Game Building日誌 その2 「3Dモデリングツール選び」

3Dモデリングツール選び

今回のGame Buildingではゲームに出てくる3Dモデルをモデリングすることからはじめました。私が今回3Dモデリングツールに選んだのはLightWave 3Dでした。北米のゲーム開発現場で使われている3Dモデリングツールというと、Maya、3Ds Maxが主流となっていますが、個人で気軽に購入するというには値が張ります(MayaもAutodeskになってから実質値上げしてしまった)。それらのツールに比べると安価に入手できるLightWaveが個人や小規模のスタジオ(TVドラマの特殊効果スタジオも含む)ではLightWaveが使われていたりすることも多いようです。例えばBattlestar Galacticaシリーズの特殊効果はLightWaveで作られています。

世の中にはいろいろなモデリングツールがあるので、どれを選ぶかは人それぞれですし、選ぶ基準も値段、使いやすさ、ユーザーの多さといろいろありますが、私がツールを選ぶ基準を一言で表すと 「情報量の多さ」 です。

3Dモデリングツールは非常に複雑で、初めてツールを起動したときには誰もが困惑します。ここで、なんらかの足ががりがないと使いこなす前に挫折してしまうことでしょう。まずはツールのコンセプトを学ぶためのチュートリアル、ドキュメントでもいいのですがGUIツールという性質上、ビデオチュートリアルがあるのが好ましいです。また、使い方がよく解らなかったり、「こんなモデルを作るにはどうしたらいいのか?」という疑問があったときにネットで検索して即座に答えを得られるというのはとても大事なことです。

今回のGame Buildingで3Dモデリングをしているときにも、LightWaveに関する情報量の多さに助けられた場面が何度もありました。

また、プログラムと違ってチュートリアルビデオであれば、英語があまり理解できなくてもGUIの操作部分を見てればなんとなく解かるということも多いので、大量にある英語資料に目を通すことをお勧めします。例えば、それぞれのツール名+”3D”で検索すると以下のようになっています。

ツール Bingでの検索ヒット数
Maya 890万
LightWave 500万
3Ds Max 280万
Blender 198万
XSI Softimage 148万
六角大王 32万
メタセコイア 14万

今回LightWaveを使うにあたって日本語資料がどれくらいあるか調べてみたのですが、チュートリアルやトレーニングビデオはあれど有償のものが殆どでした。

対して英語資料だと24時間トレーニングビデオ(英語)なんてものが無償で提供されていて、このビデオには何度も助けられました。

digital-tutorsというサイトではさまざまDCCツールのトレーニングビデオ(XNAもある)があるので、こちらもフリーのトレーニングビデオを一度見ることをお勧めします。

プログラマー視点からみると、どのDCCツールが自分のゲームに組み込みやすいかというのも基準になりますが、最近はプラグインなども豊富に提供されているので、扱いやすいファイルフォーマットに出力することでツール間の差を気にすることも少なくなってきたと思います。

結局、ゲーム全体で見ると、より良いコンテントをどれだけ早く作れるが重要になってくるので、自分の使いやすいツールを使いましょうということになりますね。

 

つづく