演習 1 : InfoPath Forms Services を実行するサーバーへの InfoPath 2007 フォーム テンプレートの発行
2007 年 2 月
対象アプリケーション:
Microsoft Office InfoPath 2007
要約: ブラウザ対応の InfoPath 2007 フォーム テンプレートを作成し、各種のサーバー固有のオプションを確認し、フォーム テンプレートを Office SharePoint Server 2007 ドキュメント ライブラリに発行する方法を学習します。
目次
演習の目的
演習の準備と要件
シナリオ
実習
謝辞 追加情報
関連リソース
ダウンロード: InfoPath2007SampleTrainingLabs_J.exe
演習の目的
この演習を完了すると、以下についての知識が得られます。
- [デザイン チェック] 作業ウィンドウ
- サーバー固有のフォーム オプション
- InfoPath Forms Services を実行するサーバーへのフォーム テンプレートの発行
演習の準備と要件
この演習を実行するには、以下が必要です。
- Microsoft Office InfoPath 2007
- Microsoft Office SharePoint Server 2007 または Microsoft Office Forms Server 2007 サーバーにファーム管理者としてアクセスできること
- サイト コレクションにアクセスできること
シナリオ
Contoso 社の IT 部門は、Office InfoPath 2007 を使用して業務報告書のフォーム テンプレートをデザインしました。これで、このフォーム テンプレートをサーバーに発行して、コンピュータに Office InfoPath 2007 がインストールされていないユーザーが Web ブラウザを使用してこのフォームにアクセスできるようにする準備が整いました。作業を進める前に、フォームの作成者は、フォーム テンプレートをサーバーに発行するための準備をし、サーバー固有のオプションを変更してから、フォーム テンプレートをサーバーに発行する必要があります。
実習
フォーム テンプレートを SharePoint Server ライブラリに発行する
フォーム テンプレートを組織内の他のユーザーと共有する方法の 1 つは、SharePoint Server ライブラリにフォーム テンプレートを発行することです。これにより、各自のコンピュータに Office InfoPath 2007 がインストールされていなくても、チーム メンバが業務報告書の入力、保存、および参照を行うことができます。次の演習では、特にこの用途のために作成されたドキュメント ライブラリに業務報告書フォーム テンプレートを発行します。
フォーム テンプレートを開くには
- InfoPath を起動します。
- [作業の開始] ダイアログ ボックスで、[フォーム テンプレートのデザイン] をクリックします。
- [フォーム テンプレートのデザイン] ダイアログ ボックスで、[自分のコンピュータ上] をクリックします。
- この演習のダウンロードに含まれている Status Report (Simple) フォーム テンプレート (C:\2007 Office System Developer Resources\Code Samples\InfoPath2007SampleTrainingLabs フォルダに格納されています) を選択し、[開く] をクリックします。
Contoso の業務報告書フォームがデザイン モードで開きます。 - デスクトップに Status Report (Simple) フォーム テンプレートを保存し、このコピーを使用して SharePoint Server ライブラリに発行します。
フォーム テンプレートのサーバーとの互換性を確保するには
[デザイン タスク] 作業ウィンドウの最上部にあるドロップダウンの矢印をクリックし、[デザイン チェック] をクリックします (図 1 参照)。
図 1. [デザイン チェック] 作業ウィンドウを開く
[デザイン チェック] 作業ウィンドウで、[互換性設定の変更] をクリックします。
[フォームのオプション] ダイアログ ボックスで、[ブラウザまたは InfoPath で開くことができるフォーム テンプレートをデザインする] チェック ボックスをオンにし、[OK] をクリックします。
[デザイン チェック] 作業ウィンドウの一覧に表示されたエラーや警告を確認します (図 2 参照)。
各エラーの詳細を確認するには、一覧内でエラーを選択します。
**注意: **演習の業務報告書フォーム テンプレートには、ブラウザでフォームが機能しなくなるようなエラーはありません。
図 2. 互換性エラーの確認
すべてのエラーを解決できたら、フォーム テンプレートをサーバーに発行することができます。ただし、フォーム テンプレートを発行する前に、サーバー固有のオプションを指定しておくとよい場合があります。たとえば、ブラウザでフォームの上下に表示されるツールバーを変更できます。既定では、ブラウザでフォームを入力するときは、どちらのツールバーも表示されますが、上部のツールバーまたは下部のツールバーのみを表示したり、両方を非表示にしたりできます。
サーバー固有のオプションを変更するには
[ツール] メニューの [フォームのオプション] をクリックします。
[フォームのオプション] ダイアログ ボックスで、[カテゴリ] ボックスの一覧の [ブラウザ] をクリックします。
フォームの上部のツールバーを無効にするには、[ツール バーをフォームの上部に表示する] チェック ボックスをオフにします。
フォームの下部のツールバーを無効にするには、[ツール バーをフォームの下部に表示する] チェック ボックスをオフにします。
