Azure Logic Apps の一般提供開始を発表
執筆者: Frank Weigel (Principal Director, Program Managemen(t)
このポストは、7 月 27 日に投稿された Announcing Azure Logic Apps general availability の翻訳です。
Azure Logic Apps の一般提供が開始されました。Azure Logic Apps は、エンタープライズ クラスの高速かつハイブリッドなアプリケーション接続を可能にするマイクロソフトの iPaaS (サービスとしての統合プラットフォーム) です。マイクロソフトは、ロンドンで開催された Integrate 2016 カンファレンスの場で、お客様が従来のオンプレミス システムとクラウド ネイティブなアプリケーションをシームレスに接続できる包括的なハイブリッド統合プラットフォームを構築するというビジョンをご紹介しました。Logic Apps はこの戦略に不可欠な要素であり、今回の一般提供開始はマイクロソフトのエンタープライズ アプリケーション統合のビジョンを実現するうえで重要な一歩となります。
それでは、Logic Apps の重要性はどこにあるのでしょうか? 企業のお客様はデジタル変革のさなかにあり、アプリケーション、データ、デバイスの数は急激に増加しています。この変革の主軸を成すものがアジャイルなエンタープライズ統合であり、これによって企業のお客様はビジネスの成長に合わせてシステムどうしを接続したり、プロセスを最適化したりすることができます。マイクロソフトは、お客様がサービスを短期間で開発し競争力を維持するための適切なツールを提供することで、お客様を支援したいと考えています。Logic Apps なら、SaaS やエンタープライズ アプリケーションをシームレスに利用したり、既存のオンプレミス システムを活用したり、統合ソリューションを強化したりして、十分な情報に基づいてビジネス上の意思決定を行えるようになります。
強力な統合ソリューションを速やかに構築する
これまでシステムの統合は複雑で手間のかかる作業でした。しかし、Logic Apps では Office 365、Salesforce、Dynamics CRM、その他多数の SaaS アプリケーションを数分で統合できる事前設定不要のコネクタが提供されているため、プロジェクトを短期間で完了させ、反復 (イテレーション) を効率化することができます。新しいビジュアル デザイナーを利用すれば、コーディングに要する時間を短縮できるため、複雑なビジネス プロセスを自動化するワークフローの作成に多くの時間を費やせるようになります。
以下に、新しいビジュアル デザイナーのビューをご紹介します。
以下は、Logic Apps で使用可能なコネクタの一部です。
既存のオンプレミス システムを活用する
最先端の企業の IT 環境はハイブリッド構成となっており、オンプレミスとクラウドの両方のデータを利用しています。Logic Apps では、オンプレミス データ ゲートウェイ経由で既存のオンプレミス システムに直接接続できるため、お客様のビジネスに最適な統合戦略を柔軟に展開することができます。
クラウドのエンタープライズ メッセージングを実現する
先日、Logic Apps の Enterprise Integration Pack のパブリック プレビュー (英語) が開始されました。この Enterprise Integration Pack では、標準的なエンタープライズ メッセージング プロトコルを使用することで、企業のファイアウォールを超えて安全かつ簡単に取引先とやり取りすることができます。これにより、取引先との B2B ワークロードのトランザクションに伴う問題が大幅に解消されます。
既存の Azure クラウド サービスをさらに強化する
マイクロソフトは、コストのかかる統合ソリューション開発やソリューション間の連携の悪さからお客様を解放し、より包括的なアプローチをとれるようにお手伝いしたいと考えています。Logic Apps の広範な (かつ今後も拡大する) コネクタを利用して、既存の Azure クラウド ソリューションを拡張すれば、実用的なインテリジェンスを入手したり、プロセスを自動化したり、十分な情報に基づいて意思決定を行ったりすることができます。Azure IoT Suite、Cortana Intelligence、Machine Learning、Cognitive Services などの Azure サービスは Logic Apps に簡単に統合可能です。まずはこちらのチュートリアルをお読みになり、Logic Apps を利用して Azure IoT ソリューションで異常な動作が検出された場合のメール通知を自動化する手順をご確認ください。Logic Apps では、このほかにも拡張によってさまざまなビジネス プロセスを実現できます。
また、Logic Apps は BizTalk Server と連携し、API Management やメッセージング サービス (Azure Service Bus) と共にエンタープライズ統合の中核となります。先日リリースされた BizTalk Server 2016 Community Technology Preview 2 (英語) には、Visual Studio 2015、Windows Server 2016、SQL Server 2016、Office 2016 といったマイクロソフトの最新のプラットフォームとの互換性、SQL Server 2016 AlwaysOn 可用性グループ、その他多数 (英語) の新機能が追加されました。Logic Apps と BizTalk Server を併用することで、その相乗効果によって BizTalk Server への既存の投資を活用して SaaS アプリケーションに接続できるようになります。これらの機能の詳細については、今後の BizTalk Server 2016 のリリース時にご紹介します。
さらに、Logic Apps の購入オプションも強化されました。お客様からは、Logic Apps を柔軟に購入、利用できるようにしてほしいという強いご要望が寄せられていました。今後は、Logic Apps をスタンドアロン サービスとして購入するか、App Service や IoT Suite などの現在の料金プランの一部として引き続き利用するかを選択することができます。購入オプションの詳細については、Logic Apps の料金ページ (英語) をご覧ください。
マイクロソフトは引き続き、お客様のビジネスの俊敏性と生産性の向上を支援してまいります。このブログでは、その取り組みの詳細や目標の達成状況について最新情報をお届けしていく予定です。どうぞ引き続き Azure の各チームとのやり取りを通じて、皆様のご意見をお聞かせください。