Windows SharePoint Services をアップグレードする

このセクションでは、Windows SharePoint Services を使って高度にカスタマイズしたサイトを対象に、Version 2 から Version 3 へのアップグレード処理を拡張する手順について解説します。Version 2 でカスタマイズした事項としては、Web パーツやサイト定義に関するもの、Microsoft Office FrontPage で施したカスタマイズなどが多いでしょう。

Windows SharePoint Services では、オブジェクト モデルを使ってアップグレード アクションを定義し、また、スキーマを使ってアップグレード定義ファイルを定義することができます。オブジェクト モデルは、外部のサーバー アプリケーションに対するアップグレード処理から、独自のアップグレード コードを呼び出して実行する手段にもなります。Windows SharePoint Services のアップグレード機能を内部的に呼び出して使う、独自のアプリケーションを作成できるわけです。一方、アップグレード定義スキーマを使うと、旧バージョンで使っていたファイルやリソースを、新バージョンのそれに対応付けるファイルを作成できます。

警告

Windows SharePoint Services にはデータベース スキーマを拡張する手段がないので、アップグレード コードも、このような修正がなされていないと想定しています。したがって、実際に修正がなされていた場合、Windows SharePoint Services のアップグレード コードを実行するとデータが失われるおそれがあります。事前にデータを調査しておき、アップグレード後に改めてスキーマを拡張するなどの措置が必要です。

In This Section

アップグレードの概要

サイトのバージョン管理とアップグレード

アップグレードへの構造的アプローチ

アップグレードにオブジェクト モデルを使用する

アップグレード処理のサンプル アウトライン

アップグレード定義ファイル

アップグレード定義スキーマ

ページと Web パーツをアップグレードする