Dynamic Cache Service について
2013/10/02 追記
こんにちは。Windows テクノロジーサポートの新川です。
以前、下記のブログ ポストにてDynamic Cache Service というツールをご案内させていただきました。
リソース不足について–番外編1 (64bit 環境での注意点)
https://blogs.technet.com/b/askcorejp/archive/2009/12/29/1-64bit.aspx
ツールには、Readme やソースコードがついているものの、機能が複雑で、最低限利用するためにはどの設定が必要か分からないというお話をいただく事が多いため、Dynamic Cache Service を使用するための手順をご案内します。
- 利用方法
1. まずは以下の URL より DynCache.zip をダウンロードし展開します。
Microsoft Windows Dynamic Cache Service
2. retail フォルダにあるアーキテクチャのディレクトリ (i386/amd64/ia64) から、適用環境とマッチする DynCache.exe をC:\WINDOWS\System32 にコピーします。
3. DynCache.exe をサービスとして登録するために管理者権限で起動したコマンドプロンプトから下記のコマンドを実行します。
sc create DynCache binpath= %SystemRoot%\System32\DynCache.exe start= auto type= own DisplayName= "Dynamic Cache Service"
注意:
オプション "binpath" "start" "type" "DisplayName" と "=" の間にスペースを入れないようご注意ください。
オプション "binpat=" "start=" "type=" "DisplayName=" の後には半角スペースが必要となりますので、ご注意ください。
4. DynCache の設定を行うレジストリ (DynCache.reg) をダブル クリックし、インポートします。
5. サービスを開始します。[スタート] -> [管理ツール] -> [サービス] へ移動し、"Dynamic Cache Service" を開始します。
6. システム キャッシュの上限値を設定するためレジストリ値を変更します。
最低限変更すべき箇所は、以下になります。
キー: HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\DynCache\Parameters
値: MaxSystemCacheMBytes
型: REG_DWORD
データ: (以下の 3 通りの指定方法)
0 = 物理メモリ容量の 90% (既定値)
1-99 = 物理 RAM 容量の割合 (単位 %)
> 200 = システム キャッシュの最大値 (単位 MB)
(100 ~ 199 を指定した場合は 200 MB が設定されます)
例えば、70 と入力した場合、物理メモリ容量の 70% が制限値として設定されます。
1024 と入力した場合、1024MB が制限値として設定されます。
環境にもよりますが、まずは上限値を 70 (物理メモリの 70%) 程度に設定し、それでも問題が改善しない場合には 50 (物理メモリの 50%) などといった形で調整ください。
MaxSystemCacheMBytes 値を小さく設定しすぎると、不必要なキャッシュの整理処理が行われ、システム負荷を生じさせる可能性があります。
また、DynCache は定期的 (既定値 60 秒) にレジストリの変更を監視しており、 設定変更が検知されると変更を自動的にシステムに反映させます。そのため、値の設定変更後サービスやシステムの再起動は必要ありません。
- アンインストール方法
サービスの登録を削除するためには、次のコマンドを管理者権限で実行します。
sc stop DynCache
sc delete DynCache
Comments
- Anonymous
May 25, 2014
こんにちは。 Windows プラットフォームサポートの新川です。
以前、 リソース不足について – 番外編1 (64bit 環境での注意点) という記事で、 64 bit 環境でシステムキャッシュ