**注意: **両方のツールバーを非表示にした場合は、フォーム テンプレートをドキュメント ライブラリに保存できなくなります。
5. ツールバーやダイアログ ボックスなど、インターフェイス要素の言語を変更するには、[フォームの言語] ボックスの一覧で使用する言語を選択します。
既定では、フォームの言語は、フォームがデザインされた言語に設定されています。選択する言語は、サーバーでサポートされている言語で、サーバーにインストール済みである必要があります。
表 1 に、ツールバー上に表示される各ボタンの説明を示します。既定では、すべてのボタンが表示されます。
表 1. ツールバーのボタン
ボタン | 説明 |
---|---|
送信 | フォーム テンプレートに対して送信が有効にされている場合、送信プロセスを開始します。 |
保存 | ドキュメント ライブラリまたは指定された保存先にフォームを保存します。 |
名前を付けて保存 | ドキュメント ライブラリまたは指定された保存先に、別のフォーム名を付けて現在のフォームを保存します。 |
閉じる | 現在のフォームを閉じます。 |
ビュー | フォーム テンプレートに複数のビューがある場合は、ビュー間の切り替えに使用されます。
|
印刷レイアウト表示 | ブラウザの印刷レイアウトのビューに切り替えます。 |
更新 | フォームのデータをサーバーにより更新します。このボタンをクリックすると、このフォームに関連付けられているサーバー関連のアクションが実行されます。 |
ボタンを無効にするには、無効にするボタンの横のチェック ボックスをオフにします (図 3 参照)。
**注意: **ボタンのキャプションは、ソリューション マニフェスト (.xsf) ファイルを編集することで変更できます。
図 3. サーバー固有のフォーム オプションの設定
適切なサーバー固有のオプションを指定したら、フォーム テンプレートをドキュメント ライブラリに発行できます。
フォーム テンプレートをライブラリに発行するには
- [ファイル] メニューの [発行] をクリックします。
- 発行ウィザードの 2 番目のページで、[InfoPath Forms Services をインストール済み/未インストールの SharePoint サーバーへ] をクリックし、[次へ] をクリックします。
- [SharePoint サイトまたは InfoPath Forms Services サイトの場所を入力してください] ボックスに、サイト名を入力し、[次へ] をクリックします。
- ウィザードの次のページで、ページ上部の [このフォームをブラウザで入力できるようにする] チェック ボックスがオンになっていることを確認します。
- [ドキュメント ライブラリ] をクリックし、[次へ] をクリックします。
- [新しいドキュメント ライブラリを作成する] をクリックし、[次へ] をクリックします。
- [名前] ボックスに「業務報告書 (簡易)」と入力し、[次へ] をクリックします。
- SharePoint 列を追加するために、[追加] をクリックします。
- [フィールドまたはグループの選択] ダイアログ ボックスで [date] フィールドをクリックします。
- [列名] ボックスに "Date" に代えて「業務報告書の日付」と入力し、[OK] をクリックします。
このテキストが、SharePoint Server ライブラリの列の最上部に表示されます。 - 手順の 8. ~ 10. を繰り返し、ドキュメント ライブラリにさらに列を追加します。完了したら、[次へ] をクリックします。
- ウィザードを完了するには、[発行] をクリックします。
ウィザードの最後のページで、フォームが正常に発行されたことが示されます。このページには、既定のブラウザでフォームをプレビューするためのリンクがあります。
発行したフォームを開くには
- SharePoint Server ライブラリを参照します。
- ドキュメント ライブラリのツールバーの [新規] をクリックします。
Office InfoPath 2007 がインストールされている場合は、InfoPath でフォームが開きます。Office InfoPath 2007 がインストールされていない場合は、ブラウザでフォームが開きます。
ブラウザでのみフォームが開かれるようにするには
SharePoint Server ライブラリを参照します。
ドキュメント ライブラリのツールバーの [設定] をクリックし、[フォーム ライブラリの設定] をクリックします。
[全般設定] セクションで、[詳細設定] リンクをクリックします。
以下の図のように、[フォーム ライブラリの詳細設定] ページの [ブラウザ対応ドキュメント] セクションで、[Web ページとして表示する] をクリックします。
図 4. 常にブラウザで表示するようオプションを変更
[OK] をクリックし、SharePoint Server ライブラリに戻ります。
これで、Office InfoPath 2007 がインストールされているかどうかにかかわらず、フォームが常にブラウザで表示されるようになりました。
謝辞 追加情報
この演習を完了したことにより、サーバーに発行できるようにフォーム テンプレートを準備し、Web ブラウザでフォームを開いたときにフォームに適用されるサーバー固有のオプションを設定し、SharePoint Server ライブラリにフォーム テンプレートを発行できるようになりました。
InfoPath Forms Services を実行するサーバーにフォーム テンプレートを展開する方法を学習するには、「演習 2 : InfoPath 2007 フォームの展開と管理」を参照してください。
関連リソース
InfoPath による開発の詳細については、以下のリソースを参照してください。