Excel のセル内容をドキュメントライブラリに表示する
こんにちは、GroupBoard 開発チームです。
突然ですが、オリンピックのカーリング、面白いですね。日本チームの活躍もそうですが、競技のルールがよくできていると思いますし、なにより考える場面が多く将棋や囲碁に似た面白さがあります。ホウキのような器具を持ってあれこれ話し合っている選手の姿をみると、これがオリンピック中継かと思うようなほのぼのとした雰囲気が漂ってきます。もちろん競技は難しいのでしょうし、選手は真剣だとは思いますが・・・
さて、今回は、ドキュメントライブラリに保存されたファイルの中身を自動的に表示させるテクをお話したいと思います。
1. ドキュメントライブラリでよくある問題
例えばある部署で、「Excelで作成した見積書はドキュメントライブラリに保存する」 というルールがあるとします。このとき他の人が保存したファイルの中身を知りたい場合は、当然ですが、それぞれのファイルをExcelで開いていく必要があります。「ファイルの中身が少しでも書いてあればいちいち開かなくてもいいんだけどなぁ・・」と思うときも(たまに)あると思います。
ドキュメントライブラリでは、Officeファイルでユーザーが設定したカスタムプロパティの値を自動的に取得して同じ名前のフィールドに格納することができます。「カスタムプロパティ」というとなんのことだかわかりませんが、Excel を例にすれば、あるセルを名前をつけて定義してあげることによってドキュメントライブラリから読みとれるようにしてあげることを意味しています。見積書の相手先会社名や担当者のお名前、電話番号、商品内容などをセル定義をすると、保存時にすべて自動でドキュメントライブラリの対応するフィールドにデータが流れる、という仕組みです。
ただ、この機能は現状ではけっこう制限が厳しくて、データ形式が文字列のときだけ有効な機能です。あと、保存するときファイルを直接ドキュメントライブラリに保存する必要があります。条件は厳しいのですが、隠しておくにはもったいない機能なので・・・ということでご紹介させていただきます。工夫次第で使いものになるかも知れません。
今回確認をしたのは Excel 2003 ですので、Excel での「見積書」というベースで進めますが、Wordでも応用できると思います。
2. セルに名前をつける
まず、見積書テンプレートの Excel ファイルを開きます。今回は Office Onlineでダウンロードした 「見積書 2 Excel」 というシートを使います。このシートを一度ローカルに保存して開きます。今回は例としてシート右上の 「見積書番号」 と見積商品の商品名の一列目をドキュメントライブラリに表示したいと思います。「見積書番号」のセルを選択した状態でメニューの 「挿入」 から 「名前」 を選択して、「定義」を選択します。
「名前の定義」のダイアログがでましたら、名前のところに「見積書番号」と記入してOKをクリックします。「参照範囲」が正しいことも確認しましょう。
同じように、商品名の1行目のセルに対して名前の定義をします。ここでは「商品名1」と定義したことにします。
3. プロパティとしてセットする
次に、メニューの 「ファイル」 から 「プロパティ」 を選択して、プロパティダイアログを表示します。このダイアログの一番右端のタブ 「ユーザー設定」 を開きます。ダイアログ中ほどに 「内容にリンク」 というチェックボックスがありますので、これにチェックを入れると、「リンク元」の表示として先ほど名前を定義した 「見積書番号」 と 「商品名1」 が選択できるようになります。はじめに 「見積書番号」 を選択して、上の 「プロパティ名」 に同じく 「見積書番号」 と記入します。「追加」 ボタンをクリックすると、「一覧」 にいま作成した 「見積書番号」 が鎖アイコンつきで表示されると思います。この鎖アイコンはシートの中の名前のついたセル内容とリンクしていることを示しています。
「見積書番号」が正しく追加できたら、次に 「商品名1」 も追加しておきます。
出来上がりますと、以下のような表示になると思います。
[OK]ボタンをクリックして、Excel側の準備は終了です。
4. ドキュメントライブラリにフィールドを追加する
次に、ファイルを保存するドキュメントライブラリに、今追加した名前と同じ名前のフィールドを追加します。フィールドの追加はすでに以前の Blog でご紹介してありますが、簡単に申しますと、
1) ドキュメントライブラリの画面左側「設定と列の変更」をクリック
2) ページ中ほど 「新しい列の追加」 をクリック
3) 「列名」として「見積書番号」と記入してOKをクリック。
同じ手順にて「商品名1」フィールドも追加します。
5. 作成した Excelファイルをドキュメントライブラリに保存する
では、先ほど作成した Excelファイルを開いて、データを少し変更して上記ドキュメントライブラリに保存して見ましょう。
1) 見積書の 「見積書番号」と商品名の1行目のデータを変更します。
2) メニューの 「ファイル」 から 「名前を付けて保存」を選択し、「ファイル名」の場所に 目的のドキュメントライブラリがあるサイトのURLを入力します (https://Server/GB のような形で入力します)
3) 保存先サイトのドキュメントライブラリ一覧が出るので、先ほどフィールドを追加したドキュメントライブラリを選択します。
4) 「保存」ボタンをクリックすると、「Web ファイルのプロパティ」 というダイアログがもう一段表示され、先ほど追加したフィールドが表示されます。今までの手順がうまくいっていれば、このフィールドには Excel から自動的にデータが記入されて表示されているはずです。
保存したドキュメントライブラリを見ると、保存したファイルとともに、フィールドもデータが記入されて表示されます。
このようにユーザー定義のプロパティをセットすることで、Officeファイルをドキュメントライブラリに保存するときにだいぶラクができることがお分かりかと思います。
今日時点ではオリンピックの女子フィギュアも終わり、ほぼ日程は終了ですね。日本のテレビは日本人選手の動向が主な内容ではありますが、成績が成績ですので海外の選手の活躍でもわりと放送してくれました。そのおかげでしょうか、一流の技やスピードというものがだいぶお茶の間にも伝わったようです。世界には上には上がいるということ、そしてその上の人たちも日々向上しようとがんばっているということがちょっと肌でわかったように思いました。
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