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[今月の技術トピック] 日本全国を Azure のデータセンターに? ~Microsoft Azure Stack のプレビュー開始~

「うち、パブリックなクラウドは無理なんです・・・」そんな会話をしたことはありませんか?

「だから、これまでの古い IT から抜け出せない・・・」とうつむいてしまったりしていませんか?

そんな時、これからは胸を張ってこう言ってください。「そう思って、オンプレミスでも動かせる Azure の準備を進めています。さあ、話の続きを始めましょう!」と。

Microsoft Azure がなぜ伸びているのか? それは、クラウドがこれまでの IT 以上にお客様目線の IT ソリューションを提供しているからです。所有から利用への流れ、サービスカタログと圧倒的な提供スピード、明確なコストと使い勝手の良さ、そして止めたいときに止められる柔軟な従量課金など、クラウドには様々なメリットがあります。ただ、お客様目線だからこそクラウドが伸びているというのであれば、クラウドは無理というお客様の事情を考慮せずにクラウドありきの議論をする必要もありません。

マイクロソフトは、クラウド ファースト実践企業でありながらクラウド オンリーな企業とは違う戦略を持っており、その成果が実を結びつつあります。そう、Azure Stack の登場です。Azure Stack は正式な提供開始は少し先ですが、早く触ってみたいというご要望に応えるために Technical Preview 1 (ベータ版のようなもの) の提供を開始しました。

Azure Stack とは? 解説動画を見る

Azure Stack Technical Preview 1 (TP1) ~英語のみ~

TP1 は、物理マシン 1 台構成で Azure Stack の基本的な部分を確認できる評価版で、利用できる機能にまだまだ制約は多いものの、ハードウェア要件が満たされていれば、Hyper-V やフェールオーバークラスタ、SDN、SDS (SoFS) の設定を含む Azure Stack コンポーネントのセットアップが完全に自動化され、環境構築後はいきなり Azure Stack を操作することができます。

インストールが終わり、自分の手元のマシンで Microsoft Azure の画面が動き、管理者画面には独自データセンターのロケーションを設定する画面も用意されています。自分のデータセンターの名前や緯度/経度の情報を入力しながら、自前データセンターが Azure 化されるという、なんとも不思議な感覚に浸ることができるのです。

さて、この作業を日本中のエンジニアや企業がやったらどうなるかわかりますか? 各都道府県にやってみようという会社が 1 社いるだけで日本には 47、2 社いれば約 100 個の Azure プライベート データセンターが出来上がります。「日本全国 Azure データセンター化計画」などと大げさなことを言ってみても、実はそんなに驚くほどの計画でもないことがお分かりになるでしょう。

ただ、一生懸命 Azure Stack 環境を作り、運用していく中で、もし会社のルールが変わり、パブリッククラウド利用が解禁されたらどうしますか? 一から準備を始めますか? Azure Stack はその懸念すら無くしてくれます。なぜなら、管理用のコマンド、システム テンプレート、コンテナ、そして開発ツールからの呼び出し方法まで、Azure と共通化されるという利点があるのですから。Azure Stack で培ったノウハウをパブリックなクラウド Azure へ、Azure に関して世界中のエンジニアが試行錯誤したノウハウをそのままプライベート クラウドに持ち込める時代がやってきます。

さあみなさん、一緒に「日本全国 Azure データセンター化計画」を成功させ、お客様目線の IT を日本中で実現していきましょう!

日本マイクロソフト株式会社
エバンジェリスト
高添 修 <Blog