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マイクロソフトのビジネス部門のグループ プロダクト プランナーの Scott Gordon です。私のチームは、製品の開発サイクルの中でユーザーの皆様のご意見を反映させるために、Office のエンジニアと緊密に協力しています。
ユーザーとのやりとりで得られた意見はどのように製品開発に取り入れられるのでしょうか? 私たちのアプローチは、友人が少し前にスキューバダイビングのインストラクターとして体験した出来事を思い出させます。友人は、アニメーション製作チームからスキューバダイビングのやり方を尋ねられました。チームは海の中の生き物が登場する映画の制作準備中でしたが、実際に海に潜ったことがあるメンバーはチームにいませんでした。体験したいという要望を受けて、友人は Pixar の「ファインディング・ニモ」のアニメーターに、スキューバダイビングを教えました。
いろいろな意味で、私たちの仕事は Office のエンジニアリング チームに同様の体験を提供することです。おそらく、クマノミや亀や鮫と一緒にダイビングをするほどスリリングではないとは思いますが、ユーザーがどのように製品を使用しているかについて深く知ることは、最もやりがいのある仕事です。そのため、私は、ユーザーの皆様にお会いしてお話を伺うための出張にかなりの時間を費やします。
工場を回って、新しいコンセプトカーを作っている自動車のエンジニアの方々のお話を伺いました。民間用の新しい航空機がどのように作られているかを見せていただいたこともあります。医師の方々は、病院内のスタッフと協力して原因を判定したり、難病の治療法を決定したりしていらっしゃいました。多くの公立校の先生方ともお会いしましたが、生徒たちが学習し、世の中の変化の速さに対応していくのを手助けする試みをされていて、テクノロジを教室でどのように活用していけるかを考えていらっしゃいました。
プロダクト プランナーは、世界中の何億人もの人々のニーズに応える製品を作るために、このような状況を調査し、分析して、エンジニアリング チームに伝えます。
さまざまなツールが使用されます。フォーカス グループ、広範囲の調査、民族誌学的な研究、ユーザーとの面談、諮問機関は、シナリオ、設計、そして最終的には製品へ取り入れるための実際のデータと経験を集める方法のほんの一部です。
機能をアイデアからコードまで具現化するのにこれらのプランニング用のツールがどのように役立つかについての例の 1 つは、PowerPoint での新しいリッチ メディアの機能の強化で確認することができます。ユーザーの使用状況の分析によって、PowerPoint のユーザーの 50% 以上がプレゼンテーションに写真を使用していて、編集ツールの配置のご要望が多いことがわかりました。フラッシュ、動画、アニメーションなどの、さらに高度な機能を 20% 近くのユーザーが使用していたことには少し驚きました。このように傾向を把握することで、実際の操作の習慣の調査を実施することになり、リッチ メディアの全体構想に関しての実際の状況と操作の調査が始まりました。
次に、最も一般的に使用され、よく知られている編集機能について調査しました。使用状況について詳しく知るために、ユーザーとの面談を行いました。画像の背景の削除のニーズが大きいことがわかりました。
PowerPoint でのリッチ メディアの機能強化のための要件が特定されると、デザイナーとエンジニアが、最善のユーザー エクスペリエンスを決定するために作業に着手しました。ソフトウェア開発は科学であり芸術でもあるので、困難な問題の解決には、多くの創造性が必要とされます。何度もさまざまな方法で取り組み、特定のタスクの改善や解決を行います。
最善のデザインを決定するために、これらの構想を制御された環境でテストします。私の友人が、新しいダイバーを実際の海に連れて行く前に、まずプール (制御された環境) で水中での呼吸を教えるのと同様に、プランナーは、一般公開の前にこれらの構想をテストします。問題が十分に解決されているか、解決策が効果的に機能し、時間が節約され、ユーザーの負担が軽減されているか、確認します。デザインとユーザーのリサーチを担当するメンバーと緊密に協力して、ユーザーが構想の価値を認めるだけでなく、ソフトウェアの使用方法もわかるようにします。
最初の構想が固まったら、次のステップは、それらの構想のうちのいくつかをエンジニアリング チームでビルドし、 PowerPoint ユーザーのテスト市場で、好まれる点と好まれない点を確認することでした。その結果のデータから、単純さと機能性の適切なバランスがとれていることがわかりました。最もご要望が多かった背景の削除の機能などの、PowerPoint 2010 の多数の新しく優れたリッチ メディア機能を、本日皆様に使用していただくことができるのは、本当に嬉しいことです。
これは、ユーザーの皆様のご意見がどのように Office 2010 の開発の取り組みの指針となったかについての、多くの例のうちの 1 つにすぎません。実際、これまでの製品サイクルの中で、製品プランニングのチームは、世界中で同様のユーザーの調査の実施に 50 万人時以上を費やしました。アメリカ、ヨーロッパおよびアジアの何万人ものユーザーに協力していただきました。
すべてのユーザーの皆様とのやりとりの中で、個人的に最も心に残っているのは、アメリカ東海岸の病院への訪問です。その際、CTO (最高技術責任者) にお会いして、難病の患者のためにアメリカ中から医師を集めて共同で治療を行う場合に、Office と SharePoint がどのように使用されているかについてお話を伺いました。今後、患者の情報をより効果的に共有して、より正確かつ迅速に症状の診断を行う方法についての構想をお持ちでした。医師の方々が、どのように、コミュニケーション、共同作業、患者の情報のビジュアル化を行って、より正確かつ効果的に、困難な症例の診断を行うことができるかについて、お話を伺いました。彼は、私たちのソフトウェアで今後実現して欲しいことのリストを持っていました。彼がその内容を説明するのを、夢中で書きとめました。医師と患者を助けるために、より良いシステムを導入しなければならないという彼の情熱と切迫感に、心を動かされました。
彼のオフィスから歩いてロビーに戻る際に、病気の検査や治療に行く途中だと思われる、病院用のガウンを着た髪のない少年を廊下で見かけました。突然、その CTO の切迫感を現実のものとして理解できました。これは、車や飛行機の製作や裁判所の命令の処理を行うためだけの改善ではなく生死に関わる問題です。私たちのソフトウェアは重要な役割を果たしていて、今後さらに大きな役割を担う可能性を持っています。
Office Web アプリケーション、共同編集機能、データのビジュアル化、OXML、BCS、および SharePoint ワークスペースといった新しい機能がどのように利用されて、その CTO が構想を実現させるのに役立つかを見ることが、個人的に非常に楽しみです。
引き続き、他にもユーザーの生活を改善できる方法を発見したいと願っています。ベータ版をダウンロードしてお試しください。皆様のご協力は、Office 2010 の開発にとって非常に重要です。
投稿日: 2010 年 1 月 18 日 (月曜日) 午前 11:40 投稿者: OffTeam
これはローカライズされたブログ投稿です。原文の記事は、https://blogs.technet.com/office2010/archive/2010/01/18/product-planning-in-office-2010.aspx をご覧ください。