GDCに見るDirectXの不思議な世界

s304 GDCで、DirectX 10.1完全対応GPUが登場したというニュースを見たときに、以前、DirectX Evangelist の川西さんと、しゃべっていた時にへぇと思ったことがある。

「DirectX の場合は先にソフトウェア(DirectX)の新しいバージョンが出てきて、それから対応ボードが出てくるんですよね」

分野によっては当たり前かもしれないのだが、自分の中では新鮮に感じたのを簿えている。もちろんハードウェアにがっつりというテクノロジは少ないか、まずハードウェア、そしてそれを使ったソフトが出てというイメージがあるのだが、DirectXは逆なのである。

だから、発表当初は、100%対応したハードウェアがない。ソフトウェアによるエミュレーションないしソフトウェア処理になるか、現行の最新版のグラフィックボードがサンプルボードとして使われる。DirectX 10はVista 専用として、Vistaと同時に出てきたが、対応するボードが出てきたのはそれからしばらくした後である。

主導権というのはまた違うのであるが、それぞれのジャンルでまた面白い文化があるんだなぁ、と思いだしてしまいました。

ちなみに、DirectX10 として残っているのは、Direct3D10 のみで、残りのテクノロジはXNAに移行しているというのが現状。(だったはず)