Share via


IE フィードバック: これまでの総括と今後の展開

本記事は、マイクロソフト本社の IE チームのブログから記事を抜粋し、翻訳したものです。 

【元記事】IE Feedback Looking Back Forging Ahead (2011/4/21 1:55 AM )

IE9 ユーザーの皆様には、その的確で有用なフィードバックを通じて、設計プロセスと製品そのものに深く関わっていただいています。

この度、Internet Explorer フィードバック プログラムを引き続きオープンの状態とすることが発表されました。

今後も皆様からのご報告やご提案をお受けできることになったことは、私たちにとって大きな喜びです。ユーザーの皆様にはこれからも Connect 上でバグの検索、再アクティブ化、報告をしていただき、IE チームでは引き続きそれらの調査と解決に取り組んでまいります。

ユーザーの皆様にはマイクロソフト製品の向上に多大な時間と労力を割いていただいていることにあらためて深く感謝し、お礼を申し上げます

皆様からのフィードバックがいかに大きな影響を与えたかについては、RC ブログの記事 (記事 1記事 2記事 3) で詳細にお伝えしました。

今回の記事では、IE9 のフィードバック データを総仕上げ的に振り返ると共に、今後のリリースを念頭に置きながらその継続的なプロセスについて説明させていただきたいと思います。

 

数字データ

ベータ版の期間中には 17,000 件を超すバグ報告が寄せられました。これに、その前の Platform Preview と RC に寄せられた 6,000 件超の報告を加えると、リリース前の約 1 年間で 23,376 件ものバグが Connect に報告されたことになります。

これにさらに 21,000 件以上のコメントと約 8,000 件の検証報告を足すと、10,000 人以上のユーザーから 52,000 件のフィードバックをいただいた計算になります。

これは大反響と言える数字です。これほどの関心をいただいたことを誇りに感じると同時に、コミュニティからいただいたサポートに深く感謝します。

問題を発見してバグを検索し、その後、新規バグの報告、既存バグの検証、コメントの投稿のいずれかを実行する、という一連の作業をすべてのユーザーが 2 分間で行ったと仮定しても、IE チームがいただいたエンジニアリング サポートは実に 200 営業日分にも相当します。

 

全体の経緯

IE7 のパブリック フィードバック プログラムに寄せられた反応が予想以上に大きかったことを議論した結果、IE8 のフィードバックプロセスの立ち上げにあたっては、招待者限定のプログラムを導入することになりました。

また、IE9 Platform Preview フィードバック プログラム (パブリック) を立ち上げる際の議論では、IE8 のこの決定に対するコメント欄に寄せられたこちらのご意見が疑う余地なく取り入れられました。

IE7 のパブリック フィードバック プログラムでは約 16 か月で 10,905 件のバグが特定されました。これは 681 件/月のペースです。IE9 ではさらに増え、1,948 件/月と約 3 倍の量になりました。

世界がより緊密につながるようになったこと、Platform Preview のリリース回数が増えたこと、そしてバグを簡単に報告できるフィードバックの送信ツールが利用されるようになったことで、報告されるバグの数は飛躍的に増加しました。これと同時にわかったのは、質の高いフィードバックこそがお客様のニーズを満たすブラウザーの実現に役立つということでした。

 

フィードバック ループの維持

IE8 を開始した際、また IE9 の期間中に、フィードバック ループに連続性がないという失望の声 (例 1例 2) がお客様から寄せられました。

この問題は IE9 の開始時に改善され、以前のリリースのバグも引き継がれるようになりました。

現在は IE8 および IE9 のバグを検索することができます。IE9 が完成を迎えようとする今、高品質な製品は高品質なフィードバックによって作られるいう信念のもとに、Internet Explorer フィードバック プログラムをオープンなままにしておくこととなりました。

ユーザーの皆様は引き続き Connect にアクセスして IE9 RTM のバグを報告していただくことができます。マイクロソフトではそれらのバグに優先順位を付け、修正し、解決された内容を Internet Explorer の将来のリリースに反映していくことになります。

開発者と一般ユーザーの皆様にはこれまでと同様、この Web プラットフォームと IE9 のユーザー エクスペリエンスについて、以下のようなフィードバックをお願いしたいと考えています。

  • 新機能 (HTML5、追跡防止リストの追加など) が説明どおりに動作するか。
  • 新機能がユーザーの期待どおりに動作するか。
  • 新機能の使用中に信頼性やパフォーマンスの問題が発生したか。

また、現在 IE9 の最終バージョンを公開する段階にあることから、ベータ版および RC 版に対するバグ報告の受け付けを終了させていただきたいと思います。ユーザーの皆様には、IE9 RTM をインストールしてバグ発生時のシナリオを再現していただき、問題が解決されていない場合は Connect でバグを再アクティブ化していただきますようお願いいたします。

 

IE9 公開直前の状況

マイクロソフトでは、皆様からお寄せいただく RTM のバグ報告を確認し、優先順位を付ける一方で、IE9 プレリリース版のフィードバックをクローズしていく予定です。

また、皆様が再アクティブ化したバグ、RC 段階の最終週に報告された確定的なバグ、RTM 版のリリース後にコメントや検証報告が行われたバグについて、引き続き確認していきます。製品フィードバック システムの記事で以前お約束したとおり、すべてのバグを 1 つ残らず確認し、その解決状況も逐一報告させていただく予定です。

あらためまして、皆様の IE9 へのフィードバックに感謝いたします!

—Justin Saint Clair、プログラム マネージャー、Internet Explorer