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首都大学東京 『クラウド・コンピューティング講演会』

2013/10/31(木)、首都大学東京の日野キャンパスにて、首都大学東京・教育改革推進事業「メニーコア・クラウド基盤技術の実践的教育」の主催で『クラウド・コンピューティング講演会』が開催されました。講演(企業)として、DeNA、東芝ソリューション、日本マイクロソフトの3社が招待を受け、実際の企業の現場で利用されているクラウドコンピューティングの実例や最新情報を学生の皆さんにお伝えしました。

当日の講演者、講演タイトルは、以下の通りです。

  • 野上大介 氏

  (DeNA Mobage統合事業本部 分析部 サービスアナリティクスグループ アナリティクス・ストラテジスト)

  「ビジネスの現場でのデータサイエンティストの働き方 ~ホントのところ、いったい何をやっているの?~」

 

  • 櫻井茂明 氏

  (東芝ソリューション株式会社 IT研究開発センター主査)

  「ビッグデータ分析事例の紹介」

 

  • 萩原正義 氏

  (日本マイクロソフト株式会社 デベロッパー&プラットフォーム統括本部 アーキテクト)

  「クラウドを支える大規模分散システム」
 

大人気オンラインゲームを運営する現場でのデータサイエンティストの働き方、日本代表するIT企業がビッグデータをどのような分野で活用しているか、そして、大規模分散システムの理論(学術)的な話まで、3社3様の盛りだくさんの内容で講演会は進みました。弊社アーキテクト萩原は、弊社のエバンジェリストに対しても、勉強会などで、クラウドコンピューティングの最新動向を解説する講師を行っています。この日は、学生さんが対象ということで、駅や電車が多数の乗客をいかにさばくか、脳の細胞の生き死になどのできるだけわかりやすい例を用いて、分散コンピューティングの理論を説明していました。また、欧米のITベンチャー企業のCTOが分散コンピューティングの技術や研究に精通していることをあげて、日本のクラウドベンダーも、これらの基礎技術を持たないと競争していけないなど、IT業界の実情なども伝えていました。

 3社の講演終了後、「クラウドコンピューティングの現在と未来」と題して総合討論が行われました。講演者全員が登壇して、会場からの質問に自由に回答していくという構成で、クラウドだけでなく、IT業界の魅力全般を参加した学生さんに伝える良い時間になっていました。最後に 「日本のエンジニアが、この先生き残るためには?」 という質問がでました。この質問に対する回答は、IT業界を志望する学生さんに対する良いメッセージとなっていましたので、内容を紹介させていただきます。

「基礎が大事。技術を極めるだけでなく(技術おたくになるのではなく)、外に対して何かを発信していくこと、何かモノなどを作って発表していくことの重要性。」 (DeNA 野上 氏)

「大学でしか学べないものを学ぶこと。英語をしっかりと学ぶこと。IT分野は英語が必須。」 (東芝ソリューション 櫻井 氏)

「英語は必須。ITの最新情報は英語。いろいろなことをやってみて、自分の特性を知ること。自分に何が向いているか適性、特性を見つけて、それをやり続けること。」 (日本マイクロソフト 萩原 氏)

 

 写真左より 野上氏、櫻井氏、萩原氏

講演を聴講していた大学の先生が「日頃、大学の授業で教えていることの正当性が証明されました。」と感想を話しておられましたが、大学の授業で「クラウドコンピューティング」を学んでいる学生さんにとっても、日頃の授業内容をより身近に感じられるようになる、よい機会になったのではないかと思います。