Windows Script Host のオブジェクト モデル
Windows Script Host のオブジェクト モデルは、14 のオブジェクトで構成されます。ルート オブジェクトは WScript オブジェクトです。
Windows Script Host のオブジェクト モデル階層は、下の図に示すとおりです。この図で、いずれかのオブジェクトをクリックすると、関連するヘルプ トピック (英語のみ) が表示されます。
Windows Script Host のオブジェクト モデルは、多くの管理タスクを論理的かつ体系的に実行できるように設計されています。このモデルで用意されている COM インターフェイスは、次の 2 つの主要カテゴリに分類できます。
スクリプトの実行とトラブルシューティング
これらのインターフェイスは、Windows Script Host の基本操作、メッセージの画面出力、CreateObject や GetObject などの基本的 COM 関数などの機能をスクリプトに対して提供します。
ヘルパー関数
ヘルパー関数は、ネットワーク ドライブのマッピング、プリンタへの接続、環境変数の取得と変更、レジストリ キーの操作などの処理を実行するためのプロパティとメソッドです。Windows Script Host には、管理者が単純なログオン スクリプトを作成する際に使用できるヘルパー関数も用意されています。
WSH のオブジェクトおよび実行可能なタスク
次の表は、WSH オブジェクトの一覧です。各オブジェクトの用途として典型的なタスクも示しています。
オブジェクト | このオブジェクトで実行できるタスク |
---|---|
Wscript |
|
WshArguments | すべてのコマンド ライン引数にアクセスする |
WshNamed | 名前付きコマンド ライン引数にアクセスする |
WshUnnamed | 名前なしコマンド ライン引数にアクセスする |
WshNetwork |
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WshController | WshController のメソッド CreateScript() を使用してリモート スクリプト プロセスを作成する |
WshRemote |
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WshRemote Error | スクリプト エラーが発生してリモート スクリプト (WshRemote オブジェクト) が異常終了した場合のエラー情報にアクセスする |
WshShell |
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WshShortcut | プログラムによってショートカットを作成する |
WshSpecialfolders | Windows の専用フォルダのいずれかにアクセスする |
WshURLShortcut | プログラムによってインターネット リソースへのショートカットを作成する |
WshEnvironment | 環境変数 (WINDIR、PATH、PROMPT など) のいずれかにアクセスする |
WshScriptExec | Exec() で実行したスクリプトに関するステータス情報およびエラー情報を取得する
StdIn、StdOut、StdErr にアクセスする |
管理者が Windows プラットフォーム上で各種タスクを実行する際には、Windows Script Host に用意されているオブジェクト インターフェイスのほかに、オートメーション インターフェイスを公開している ActiveX コントロールも使用できます。たとえば、管理者が Windows Active Directory サービス インターフェイス (ADSI) を管理するためのスクリプトを作成することなどが可能です。