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Stsadm の import および export 操作を使用したコンテンツのアーカイブおよび取得 (Office SharePoint Server 2007)

Microsoft Office SharePoint Server 2007 には、サーバーおよびサイトをコマンド ラインで管理するための Stsadm.exe ツールが用意されています。

このツールの利点は以下のとおりです。

  • バックアップをスケジュールする Windows タスク スケジューラと併用できます。

  • Windows SharePoint Services Timer サービスに依存しません。

  • 復元可能な検索用のバックアップができます。

  • ファーム レベル、Web アプリケーション レベル、またはサイトコレクション レベルでバックアップと復元を行うことができます。Stsadm 完全バックアップは、ファーム全体の復元、またはファームのオブジェクト (Web アプリケーション、共有サービス プロバイダ (SSP)、またはコンテンツ データベース) の復元に使用できます。

  • 最初に 17 時間実行するバックアップについては、システムが自動的にバックアップを再起動し、実行するプロセスの適切な時間 (17 時間を超える) を割り当てます。

このツールの短所は以下のとおりです。

  • 直接、テープにはバックアップできません。バックアップの場所は、汎用名前付け規則 (UNC) パスである必要があります。

  • 古いバックアップ ファイルを自動的に削除できません。マイクロソフト サポート技術情報の記事「Visual Basic スクリプトを使用して Windows SharePoint Services 3.0 で SharePoint Server 2007 でバックアップの削除を自動化する方法」に記載されているバックアップ ファイル削除スクリプトを使用できます。

  • ファーム バックアップの一環として、構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースをバックアップすることはできますが、復元は行われません。

  • Inetpub ハイブまたは 12 ハイブ (%COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft Shared\Web server extensions\12) のカスタム ソリューション ファイルはバックアップされません。

  • 代替アクセス マッピングはバックアップされません。

  • ホスト ヘッダー、専用 IP アドレス、Secure Sockets Layer (SSL) 証明書など、インターネット インフォメーション サービス (IIS) の設定はバックアップされません。

  • サイト コレクションのバックアップは、パフォーマンスに影響を及ぼすほか、アクセス エラーの原因となる場合があります。サイト コレクションのバックアップは、サーバーに負荷がかかった状態で使用するように設計されていません。サイト コレクションのサイズが 12 ~ 15 GB を超えると、バックアップの処理が遅くなります。15 GB を超えるサイト コレクションを処理する場合は、SQL Server バックアップの使用をお勧めします。

ハードウェアの構成、データベースのサイズ、サイト コレクション、または使用している Web アプリケーションは、バックアップと復元のパフォーマンスに重大な影響を及ぼす可能性があります。

Stsadm コマンド ライン ツールは、構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースのバックアップに使用できます。ただし、構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースは、同じ場所にある同じ名前のサーバーにしか復元できません。

システムのバックアップが使用可能なメンテナンス時間を超える場合、または使用中のシステムが次の上限を超える場合は、バックアップおよび復元のニーズに合わせて、SharePoint 製品とテクノロジ以外の、Microsoft System Center Data Protection Manager などのバックアップ ツールを使用することをお勧めします。

  • 100 GB を超えるコンテンツ データベース。

  • 12 GB を超えるサイト コレクションの個別バックアップ。12 GB を超えるサイト コレクションを個別にバックアップする場合は、サイト コレクションをそれぞれのデータベースに移動することをお勧めします。

Stsadm コマンド ライン ツールを使用してサイト コンテンツをアーカイブする

Stsadm export 操作を使用すると、サイトまたはサブサイトを保存できます。export 操作でもデータを保存できますが、backup 操作を使用する場合とは異なります。export 操作では、ワークフロー、通知、 機能、ソリューション、およびごみ箱の状態は保存できません。すべてを忠実にバックアップする必要がある場合は、「Stsadm コマンドライン ツールを使用してファームをバックアップする (Office SharePoint Server 2007)」に従って、Stsadm backup 操作を使用し、サイト コレクションをバックアップします。

この手順を実行する前に、「バックアップと復元を計画する (Office SharePoint Server)」を読んでください。

重要

この手順の実行に使用するアカウントは、SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトをホストしているローカル サーバー コンピュータの Administrators グループのメンバであると共に、SQL Server での dbowner 固定データベース ロールのメンバである必要があります。

