sp_helpmergepublication (Transact-SQL)
マージ パブリケーションに関する情報を返します。このストアド プロシージャは、パブリッシャ側でパブリケーション データベースについて実行されます。
構文
sp_helpmergepublication [ [ @publication = ] 'publication' ]
[ , [ @found = ] 'found' OUTPUT ]
[ , [ @publication_id = ] 'publication_id' OUTPUT ]
[ , [ @reserved = ] 'reserved' ]
[ , [ @publisher = ] 'publisher' ]
[ , [ @publisher_db = ] 'publisher_db' ]
引数
[ @publication = ] 'publication'
パブリケーションの名前を指定します。publication のデータ型は sysname で、既定値は % です。既定値は、現在のデータベース内にあるすべてのマージ パブリケーションに関する情報を返すことを示します。[ @found = ] 'found' OUTPUT
行を返すことを示すフラグです。found のデータ型は int です。これは OUTPUT パラメータの 1 つであり、既定値は NULL です。1 は、パブリケーションが見つかったことを示します。0 は、パブリケーションが見つからないことを示します。[ @publication\_id**=**\] **'**publication_id' OUTPUT
パブリケーション識別番号です。publication_id のデータ型は uniqueidentifier です。これは OUTPUT パラメータの 1 つで、既定値は NULL です。[ @reserved**=**\] 'reserved'
単に情報を示すためだけに特定されます。 サポートされていません。 将来の互換性は保証されません。reserved のデータ型は nvarchar(20) で、既定値は NULL です。[ @publisher**=** ] 'publisher'
パブリッシャの名前を指定します。publisher のデータ型は sysname で、既定値は NULL です。[@publisher_db = ] 'publisher_db'
パブリケーション データベースの名前を指定します。publisher_db のデータ型は sysname で、既定値は NULL です。
結果セット
列名 |
データ型 |
説明 |
---|---|---|
id |
int |
結果セット一覧内のパブリケーションの順序。 |
name |
sysname |
パブリケーションの名前。 |
description |
nvarchar(255) |
パブリケーションの説明。 |
status |
tinyint |
パブリケーション データが使用できるようになる時期を示します。 |
retention |
int |
パブリケーション内のアーティクルの変更に関するメタデータを保存する期間。この期間の単位は、日、週、月、または年にすることができます。単位の詳細については、retention_period_unit 列を参照してください。 |
sync_mode |
tinyint |
パブリケーションの同期モード。 0 = ネイティブな一括コピー プログラム (bcp ユーティリティ) 1 = キャラクタ一括コピー |
allow_push |
int |
特定のパブリケーションに対してプッシュ サブスクリプションを作成できるかどうかを示します。0 は、プッシュ サブスクリプションを作成できないことを表します。 |
allow_pull |
int |
特定のパブリケーションに対してプル サブスクリプションを作成できるかどうかを示します。0 は、プル サブスクリプションを作成できないことを表します。 |
allow_anonymous |
int |
特定のパブリケーションに対して匿名サブスクリプションを作成できるかどうかを示します。0 は、匿名サブスクリプションを作成できないことを表します。 |
centralized_conflicts |
int |
競合レコードが指定されたパブリッシャに記録されているかどうかを示します。 0 = 競合レコードは、競合の原因となったパブリッシャとサブスクライバの両方に格納されます。 1 = すべての競合レコードはパブリッシャに格納されます。 |
priority |
float(8) |
ループバック サブスクリプションの優先度。 |
snapshot_ready |
tinyint |
このパブリケーションのスナップショットが使用できる状態にあるかどうかを示します。 0 = スナップショットを使用できます。 1 = スナップショットを使用できません。 |
publication_type |
int |
パブリケーションの種類。 0 = スナップショット 1 = トランザクション 2 = マージ |
pubid |
uniqueidentifier |
パブリケーションの一意識別子。 |
snapshot_jobid |
binary(16) |
スナップショット エージェントのジョブ ID。sysjobs システム テーブルにあるスナップショット ジョブのエントリを取得するには、この 16 進数値を uniqueidentifier に変換する必要があります。 |
enabled_for_internet |
int |
