コマンドレットについて

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2006-08-10

コマンドレットとは、Microsoft Exchange 管理シェル内の機能の最小単位です。コマンドレットは、他のシェル内の組み込みコマンド (たとえば cmd.exedir コマンド) に似ています。これらの一般的なコマンドと同様に、コマンドレットは Exchange 管理シェル内のコマンド ラインから直接呼び出すことができ、個別のプロセスとしてではなく、シェルのコンテキストで実行されます。

コマンドレットは通常、繰り返し行われる管理タスクを中心にして設計されています。Exchange 管理シェルでは、Exchange 固有の管理タスク用に 360 個以上のコマンドレットが提供されています。Microsoft Windows PowerShell の基本的なシェル設計には、Exchange 以外のシステム管理コマンドレットが含まれており、これらのコマンドレットと共に Exchange のコマンドレットが使用できます。

important重要 :
Exchange 管理シェルのコマンドレットにアクセスするには、Microsoft Exchange Server 2007 プログラム メニューから Exchange 管理シェルを実行する必要があります。

Exchange 管理シェルのすべてのコマンドは、動詞と名詞の組み合わせで示されます。動詞と名詞の組み合わせは常にハイフン (-) で区切られ (スペースはありません)、コマンドレットの名詞は常に単数形です。動詞は、コマンドレットが行う処理を表します。名詞は、コマンドレットが処理を行うオブジェクトを表します。たとえば、Get-SystemMessage コマンドレットでは、動詞が Get で、名詞が SystemMessage です。特定の機能を管理するすべての Exchange 管理シェル コマンドレットには、同じ名詞が使用されます。表 1 は、Exchange 管理シェルで使用できる一部の動詞の例を示しています。

note注 :
既定では、動詞が省略されている場合、Exchange 管理シェルでは Get 動詞であると見なします。たとえば、Mailbox を呼び出した場合、Get-Mailbox を呼び出したのと同じ結果になります。

表 1   Exchange 管理シェル内の動詞の例

動詞 説明

Disable

Disable コマンドレットは、指定した Exchange 2007 オブジェクトの "有効" 状態を $False に設定します。これにより、オブジェクトが存在している場合でも、オブジェクトがデータを処理しないようになります。

Enable

Enable コマンドレットは、指定した Exchange 2007 オブジェクトの "有効" 状態を $True に設定します。これにより、オブジェクトがデータを処理できるようになります。

Get

Get コマンドレットは、特定の Exchange 2007 オブジェクトに関する情報を取得します。

note注 :
ほとんどの Get コマンドレットを実行した場合、概要情報のみが返されます。コマンドの実行時に Get コマンドレットで詳細情報が返されるようにするには、コマンドを Format-List コマンドレットにパイプ処理します。Format-List コマンドの詳細については、「コマンド出力の操作」を参照してください。パイプライン処理の詳細については、「パイプライン処理」を参照してください。

Install

Install コマンドレットは、新しいオブジェクトまたは機能を Exchange 2007 サーバーにインストールします。

Move

Move コマンドレットは、指定した Exchange 2007 オブジェクトを、1 つのコンテナまたはサーバーから別のコンテナまたはサーバーに移します。

New

New コマンドレットは、新しい Exchange 2007 オブジェクトを作成します。

Remove

Remove コマンドレットは、指定した Exchange 2007 オブジェクトを削除します。

Set

Set コマンドレットは、既存の Exchange 2007 オブジェクトのプロパティを変更します。

Test

Test コマンドレットは、指定した Exchange 2007 コンポーネントをテストし、参照用のログ ファイルを生成します。

Uninstall

Uninstall コマンドレットは、Exchange 2007 サーバーからオブジェクトまたは機能を削除します。

以下のコマンドレットの一覧は、完全なコマンドレット セットの例です。このコマンドレット セットは、Exchange 2007 の配信状態通知 (DSN) メッセージおよびメールボックス クォータ メッセージ機能を管理するために使用されます。

  • Get-SystemMessage
  • New-SystemMessage
  • Remove-SystemMessage
  • Set-SystemMessage

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。