オペレーティング システムの開発中に広範な 32 ビット アプリケーションをテストした経験に基づいて作成されました。これは、Windows 2000 におけるアプリケーションの互換性に関連して、開発者が遭遇する共通の問題とその解決方法の概要を文書形式にて説明するものです。問題は、「セットアップおよびインストール」、「Windows 2000 の互換性 - アプリケーションに影響する可能性のある OS 側の変更」、「アプリケーションの安定性」、「Windows プラットフォーム間の相違点」の 4 つに大きくカテゴリー分けされます。

今回はその中から、「ボリュームの物理ドライブ番号の検出」の解説をご覧いただきました。