MS クラウド ニュースまとめ – M シリーズ VM の SAP HANA 認定および Write Accelerator の一般提供 他 (2018 年 5 月 21 日)
執筆者: Cloud Platform Team
このポストは、2018 年 5 月 21 日に投稿された Cloud Platform Release Announcements for May 21, 2018 の翻訳です。
Azure DevOps ツールの統合 – Azure Resource Manager で Terraform OSS をサポート
2018 年 5 月 7 日 ~ 9 日に開催された Microsoft Build 2018 で発表
新しい Azure リソース プロバイダーである Microsoft.TerraformOSS のプライベート プレビューを開始しました。このリソース プロバイダーは、Terraform プロバイダーを使用するリソースを、ネイティブな Azure リソースと同様に Azure Resource Manager で管理できるようにすることを目標としています。提供開始時点でサポートされる Terraform プロバイダーは、Kubernetes、Cloudflare、Datadog です。
詳細については、こちらのドキュメントをご覧ください。
Azure のセキュリティと運用の管理 – Application Insights でのログ アラートの一般提供
Application Insights でログ アラートの一般提供を開始します。Application Insights は、複数のプラットフォームでアプリの開発や管理を行う Web 開発者に向けた、拡張可能なアプリケーション パフォーマンス管理 (APM) サービスです。運用中の Web アプリケーションの監視、パフォーマンスの異常の検出、問題の診断、利用パターンの把握に活用されています。各種メトリックに基づいてアプリケーションの正常性に関するアラートを生成できるほか、一定間隔で実行するクエリを用意してログ ファイルを監視し、その結果に基づいてアラートをトリガーすることも可能です。たとえば、特定の例外に対応する修正プログラムを新たにデプロイして、今後その例外を内部で処理するようにしたいとします。そのような場合もログ アラートを使用すれば、Application Insights のトレース ファイルに例外が出力されたらアラートをトリガーするように設定できます。
詳細については、プレビュー開始時のブログ記事 (英語) をご覧ください。
M シリーズ VM の SAP HANA 認定および Write Accelerator の一般提供
Azure M シリーズ仮想マシン (VM) が SAP HANA 認定を取得しました。これにより、認定されたパフォーマンスを備えた Azure M シリーズ VM で、運用環境の SAP HANA ワークロードを実行できます。M シリーズ VM は最大 128 基の vCPU、1 ~ 4 TB のメモリを搭載し、SAP HANA などのインメモリ データベース ワークロードや SQL Server などの高パフォーマンスのデータベース ワークロードに対応しています。
また、M シリーズ VM で Write Accelerator の一般提供 (英語) を開始しました。この機能では、ログ トランザクションなどのデータベースへの書き込み処理がミリ秒単位にまで高速化されます。M シリーズ VM で運用環境用 SAP HANA ワークロードを実行する場合には、Write Accelerator は欠かせない機能です。
詳細については、こちらのブログ記事 (英語) をご覧ください。
Azure Cosmos DB 用非同期 Java SDK のパブリック プレビュー
Azure Cosmos DB 用非同期 Java SDK のプレビューを開始 Azure Cosmos DB の SQL API 用非同期 Java SDK (英語) を新たに GitHub でオープン ソースとして公開し、プレビューを開始しました。この SDK は広く使用されている RxJava ライブラリを採用して新しい非同期 API に対応しており、監視可能なシーケンスに基づくイベント ベースのプログラムを作成できます。
詳細については、こちらのブログ記事 (英語) をご覧ください。
Azure SQL Database Vulnerability Assessment のリリース
Azure SQL Database の Vulnerability Assessment の一般提供を開始
データベースの潜在的な脆弱性を発見、追跡、修復するための機能がすべて揃った Vulnerability Assessment (英語) が Azure SQL Database で利用できるようになりました。Vulnerability Assessment はデータベースのセキュリティ状態を可視化すると共に、セキュリティ上の問題を調査、管理、解決する際の有効な手順や、データベースの安全性を強化するためにすぐに実行できる対策を提示します。この機能は、Azure SQL Database の新しいセキュリティ パッケージである SQL Advanced Threat Protection の一部として提供されます。SQL Advanced Threat Protection を使用すると、1 か所から Threat Detection、Vulnerability Assessment、Information Protection などの高度な SQL セキュリティ機能を実行できます。
Azure SQL Data Warehouse のクエリ パフォーマンスの強化
SQL Data Warehouse のレプリケート テーブルを一般提供開始、クエリ パフォーマンスが大幅に向上
Azure SQL Data Warehouse でデータをインスタンス全体に分散する機能が利用できるようになり、クエリの応答時間が短縮されると共に、データ変換のスループットが向上しました。この機能を使用すると、ディメンション データをすべてのコンピューティング ノードで利用できるようにスキーマを設計できます。これにより実行時にデータを転送する必要がなくなり、クエリの実行が高速化されます。
詳細はこちら (英語)をご覧ください。
Power BI Embedded の 5 月の更新情報
新機能の一般提供を開始
以下の新機能が Power BI Embedded で利用できるようになりました。
カスタムのレポート ヒントと Q&A エクスプローラー
- レポート ヒント (英語) – レポート上に表示されるヒントをカスタマイズして、リッチでわかりやすい有益な情報を提示できるようになりました。詳細については、ヒントの作成と使用方法に関するドキュメントをご覧ください。
- Q&A エクスプローラー (英語) – 自然言語による問い合わせ機能を使用して、対話形式でレポートを閲覧、操作できるようになりました。また、レポートやダッシュボードからアプリケーションに Q&A を組み込むことができます。
Azure リソースのメトリックを追加
以前のブログ記事 (英語) で、Azure Monitor のメトリックを統合し、Power BI Embedded で使用できるようになったことをお伝えしました。今月、新たに 3 種類のメトリックが加わり、リソースの状態やパフォーマンスをさらに詳細に把握できるようになりました。
- メモリ – リソースのメモリ使用状況がギガバイト単位で確認でき、メモリの使用量を 1 分ごとに正確に把握できます。
- メモリのスラッシング – リソースの総メモリ使用量のうち、RAM からスラッシングされている割合を確認できます。インメモリでデータがホストされるのはインポート モードであるため、このメトリックはインポート モードのデータセットの場合のみ有効です。DirectQuery を使用しているデータセットや Analysis Services にライブ接続している場合は、このメトリックで監視されません。
- QPU 使用率の上昇 – リソースのクエリ処理ユニットの使用負荷を追跡できます。リソースの QPU 使用率が 80% を超過しているかどうかが 1 分ごとに監視されるため、パフォーマンス低下のおそれがないかチェックできます。
Azure リソースにアラートを設定
Power BI Embedded では、監視メトリックを使用してリソースのパフォーマンスや負荷を追跡できます。この機能が Azure のアラート機能と統合されました。アラート機能は Azure リソースを監視する手段として利用でき、監視対象のデータに対して条件を設定し、最新データがその条件に合致した場合に通知を受信することができます。アクティブな Power BI Embedded リソースが存在する場合、この機能でメトリックに対してルールを定義し、リソースを監視できます。
詳細については、Power BI 開発者ブログ (英語) をご覧ください。