パブリケーションがインターネットで使用できるかどうかを示します。1 の場合、パブリケーションの同期ファイルは C:\Program Files\Microsoft SQL Server\MSSQL\Repldata\Ftp ディレクトリに格納されます。ユーザーは、ファイル転送プロトコル (FTP) ディレクトリを作成する必要があります。0 の場合、パブリケーションはインターネット アクセスに対応しません。 |
dynamic_filter |
int |
パラメータ化された行フィルタが使用されるかどうかを示します。0 は、パラメータ化された行フィルタが使用されないことを表します。 |
has_subscription |
bit |
パブリケーションにサブスクリプションがあるかどうかを示します。0 は、現在このパブリケーションに対してサブスクリプションがないことを表します。 |
snapshot_in_default_folder |
bit |
スナップショット ファイルが既定のフォルダに格納されるかどうかを示します。 1 の場合、スナップショット ファイルは既定のフォルダに格納されます。 0 の場合、スナップショット ファイルは alt_snapshot_folder で指定された代替位置に格納されます。代替位置としては、他のサーバー、ネットワーク ドライブ、または CD-ROM やリムーバブル ディスクなどのリムーバブル メディアを指定できます。またスナップショット ファイルを FTP サイトに保存し、後でサブスクライバで取得することもできます。
注意
このパラメータを true に設定した状態で、alt_snapshot_folder パラメータで位置を指定することもできます。このように指定した場合は、既定の位置と代替位置の両方に、スナップショット ファイルが格納されます。
|
alt_snapshot_folder |
nvarchar(255) |
スナップショットの代替フォルダの場所を示します。 |
pre_snapshot_script |
nvarchar(255) |
サブスクライバ側でスナップショットを適用するとき、レプリケートされたオブジェクト スクリプトより前に、マージ エージェントで実行される .sql ファイルへのポインタを示します。 |
post_snapshot_script |
nvarchar(255) |
初期同期中、レプリケートされたオブジェクト スクリプトとデータをすべて適用した後に、マージ エージェントで実行される .sql ファイルへのポインタを示します。 |
compress_snapshot |
bit |
alt_snapshot_folder の場所に書き込まれたスナップショットを Microsoft CAB 形式で圧縮するかどうかを示します。 |
ftp_address |
sysname |
ディストリビュータ用の FTP サービスのネットワーク アドレス。マージ エージェントが検索するパブリケーション スナップショット ファイルの場所を示します。 |
ftp_port |
int |
ディストリビュータ用の FTP サービスのポート番号。ftp_port の既定値は 21 です。マージ エージェントが検索するパブリケーション スナップショット ファイルの場所を示します。 |
ftp_subdirectory |
nvarchar(255) |
スナップショットが FTP を使用して配布される場合に、マージ エージェントがスナップショット ファイルを取得する場所。 |
ftp_login |
sysname |
FTP サービスに接続するときに使用するユーザー名。 |
conflict_retention |
int |
競合を保有する保有期間の日数。指定の日数が経過すると、競合テーブルから競合行が削除されます。 |
keep_partition_changes |
int |
パブリケーションに対して同期の最適化が行われるかどうかを示します。keep_partition_changes の既定値は 0 です。値が 0 の場合、同期は最適化されず、すべてのサブスクライバに送信されるパーティションは、1 つのパーティションでデータが変更されたときに確認されます。 1 の場合、同期は最適化され、変更のあったパーティション内の行を保持するサブスクライバだけが影響を受けます。
注意
既定では、マージ パブリケーションでは事前計算済パーティションが使用され、このオプションより高いレベルの最適化が実施されます。詳細については、「パラメータ化された行フィルタ」および「事前計算済みパーティションによるパラメータ化されたフィルタのパフォーマンス最適化」を参照してください。
|
allow_subscription_copy |
int |
パブリケーションにサブスクライブするサブスクリプション データベースをコピーできるかどうかを示します。値 0 は、コピーできないことを表します。 |
allow_synctoalternate |
int |
代替同期パートナーがこのパブリッシャと同期できるかどうかを示します。値 0 は、同期パートナーが同期できないことを表します。 |
validate_subscriber_info |
nvarchar(500) |
サブスクライバ情報を取得し、サブスクライバ上でのパラメータ化された行フィルタ条件を検証するときに使用される機能の一覧。各マージで、情報に一貫性を持たせながらパーティション分割する場合に使用できます。 |
backward_comp_level |
int |
データベースの互換性レベル。次のいずれかの値をとります。 10 = SQL Server 7.0 20 = SQL Server 7.0 SP1 30 = SQL Server 7.0 SP2 30 = SQL Server 7.0 SP3 30 = SQL Server 7.0 SP4 40 = SQL Server 2000 40 = SQL Server 2000 SP1 40 = SQL Server 2000 SP2 40 = SQL Server 2000 SP3 90 = SQL Server 2005 90 = SQL Server 2005 SP1 90 = SQL Server 2005 SP2 100 = SQL Server 2008 |
