家庭や職場で安全に Windows 7 を使うために

かめがわ かずし


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注意
本コラムはWindows 7 および Windows Server 2008 R2 の RTM 版の情報をもとに書いています。また、Windows Live ファミリーセーフティーは 2009 年 12 月時点の情報に基づいています。

概要

家庭で少しでも安心して使うために、Vista から「保護者による制限」機能が搭載されました。Windows 7 でも機能改良され、さらに Active Directory では AppLocker という新機能でより細かい制御が可能になっています。

Windows 7 でユーザーアカウントに制限をかける

注意
この機能は Active Directory に参加したクライアントでは使用することはできません。末尾で紹介する AppLocker を使用してください。

コントロールパネルの「任意のユーザーへの保護者による制限のセットアップ」を選択します (図 1)。

図 1
図 1 コントロールパネル[拡大図]

Windows 7 にインストール済みのアカウントが表示されます。この中から制限をかけたいアカウントを選択します (図 2)。ここでは "mychild" というアカウントに対して制限をかけます。

図 2
図 2 Windows にインストールされているアカウント一覧[拡大図]

mychild を選択すると、現在設定されている制限状態が表示されます。初期状態では「無効」に設定されているため、すべてのアプリケーション、すべての時間帯で使用可能になっています (図 3)。

図 3 図 4
図 3 保護者による制限の初期状態[拡大図] 図 4 保護者による制限を有効にした場合[拡大図]

「有効、現在の設定を強制します」を選択すると、Windows の制限が可能になります。Windows のみで可能になる機能は「時間制限」「ゲーム」「特定のプログラムの抑止」の 3 点になります (図 4)。

有効にしただけでは制限は何も設定されていません。Vista では Web フィルタリングが内蔵されていましたが、Windows 7 では Windows Live ファミリーセーフティ (http://download.live.com/familysafety) を使用するため、削除されています。

開発者向け情報ですが、この保護者による制限機能は第三者が独自の制限機能と置き換え可能です。保護者による制限機能の開発に関しては英語情報ですが、以下にまとめられています。
https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/ms711320(VS.85).aspx

ドキュメントによると、特定の操作に対応するイベントを採取してログとして残せるそうです。保護者による制限機能を使ったプログラムで対応すると、ユーザーの行動を残すことができますが、場合によってはプライバシー上の問題が発生します。注意してください。

使用時間を制限する

まずは時間制限を設定しましょう。「時間制限」をクリックすると、図 5 の画面が表示されます。この真っ白な状態ではすべての時間帯で Windows へログオンすることができます。

図 5 図 6
図 5 時間制限設定の初期状態[拡大図] 図 6 ログイン可能時間制限を設定した例[拡大図]

制限したい時間を設定するにはマウスを画面上でなぞるように動かしてください。青色に変化した時間帯が使用禁止時間になります。図 6 は土曜日曜のみ 18 時から 21 時まで使用不可、月曜から金曜までは 19 時から 21 時まで使用不可に設定した例です。

OK ボタンを押して、図 4 の画面に戻ります。この青色になっている時間帯で mychild アカウントがログオンを行うと、正しいパスワードを入力しても図 7 の画面が表示され、ログオンできません。

図 7
図 7 ログオンできない時間帯にログオンを行った場合[拡大図]



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