Stsadm export 操作を使用して SharePoint サイトおよびコンテンツをアーカイブする

  1. SharePoint 製品とテクノロジがインストールされたドライブで、%COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft shared\Web server extensions\12\Bin に移動します。

  2. 次のコマンドを入力して Enter キーを押します。
    stsadm -o export -url <アーカイブするサイトの URL> -filename <アーカイブ ファイル名> -includeusersecurity -versions 4

    includeusersecurity パラメータによって、アーカイブされたコンテンツやサイトに、元のコンテンツやサイトと同じアクセス許可要件が設定されます。versions 値を 4 に設定すると、バージョンに関係なくすべてのコンテンツがアーカイブに含められます。詳細については、「Export : stsadm 操作 (Office SharePoint Server)」を参照してください。

    注意

    エラーや警告がある場合、またはエクスポートが正常に完了しなかった場合は、手順 2. で指定したファイルのエクスポート ログ ファイルを確認してください。

Stsadm コマンド ライン ツールを使用してサイト コンテンツを取得する

Stsadm import 操作を使用すると、アーカイブしたサイトを別のサイト コレクションに挿入したり、サイト コレクション全体を別のデータベースまたは Web アプリケーションに移動したりできます。import 操作でもデータをインポートできますが、restore 操作を使用する場合とは異なります。import 操作では、ワークフロー、通知、機能、ソリューション、およびごみ箱の状態は復元できません。再現性が高い復元を実行するには、「Migrate Office SharePoint Server 2007 by using the Stsadm command-line tool」の説明どおりに、restore 操作を使用して、サイト コレクション全体をインポートします。

この手順を実行する前に、「バックアップと復元を計画する (Office SharePoint Server)」を読んでください。

重要

サイトをエクスポートして、別の場所にインポートした場合、新しいサイトでは、元のサイトの設定の多くが保持されます。その結果、新しいサイトでの階層リンク ナビゲーションが、適切に表示されないことがあります。 UseShared プロパティを False に設定すると、元の階層リンクが維持されます。True に設定すると、親サイトから反映されます。 詳細については、この記事の「Update UseShared property procedure」を参照してください。

重要

この手順を実行するには、SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトをホストしているローカル コンピュータの Administrators グループのメンバシップと、SQL Server の dbowner 固定データベース ロールのメンバシップが、最低限必要です。

Stsadm import 操作を使用して SharePoint サイトおよびオブジェクトをインポートする

  1. SharePoint 製品とテクノロジがインストールされたドライブで、%COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft shared\Web server extensions\12\Bin に移動します。

  2. 次のコマンドを入力して Enter キーを押します。
    stsadm -o import -url <インポートするサイトの URL> -filename <アーカイブ ファイル名> -includeusersecurity

    includeusersecurity オプションにより、インポートされるコンテンツやサイトに、インポート元と同じアクセス権の要件が適用されます。詳細については、「Import : Stsadm 操作 (Office SharePoint Server)」を参照してください。

    注意

    エラーや警告が発生した場合、またはインポートが正常に終了しなかった場合は、ログ ファイルのパスを含むエラー メッセージが表示されます。

UseShared プロパティを更新する

  1. インポートしたサイトで、[サイトの操作] メニューの [サイトの設定] をクリックします。

  2. [サイトの設定] ページの [外観] で、[トップ リンク バー] をクリックします。

  3. 親サイトからリンクを継承するには、[トップ リンク バー] ページで [親のリンクの使用] をクリックします。
    または
    元の階層リンク パスを維持するには、[トップ リンク バー] ページで [リンクの継承の中止] をクリックします。

  4. [OK] をクリックします。

関連項目

概念

バックアップと復元のために別の方法を使用する (Office SharePoint Server 2007)
Web サイトの削除イベントを使用してコンテンツを取得および復元する (Office SharePoint Server 2007)
SharePoint Designer を使用してコンテンツを取得および復元する (Office SharePoint Server 2007)
データベース スナップショットを使用してサイトのバージョンをアーカイブする (Office SharePoint Server 2007)