次の方法で共有


XrML

RMS テクノロジでは、デジタル コンテンツに付随する権利を表現する手段として、XrML (eXtensible rights Markup Language) Version 1.2.1 という、XML ボキャブラリが使用されます。

マイクロソフトでは、HTTP、TCP/IP、XML など、標準団体によるテストと検証が繰り返され、業界標準として確立された技術仕様に準拠することがいかに大切であるかを認識しています。業界標準には、技術的な優位性が裏付けられていなければなりません。そのため、W3C (World Wide Web Consortium) や MPEG (Moving Picture Experts Group) などの標準団体は、提案された規格を見直して、その規格の開発者が正しいガイドラインに従っているかを検証しています。また、標準団体は、提案された規格に対し、単体でのシナリオから、ネットワーク上での利用にいたるまで、数々のテストを実施します。

多くの企業が自発的に標準の権利表現言語に準拠することにより、今後、権利管理の相互運用性は著しい発展を遂げることでしょう。新たに誕生した規格の XrML は、MPEG への採用も検討されているほか、相互運用性に関して数々の特長を備えています。XrML には、Web サービスを始めとするデジタル情報の使用および保護に関する権利を表現するための共通の方法として、扱いやすいデジタル プロパティが用意されています。開発者は、新旧を問わず、さまざまな権利管理システムを XrML と統合することができます。さらに、XrML は、権利管理のソリューションを実現する手段としては、現時点で存在する唯一の権利表現言語です。XrML を当初から採用してきたマイクロソフトでは、XrML 規格をベースとした権利管理によって、相互運用性に数々のメリットが生まれることを期待しています。

XrML の動作

XrML は、信頼されたシステムが、信頼された環境において、デジタル情報のポリシーを表現するための権利表現言語を定めたものです。XrML のライセンスは、信頼された情報に適用できます。 XrML ライセンスの適用対象としては、電子メール、仕事に使用するツール、データベース コンテンツ、電子商取引におけるダウンロード、業務アプリケーション、顧客関係管理システムなどが考えられます。これらの情報に XrML ライセンスを適用することで、XrML 規格に準拠し、信頼されたあらゆる権利管理システムの下で、ライセンスの使用を管理できます。

管理の対象となる権利は、ファイルに付随する XrML 発行ライセンスとして表現されます。この発行ライセンスには、情報の所有者が、その情報について、どのように使用、保護、配布されることを望んでいるかが定義されます。発行ライセンスおよびユーザーの ID は権利管理システムに渡され、このシステムでライセンスが構築されます。

XrML 規格に準拠し、相互運用性が確保されていれば、あらゆる権利管理システムが、これらのライセンスを容易に解釈、管理できます。ライセンスを使用して、情報をオンラインで管理することにより、場所の制約にとらわれずに、簡単なアクセス手段を実現できます。権利はファイルの場所に関係なく存続するため、ライセンスをダウンロードした後は、オンラインであってもオフラインであっても権利管理が有効に働きます。

XrML では、さまざまな権利がサポートされています。また、特定のニーズを満たす権利をアプリケーションで追加定義できます。権利を追加定義することにより、企業は独自の要件を満たす業務、用途、ワークフロー モデルを構築できるようになります。

XrML の詳細については、XrML の Web サイト (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=6347) を参照してください。