次の方法で共有


レプリケーションの一般的な使用方法 (SQL Server Compact)

レプリケーションは、いずれかのデータが変更された場合に、デバイスに格納されたデータとサーバーのデータとの間で一貫性を保つために、対応デバイスで使用されます。対応デバイスがサーバーとクライアント間のレプリケーション環境で使用されるシナリオは多数存在します。

レプリケーションのシナリオ

次のシナリオは、Microsoft SQL Server Compact 3.5 を使用するデバイスでのレプリケーションの使用例を示しています。

  • カスタマー リレーションシップ マネジメントとセールス フォース オートメーション

    カスタマ リレーションシップ マネジメント (CRM) アプリケーションとセールス フォース オートメーション (SFA) アプリケーションは、通常、遠隔地で情報を管理する場合に使用されます。たとえば、販売員は、顧客を訪問している最中に注文データを入力します。このデータは、会社の本部やデータ センターなど、中央機関に転送されます。

    ユーザーは通常、パブリケーションでフィルタ選択を使用することにより、本部で利用可能なデータのサブセットのみを受け取ります。本部でのみ更新されるデータもあれば、遠隔地で 1 人のユーザー、または複数のユーザーによって更新されるデータもあります。複数のユーザーがデータを更新すると、競合が発生する可能性があります。発生した競合は適切に処理する必要があります。SQL Server Compact 3.5 がクライアントである場合、競合は常にサーバー側で処理されます。

  • フィールド フォース オートメーション

    フィールド フォース オートメーション (FFA) アプリケーションを使用すると、配達員や保守作業員、監査員など、屋外の労働者がハンドヘルド デバイスを使用して、遠隔地のデータを収集したり転送したりできます。たとえば、配達員が小包の配達に関するデータを配達場所で入力し、入力されたデータは、会社の本部やデータセンターなどの中央機関に転送されます。

    これらのアプリケーションでは、データは主に屋外で収集され、遠隔地にいる 1 人のユーザーがデータの特定の部分を更新しているので、その後競合することなく本部にアップロードされるのが一般的です。また、通常、データが中央機関に転送された後は、そのデータをデバイス上で保持する必要がなくなるので削除できます。

  • 消費者販売時点情報管理アプリケーション

    消費者販売時点情報管理 (POS) アプリケーションには、販売時点で直接または間接的に消費者に情報を公開するアプリケーションがあります。例としては、レジ、ATM コンピュータ、屋内の売店で使用される端末が挙げられます。これらのアプリケーションは、リモート サイトのデータを収集し、本部やデータ センターなどの集中管理場所にデータを返送します。

    データは主に販売時に収集され、遠隔地にいる顧客または販売員などの単独のユーザーがデータの特定部分を更新しているので、その後競合することなく本部にデータがアップロードされるのが一般的です。

サーバーとクライアントのシナリオについては、SQL Server オンライン ブックの「サーバーとクライアント間のデータのレプリケート」を参照してください。