System Center Orchestrator の TFS Integration Pack で開発リソースを自在に活用

System Center Orchestrator をご存知でしょうか?これ、Runbook Automation を実現するすばらしい製品であり、ソリューションです。Runbook Automation により、複数システムの連動とした自動化の流れを促進することができ、それにより IT プロセスの可視化がより行え、かつ、無駄な作業やコストが削減できることで、注目されています。

System Center Orchestrator は、System Center ブランドの製品で、上記を実現できます。

IT プロセス、ライフサイクルには、当然ですが、開発も含まれる場合が多々あります。今までの考え方/制約だと、開発と運用は分けて考える傾向があったわけですが、「ビジネスを加速させる」という IT の命題に対して、今は、開発と運用の境をあまりわけず、コラボレーションし、問題解決やビジネス価値向上へ向かう DevOps などが注目されています。

System Center Orchestrator では、そんな IT プロセスに関してのオーケストレーションをドラッグ&ドロップによるプロセスモデリングをベースとして実現することができます。単純にいうと今までだと、スクリプティングや、運用監視ツール間の連携の仕組みをスクラッチから作成したり、アプリケーションも運用監視のための仕組みを実装したりいろいろと細部にわたるケアをしなければならない部分が、かなり楽に実現できるようになります。Integration Pack という形で、あらかじめ提供された主要な製品や技術はドラッグ&ドロップ+プロパティ設定で情報の抽出や利用、更新などが行えます。プロセスの中でこれらの情報を利用できるため、システム間の情報流通も図ることができます。

さてさて、System Center Orchestrator ですが、しっかり、Team Foundation Server で管理する開発リソースにアクセスできます。

Integration Pack for Team Foundation Server 2010

により、TFS で管理している開発リソースについて、ソースコード、作業項目、ビルドを利用するアクティビティが提供されています。

無題

ソースコードに関しては、チェックアウト、チェックインのみならず、コードのダウンロードやワークスペースの更新、変更セットの取得などが用意されています。これらについてさらに詳細な情報を取得することができます。作業項目では、クエリによる情報の取得はもとより、作業項目の起票、更新、取得などが用意されています。したがってバグの起票やフィードバックの提供など運用から開発へ伝えたいことを自動化するプロセスを定義、自動化することができます。そしてビルドについては、さらに強力で、ビルドの詳細情報やビルド成果物へのアクセス、ビルド品質指標に応じた活用、ビルド自体の実施などが用意されているので、たとえば、運用しているアプリケーションが致命的な障害があった場合、その以前に安定稼働していたビルドを検索し、それを自動デプロイするといったロールバックや、開発側で十分な品質保証ができるビルドを運用側の都合で選別し、自動デプロイさせて利用するなどより、ビジネスを意識して運用、開発がコラボレーションできるようにするための実現可能性がグッと高くなるのではないかと期待しています。

SCOR_TFS

こんな感じで、各アクティビティをドラッグ&ドロップし、プロパティで条件設定すると、自動化ができます。TFS のアクティビティだけではなく、ファイル操作や、System へのアクセス、ロギング、System Center 各製品との連携はもちろん、VMware や Tivoli などのアクティビティもあったりで、開発をも含めた総合的な IT プロセスの定義を効率化、可視化を促進できるのではないでしょうか。

Runbook は定義したら即、テスト実行でき、ステップごとに動作を確認できるのもいいです。絵に描いた餅ではない現実解手に入れやすく。アクティビティは、自前のものを作成することも比較的容易です。

 

DevOps (itSMF)