Share via


Azure データ センター間の移行が簡単に

このポストは、1 月 12 日に投稿された Azure Data Center Migration just got easier.. の翻訳です。

Azure データ センターの間でクラウド上の資産を移行したり、クラウドのデプロイメントを同一データ センター内の異なるサブスクリプションに移行したりする場合、どのようにすればよいでしょうか。

このような移行シナリオは、マイクロソフトが新たにお客様の最寄りのデータ センターを開設したためレイテンシの低減が期待される場合や、クラウドのデプロイメントをテスト デプロイメントに複製する場合、その逆の場合など、非常に一般的です。しかし、いずれのケースでも、手動で移行を行うとなると複雑な作業が必要です。

データ センターの移行の自動化、カスタマイズ、および反復実行が可能になるようスクリプトを作成するにしても、プログラムの作成に加えて、移行中に発生するエラーの処理が大きな負担となります。

Persistent Systems (英語) は、インドのバンガロールで活動している Microsoft Azure CAT チームと共同で、移行に関するこのような負担を大幅に軽減する無料のオープン ソース ソリューションをリリースしました。

Azure Data Center Migration Solution (ADCMS) という名のこのソリューションは、Apache v2.0 のライセンス (英語) が付与されており、Azure データ センター間での資産の移動において、柔軟性と拡張性に優れた手法を利用できます。原子性の点では、中断時の処理、および中止時点やロール バックからの開始にも対応しています。

ADCMS は、JSON をベースとする、お客様のサブスクリプションの構成メタデータのテンプレート (アフィニティ グループ、ネットワーク、ディスク、可用性セット、ロード バランサー、クラウド サービスなど) を生成します。このデータを使用して、レプリカを作成したり、編集して新しいバージョンを生成したりすることができます。また、エクスポート、インポート、および移行が可能です。

このソリューションは Github (英語) からダウンロードできます。包括的なユーザー ガイドはこちら (英語) をご覧ください。

詳細については、本製品のリリース発表に関する Persistent Systems のブログ記事 (英語) をお読みください。また、こちらのビデオ (英語) では ADCMS を実際に使用するようすをご覧になれます。

さらに詳細な情報をお求めの場合は、設計者の Satish Nikam 氏が LinkedIn に投稿した技術的な記事 (英語) をお読みください。

このソリューションの大きな特長は、テンプレート ベースでありオープン ソースであることから得られる柔軟性と拡張性です。ただし、移行はオフラインで実行されるため、ディスクの整合性を維持するために移行前には VM をシャットダウンする必要がある点にご注意ください。

ダウンタイムを発生させない移行方法

移行時のダウンタイムを極限まで短縮し、移行先のシステムが稼働を開始するまで移行元の VM を停止しないようにする必要がある場合、データ複製機能をベースとする無料の Microsoft Migration Accelerator の利用がお勧めです。このソリューションは現在プレビュー版ですが、VMware、AWS、および Hyper-V から Azure に資産を移行する場合のダウンタイムをほぼゼロにまで短縮します。近日中に新たに Azure データ センター間での移行もサポート対象となる予定です。

ほかに、Vision Solutions (英語)Double-Take MOVE (英語) というソリューションも使用できます。これは、最小限のダウンタイムで「任意の場所から任意の場所へ」の移行を実現する包括的なソリューションで、操作も簡単です。Azure Marketplace では各種ライセンス オプションに対応した Double-Take MOVE インストール済みのイメージを複数公開していますので、インストールの手間も不要です。

 

Azure の移行に対応した製品が続々と登場していますので、お客様のニーズに合ったソリューションを選びやすくなっています。柔軟性と原子性を重視するお客様の場合は、Persistent Systems が提供する、JSON ベース テンプレートを使用したオープン ソース ソリューションを、可用性を重視するお客様の場合は Migration Accelerator や Double-Take MOVE をぜひご利用ください。