Azureで新規作成したWindows Server 2008R2 SP1 イメージでWorkstationサービスが起動しない
2018 年 2 月 8 日 追記
2018年2月8日時点において、本記事に記載した問題を修正したバージョン( 2.127.20180111 )が各リージョンに配布されました
2018年2月8日以降であれば、通常通り仮想マシンを作成すれば正常にWorkstationサービスが起動します。
現在配布されているバージョンについては、本記事にありますように以下のコマンドでご確認頂けます。
Get-AzureRmVMImage
こんにちは、Azureサポートチームの三國です。
今回はAzureで新規作成したWindows Server 2008R2 SP1 イメージでWorkstationサービスが起動しない際のトラブルシューティングについてご案内致します。
本情報の内容(添付文書、リンク先などを含む)は、作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。
発生条件
2018年頭以降にAzureのマーケットプレイスより作成されたWindows Server 2008R2 SP1イメージにおいて、Workstationサービスが起動しない事象が発生しています。以下に発生を確認する手順と原因を記載します。
[確認手順]
-Windows2008R2 SP1サーバにRDP接続する
-スタートメニューより"Service"を選択する
-"Workstation"サービスを右クリックし"Start"を選択する
-以下のメッセージが表示される場合は、今回のブログでご案内する事象と合致しています。
Windows could not start the Workstation service on Local Computer.
Error 1075: The dependency service does not exist or has been marked for deletion.
[原因]
MicrosoftがAzure Market Placeに発行しておりますWindows 2008R2 SP1イメージのバージョン"2.127.20171217"にて確認されるバグとなります。
なお、発行されているバージョンの一覧は以下のコマンドで確認が可能です。
PS C:\Users\namikun> Get-AzureRmVMImage -Location japaneast -PublisherName MicrosoftWindowsServer -Offer WindowsServer -sku "2008-R2-SP1"
Version FilterExpression Skus Offer PublisherName Location Id
------- ---------------- ---- ----- ------------- -------- --
2.127.20170406 2008-R2-SP1 WindowsServer MicrosoftWindowsServer japaneast /Subsc...
2.127.20170420 2008-R2-SP1 WindowsServer MicrosoftWindowsServer japaneast /Subsc...
2.127.20170510 2008-R2-SP1 WindowsServer MicrosoftWindowsServer japaneast /Subsc...
2.127.20170628 2008-R2-SP1 WindowsServer MicrosoftWindowsServer japaneast /Subsc...
2.127.20170712 2008-R2-SP1 WindowsServer MicrosoftWindowsServer japaneast /Subsc...
2.127.20170811 2008-R2-SP1 WindowsServer MicrosoftWindowsServer japaneast /Subsc...
2.127.20170918 2008-R2-SP1 WindowsServer MicrosoftWindowsServer japaneast /Subsc...
2.127.20171017 2008-R2-SP1 WindowsServer MicrosoftWindowsServer japaneast /Subsc...
2.127.20171115 2008-R2-SP1 WindowsServer MicrosoftWindowsServer japaneast /Subsc...
2.127.20171217 2008-R2-SP1 WindowsServer MicrosoftWindowsServer japaneast /Subsc...
本事象はResource Manager Modelでのみで発生し、Classic Deploymentモデルでは発生しないことが確認できています。
対処策
正式な対処は、次期イメージの発行にてされます。次期イメージは2018年2月末頃に発行される予定です。
暫定的な回避としては、Azure PowerShellを用いてひとつ前の世代のイメージより仮想マシンを作成することが有効です。
Azure PowerShellより仮想マシンを作成する方法は以下のドキュメントをご参照ください。
<仮想マシンの作成 https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/virtual-machines/windows/tutorial-manage-vm >
上記手順の中では、仮想マシンのイメージを以下のコマンドで選択しています。
$vm = Set-AzureRmVMSourceImage `
-VM $vm `
-PublisherName MicrosoftWindowsServer `
-Offer WindowsServer `
-Skus 2016-Datacenter `
-Version latest
そのコマンドを、以下のように変更することで、バージョン2.127.20171217の使用を回避できます。
$vm = Set-AzureRmVMSourceImage `
-VM $vm `
-PublisherName "MicrosoftWindowsServer" `
-Offer "WindowsServer" `
-Skus "2008-R2-SP1" `
-Version "2.127.20171115"
その他のコマンドは先述したURLに従って実施することでWorkstationサービスの使用できるWin2008R2 SP1仮想マシンが作成できます。
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また、もう一つの対処方法として仮想マシンにて管理者権限を持つコマンドプロンプトより修正することもございます。手順は以下となります。
-仮想マシンにRDP接続する
-コマンドプロンプトを管理者権限で起動する
-以下のコマンドを打鍵する
sc config lanmanworkstation depend= bowser/mrxsmb20/nsi
以下の画像もご参照ください。
当コマンドを打鍵することで、Workstationサービスの起動が可能になります。