SQL Server 2008 のサポート終了が新世代のデータベースへの移行を後押し

執筆者: SQL Server Team

このポストは、2018 年 7 月 12 日に投稿された SQL Server 2008 end of support is the first step to tomorrow’s database の翻訳です。

 

本日、マイクロソフトの沼本健が自身のブログの中で、SQL Server 2008/2008 R2 のサポート終了について発表しました。これを聞いて「利用中の SQL Server 2008/2008 R2 データベースはどうすればいいの?」と思われたのは、皆様だけではありません。実は多くのお客様が、これらのデータベースのサポートが終了する 2019 年 7 月 9 日に向けて、移行計画に着手されています。

その 1 人が、ある開発会社でデータベース管理を担当している Will です。近年では転職を繰り返す「ジョブホッピング」がトレンドの 1 つになっていますが、Will は 2000 年代半ばからずっとこの会社でデータ管理を担当し、SQL Server 2008 のリリース時にはそのインストール作業の指揮を任されました。当時は、接続が非常に速く、要求の処理もスムーズで、セキュリティや効率性も高く、どこを見てもクリーンな設計が見られました。どのデータにもしかるべき場所が用意され、いずれもそこにすっぽりと収まっていました。Will がアプリ開発者から信頼されていたのは、彼らが必要とするデータを常に適切な場所に格納できていたからです。まさに理想的で、平和な時代でした。

それから 10 年の間に、さまざまなことが起きました。時間が経つにつれて、Will が管理する情報転送ネットワークは成長と進化を遂げましたが、非効率な参照の新規作成が必要となるたびに分岐やプールが生まれ、複雑化していきました。わかりやすかったスキーマはわかりにくくなり、応答の速かったクエリもパスが複雑で不明瞭になり、至るところで遅延が発生するようになりました。また、脅威の影もそこら中に見え隠れするように。発行元が不明だったり、安全でない可能性が高かったり、不正だと思われるような要求が多く生じるようになったのです。開発にかかわる者にとっては、たいへんな時代になりました。

しかし、Will は諦めていませんでした。過去に失われた優れた構成を復元し、それをさらに強化できる方法があったのです。そうです。SQL Server 2017 または Azure SQL Database へとデータベースをアップグレードするのです。これには、慎重な計画策定や分析、細かなリスト作成が必要なため、時間はかかりますが、試す価値が十分にあります。さらに、Will にとって (そして皆様にとって) ラッキーなのは、その手順を 1 つひとつ詳細に記した無料のデータベース移行ガイド (英語) があったことです。

加えて、Will には他にもオプションがありました。この新しい SQL Server は、多種多様なホスティング環境やオペレーティング システム上で実行できるため、オンプレミス、クラウド、仮想マシン、Azure データ サービス、Windows、Linux など、選択肢が大きく広がっています。皆様もすぐにでもデータ ストリームを再構築し、複雑さを解消し、優れた構成を取り戻しましょう。もちろん、マイクロソフトがしっかりサポートします。
 

間もなくサポート終了

お伝えしたとおり、SQL Server 2008/2008 R2 は、2019 年 7 月 9 日にサポート終了を迎えます。しかしながら、その日までにアップグレードを完了させるのは難しいというお客様もいらっしゃるのではないでしょうか? このためマイクロソフトは、Azure Virtual Machines でデータベースをリホストするお客様を対象に、SQL Server 2008 用の延長セキュリティ更新プログラムを提供することにしました。ご利用の際、アプリケーション コードの変更は必要ありません。これにより、サポート終了後さらに 3 年にわたって重要な修正プログラムが提供されるため、お客様はデータを安全に保ちながらご自身のペースで移行計画を立て、実行することができます。詳細については、サポート終了に関するこちらのブログ記事を確認してください。

ここでお伝えしたかったのは、データの未来は、管理者である Will、データ好きの彼の開発チーム、そして、このブログをお読みの皆様にとって、非常に明るいということです。
 

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