Game Building 2010
XNA Game Studio 4.0がリリースされ(Xbox 360のランタイムの完成版はもう少し待ってね)、XNAチーム内では恒例のGame Building(AppWeek)がありました。3.1の時のAppWeekのゲーム紹介はここ。
いつもならGame Buildingの期間は一週間程度なのですが、今回は二週間という長い期間があり、皆いろんなゲームを作っていました。残念ながら、私は他にしなければいけない作業が入ったので実質5日間のGame Buildingとなりました。
いつもはプログラム部分に大半の時間を掛けるのですが、以前作っておいたコンテント・パイプラインのインポーターやプロセッサを流用したので、今回はコンテント製作とプログラムが半々といった感じになりました。
このゲームは16年程前にあったゲームで、当時はLD(レーザーディスク)で再生された背景の上に敵が3Dポリゴン表示されているというものでした。今だったら全部リアルタイムで描画できそうだし、ネットワーク対応にしたら面白いかも?という思いつきで作ってみました。分類的には今では少なくなったレイルシューターなので、まずは習作という意味でオリジナルシーンをどこまで再現できるか試してみました。残念ながら、ゲームの最後のシーンまでは時間ができなくて再現できませんでしたが、当時の雰囲気をある程度までは再現できていると思います。
上の動画はYouTube版ですが、ニコニコ動画版の方に60FPSでキャプチャーしたものをおいておきました。
こちらはShawnが作ったソフトウェアシンセサイザーです。4.0からサポートされたダイナミックオーディオ機能を使い、WinFormサンプルをベースにして各モジュールをつなげ合わせることで複雑な音を生成することができます。リズム機能もあり、この図はドラムセットをビートに合わせて再生しているものです。
続いてNickが作ったのはFPSゲームです。グラフィクスはDualTextureEffectを使ってライトマップを実現しています。DualTextureEffectはWindows Phoneでも動作するので同じものがWindows Phoneでも遊べるようになっています。
Rezaの作品はDeferredレンダリングを使ったもので、沢山の点光源が移動する様は幻想的でもありますが、ゲーム内容の方はアバターを操り、手にしたバットで光を叩きまくるという幻想的とは言えないものでした(汗)
こちらはXiaoyueの作ったゲームで、プレイヤーである玉を操作して囲った領域を消して敵を倒すというゲーム(名前が思い出せない)なのですが、このゲームではプレイヤーが弾を撃って敵を倒すこともできます。ちなみに画面に映っているいるのはボスのバナナ(3Dで描画されている)です。
続いてAaron、Brett、Mike、そしてMarcの4人で作ったCEOZ(Crunchy Employee Offering for Zombies)というゲームです。迫り来るゾンビを倒すというゲームの中に中間管理職として社員を殺さずに効率的にゾンビを撃退することができるかが試されるシミュレーションゲームということらしいです。
こちらはEricの作ったShape Shooter、コントローラーのボタンの色と敵の色との組み合わせによって時間内に得点を競うゲームで、最大4人まで同時プレイができます。見た目はシンプルですが、小魚の群れのように移動する敵の動きが特徴的でした。
Shannonが作ったのはコンテントを作るのがアレだから、コンテントを作ることを断念して作ったというゲームです。こちらもスクリーショットを見るとシンプルですが、有機的に移動する四角に敵の動きが面白かったです。
そして、今回のGame Buildingで最もウケたのがJaceの作ったゲームでした。Game Buildingではチーム内で受けを狙う為に作る人も居るのですが、内輪向けということでピア・レビュー絶対通らないとか、ブログで紹介すらできないよっていうものまであります。ちなみに、JaceはGame Building発表の前日に私のところへ「アバターの腕だけ表示させたいんだけど、どうしたら良いかな?」と、相談しに来ました。なんで腕だけを表示させたいのか首をかしげながらも、いくつかの質問に答えたのですが、その結果がこんなゲームになるとは思いませんでした。
ゲーム内容は至って単純で、4人プレーでAボタンをいかに早く連打するかを競うといものです。
一番最初にゲージを満タンにした人の勝利となります。
これで終わりかな?と思っているとおもむろにカウントダウンが始まり、負けたアバターが不思議そうにあたりをキョロキョロと見回します。
ここから先は説明する必要はないでしょう。スクリーンショットを見てください。
さて、これを見た人の中には「やってみたい」と思う人がいるかも知れませんが、念のために言っておきますが禁止されているアバターの取り扱いの中では
出血や流血、手足または頭部の切断、身体への損傷、身体に致命的な欠損を生じるような暴力行為
と明言されているので、同じようなゲームを作った場合は投稿直後にピアレビューが蹴られるので注意しましょう(汗)。