きたるべき次世代SharePoint開発ツールのご紹介

こんにちは、GroupBoard開発チームです。

今回のお話は今までとは少し違い、開発者向けのお話です。
皆様はSharePoint上でなにかしらの開発を経験されたことはありますか?

例えば、このブログでも何度か紹介しております Webパーツ ですが、これをご自分で作ったことはございますでしょうか。もし経験された方がいらっしゃいましたら、このSharePoint上での開発がどんなに大変であるかご理解いただけると思います。実際、私達GroupBoard開発チームは、SharePoint 上で GroupBoard という製品を開発してまいりましたので、なかなか簡単にはいかないことが身にしみております。今回紹介させていただくものは、そんな苦労をご存じの方でしたらきっと目から鱗であろうSharePoint開発のためのプラットフォームです。

実はこれは現在開発中の製品でありまして、皆様のお手元にお届けするためにはもう少々時間がかかります。が、完成の暁にはきっと皆さんの、とくに開発にかかわる方の拍手喝采間違いなしの製品になることを保証いたします!

ではまず今までのSharePoint開発がどんなに大変な作業だったか、Webパーツの開発を例に振り返ってみましょう。

今まではの手順を簡単にいえば、以下のようなものでした。

 1) Webパーツ用のCodeを書き、コンパイルしバイナリ(dll)を作成する
2) 作成したバイナリをGAC(Global Assembly Cache)に登録する
3) 作成したバイナリをSharePointのSafe Controlに登録する
4) WebパーツをSharePointで使えるようにするためのXMLファイルを作成する(複 数)
5) 上で作成したXMLファイルをそれぞれ決まったディレクトリに配置する
6) Webパーツを有効にするためにSharePointのあるツールを実行する

特に 4) と 5) で作成するXMLファイルは、 SharePoint の知識がなければ簡単に書けるものでありませんでした。また、開発者は作成した Webパーツを SharePoint で使えるようにするために 2) 以降のステップを毎回行う必要がありました。開発者といえば本来はCodeを書くことに専念したい方も多いと思いますので、この 2) 以降のステップは面倒な手順でした。

そこで、現在わたしどもでは、SharePoint 開発 のためのプラットフォームを開発しております (なんか重複してますが・・・開発ツールのための開発、ですね) 。これは Visual Studio2005の拡張ツールの位置づけとなり、導入しますと Visual Studio にSharePoint 開発のための目的に応じたプロジェクトテンプレートが追加されるのです。開発者はVisual Studioから開発したいSharePointのプロジェクトテンプレートを選ぶことできます

ではこのVisual Studioのテンプレートを使用するとWebパーツの開発手順がどのように変わるかを以下に示します。

 1) Visual StudioのWebパーツプロジェクトを新規に作成し、そこにWebパーツ用のCodeを書く
2) F5キーを押す

この二つのステップでWebパーツの開発は完了です。つまり今までの手順で必要だった最初の 2) から 6) のステップは F5 キー を押すことによって自動で行ってくれるのです。XMLファイルの作成なども自動で生成してくれますので、開発者はCodeを書くという本来の作業に集中できるわけです。

またこのWebパーツプロジェクトを使用するとデバッグ機能や、インテリセンスといった開発をさらに支援する機能も使用することができます。これを使えばSharePoint開発ももう難しくありません!

以上、SharePoint開発プラットフォームでWebパーツを簡単に開発できることを紹介しましたが、実はこれはまだこの開発プラットフォームでできることのほんの一部でしかありません。Webパーツの開発以外にも、新しいサイト定義やリスト定義を開発することができます。また新規に作成するだけではなく、すでにSharePointにあるサイト定義やリスト定義を雛形に開発できるツールなどもあります。これらの機能についてはまた次回紹介したいと思いますので、お楽しみに!

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