Windows 10:USB の新機能
このトピックでは、Windows 10 でのユニバーサル シリアル バス (USB) の新機能と改良点を紹介します。
UCSI ドライバー拡張機能 Windows 10 バージョン 1809 以降、UCSI の新しいクラス拡張機能 (UcmUcsiCx.sys) が追加され、トランスポートに依存しない方法で UCSI 仕様を実装しています。 最小限のコードで、UcmUcsiCx へのクライアントであるドライバーが非 ACPI トランスポート経由で USB Type-C ハードウェアと通信できます。 このトピックでは、UCSI クラス拡張機能で提供されるサービスと、クライアント ドライバーの想定される振る舞いについて説明します。
USB Type-C ポート コントローラー インターフェイス
Windows 10 バージョン 1703 では、ユニバーサル シリアルバス Type-C ポートコントローラー インターフェイス仕様をサポートするクラス拡張機能 (UcmTcpciCx.sys) が用意されています。 USB Type-C コネクタ ドライバーで内部の PD/Type-C 状態を保持しておく必要はありません。 USB Type-C コネクタと USB Power Delivery (PD) ステート マシンの複雑な管理はシステムによって処理されます。 必要なのは、クラス拡張機能を介してハードウェアのイベントをシステムに通信するクライアント ドライバーを作成することだけです。
USB デュアル ロールのサポート。
Windows で USB デュアル ロール コントローラーがサポートされるようになりました。 Windows には、ChipIdea コントローラーと Synopsys コントローラーのためのインボックス クライアント ドライバーが含まれています。 その他のコントローラーの場合、デュアル ロール クラス拡張 (UrsCx) とそのクライアント ドライバーが互いに通信し、デュアル ロール コントローラーのロール切り替え機能を処理できるようにする一連のプログラミング インターフェイスが Microsoft から提供されます。
この機能の詳細については、次を参照してください。
USB Type-C コネクタ ドライバーを開発するための新しいプログラミング インターフェイスのセット。
このバージョンでは、USB 3.1 仕様で定義されている USB Type-C のネイティブ サポートを導入しています。 この機能により、デバイスはリバーシブル コネクタ、対称ケーブル、高速充電、USB ケーブル上で動作する代替モードを使用できるようになります。 これらのプログラミング インターフェイスを使用すると、Microsoft 提供のクラス拡張モジュール UcmCx と通信し、Type-C コネクタに関連するシナリオ (どのポートが Type-C をサポートしているか、どのポートが電力供給をサポートしているかなど) を処理するコネクタ用のドライバー (このセクションではクライアント ドライバーと呼ぶ) を作成できます。
エミュレートされたホスト コントローラーと接続された仮想デバイスを開発するための新しいプログラミング インターフェイスのセット。
Windows 10 では、エミュレートされたデバイスのサポートが導入されました。 エミュレートされた Universal Serial Bus (USB) ホスト コントローラー ドライバーと接続された仮想 USB デバイスを開発できるようになりました。 いずれのコンポーネントも、Microsoft 提供の USB デバイス エミュレーション クラス拡張 (UdeCx) と通信する 1 つの KMDF ドライバーに統合されます。
USB ホスト コントローラー ドライバーを開発するための新しいプログラミング インターフェイスのセット。
ハードウェアが xHCI 仕様に準拠していない場合や、デバイスに接続されている周辺機器に TCP 接続経由で USB トラフィックをルーティングするコントローラーなど、仮想ホスト コントローラーを作成する場合に、ホスト コントローラーを開発できます。 ホスト コントローラー ドライバーは、USB ホスト コントローラー拡張機能のクライアントであり、フレームワーク クラス拡張モデルに従うシステム提供のドライバーです。 Microsoft USB 3.0 ドライバー スタック内で、UCX は、USB ホスト コントローラー デバイスを管理するホスト コントローラー ドライバーを支援する機能を提供します。
USB ファンクション コントローラー ドライバーを開発するための新しいプログラミング インターフェイスのセット。
USB ファンクション クラス拡張機能 (UFX) と通信し、コントローラー固有の操作を実装するクライアント ドライバーを作成できます。 UFX は、すべての USB ファンクション コントローラーに共通の USB ファンクション ロジックを処理します。
USB ファンクション クライアント ドライバーが使用する UFX オブジェクトとハンドル
ファンクション コントローラー クライアント ドライバーのタスク
ユーザー モード サービス - UFX プログラミング リファレンス
USB ファンクション クラス ドライバー - UFX プログラミング リファレンス
USB CDC (シリアル) デバイスのエクスペリエンスが向上しました。
USB 通信デバイス クラス (Class_02 および SubClass_02) に準拠するデバイスが、Usbser.sys ドライバーを使用することで、Windows 10 で動作できます。 デバイスの製造元はドライバーをインストールするためのカスタム INF を作成する必要がなくなりました。
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