publish_to_activedirectory |
bit |
パブリケーション情報を Active Directory にパブリッシュするかどうかを示します。値 0 は、Active Directory からパブリケーション情報を使用できないことを表します。 このパラメータは、旧バージョンのスクリプトとの互換性を保つために用意されており、使用は推奨されません。現在、Active Directory にはパブリケーション情報を追加できません。 |
max_concurrent_merge |
int |
同時実行マージ プロセスの数。0 の場合は、どの時点においても、同時に実行できるマージ プロセス数に制限はありません。 |
max_concurrent_dynamic_snapshots |
int |
マージ パブリケーションに対して同時に実行できる、フィルタ選択されたデータのスナップショット セッションの最大数。0 の場合は、どの時点においても、パブリケーションに対して同時に実行できる、フィルタ選択されたデータのスナップショット セッションの最大数は制限されません。 |
use_partition_groups |
int |
事前計算済みパーティションが使用されるかどうかを示します。値 1 は、事前計算済みパーティションが使用されることを表します。 |
num_of_articles |
int |
パブリケーション内のアーティクルの数。 |
replicate_ddl |
int |
パブリッシュされたテーブルに対するスキーマ変更がレプリケートされるかどうかを示します。値 1 は、スキーマ変更がレプリケートされることを表します。 |
publication_number |
smallint |
パブリケーションに割り当てられる番号。 |
allow_subscriber_initiated_snapshot |
bit |
サブスクライバが、フィルタ選択されたデータのスナップショット生成プロセスを開始できるかどうかを示します。値 1 は、サブスクライバがスナップショット プロセスを開始できることを表します。 |
allow_web_synchronization |
bit |
パブリケーションで Web 同期が有効かどうかを示します。値 1 は、Web 同期が有効であることを表します。 |
web_synchronization_url |
nvarchar(500) |
Web 同期に使用されるインターネット URL。 |
allow_partition_realignment |
bit |
パブリッシャ上の行の変更によってパーティションが変更される場合、削除がサブスクライバに送信されるかどうかを示します。値 1 は、削除がサブスクライバに送信されることを表します。詳細については、「sp_addmergepublication (Transact-SQL)」を参照してください。 |
retention_period_unit |
tinyint |
保有期間を定義するときに使用される単位を指定します。有効値は次のとおりです。 0 = 日 1 = 週 2 = 月 3 = 年 |
has_downloadonly_articles |
bit |
パブリケーションに属するアーティクルが、ダウンロードのみのアーティクルであるかどうかを示します。値 1 は、ダウンロードのみのアーティクルであることを表します。 |
decentralized_conflicts |
int |
競合レコードが、競合の原因となったサブスクライバで格納されるかどうかを示します。値 0 は、競合レコードがサブスクライバで格納されないことを表します。値 1 は、競合レコードがサブスクライバで格納されることを表します。 |
generation_leveling_threshold |
int |
1 回の生成に含まれる変更の数です。生成とは、パブリッシャまたはサブスクライバに配信される変更の集まりです。詳細については、「マージ レプリケーションで変更を追跡および列挙する方法」を参照してください。 |
automatic_reinitialization_policy |
bit |
自動再初期化が発生する前に、変更がサブスクライバからアップロードされるかどうかを示します。値 1 は、自動再初期化が発生する前に、変更がサブスクライバからアップロードされることを表します。値 0 は、自動再初期化の前に変更がアップロードされないことを表します。 |
リターン コード値
0 (成功) または 1 (失敗)
説明
sp_helpmergepublication は、マージ レプリケーションで使用します。
権限
パブリケーションのパブリケーション アクセス リストのメンバは、そのパブリケーションに対して sp_helpmergepublication を実行できます。パブリケーション データベースの db_owner 固定データベース ロールのメンバは、sp_helpmergepublication を実行してすべてのパブリケーションに関する情報を取得できます。
使用例
DECLARE @publication AS sysname;
SET @publication = N'AdvWorksSalesOrdersMerge';
USE [AdventureWorks]
EXEC sp_helpmergepublication @publication = @publication;
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