Office 2013 ProPlus 以外の Office 2013 バージョンがインストールされている場合の制限事項
Japan Lync Support Team です。
いつも Lync(Skype for Business)製品をご利用頂き、誠にありがとうございます。
現在、公開情報として情報が存在していない Lync 2013 クライアント利用環境の制限事項を公開させて頂きます。
一般的な企業環境で Lync クライアントをご利用のユーザー様の大多数では Office 製品の購入形態(Volume License)により遭遇しずらい制限事項となりますが、
Office 製品を別途購入された場合(Office PreInstall PCなど)に予期せず遭遇する可能性のある制限となります。
特に、お客様にクライアント PC、弊社ソフトウェアをご提案頂くパートナー企業様においては問題となる可能性がございますため、紹介させていただきます。
なお、前述の通り、この制限については明記された公開情報等が現状存在しておらずご迷惑をお掛けしております事をお詫び申し上げます。
以下に、具体的な内容についてご説明いたします。
[Lync 2013クライアント利用時の制限事項]
Lync 2013 クライアントは、Office 2013 ProPlus に含まれる製品です。
そのため、その他の Office 2013 のエディション(例:Office 2013 Home & Business Premium / Professional Premium等)と混在して利用できません。
もし混在利用した場合、操作によってエラーが発生する事があります。
[解説]
Lync Client 2013 は、Volume License プログラムサイト等で、単体のインストーラも提供されていますが
実際には、Office 2013 製品の一部として提供されております。
そのため、インストールツリーもOffice 15 フォルダ(%Program Files\Microsoft Office\Office15)配下にインストールされますが
この際、前掲のLync 2013 クライアントの単体インストーラを利用した場合に
すでにその他のエディションの Office 2013 がインストールされている環境に重複してインストールされる場合がございます。
この際、仮にインストール環境に、Office 2013 Home & Business Premium (以下、Home & Premium)がインストールされていたと仮定した場合
Lync 2013 単体インストーラでインストールをした場合に、Home & Premium には、製品構成上、Lync クライアントが含まれない事から双方の製品が、混在した状況でインストールが完了してしまいます。
通常、Lync クライアント単体の動作は、この状況でも問題なく動作しますが
Lync が、Office 製品の機能を呼び出す場合、例えば Power Point 共有等で以下のようなエラーが発生し動作しません。
エラーメッセージ:
このコンピューターに Visual Basic for Applications (VBA) がインストールされていないため、
"PPT ファイル" をプレゼンテーション用に変換できませんでした。 VBA をインストールして、やり直してください。
このエラーは、Office 2013 のランタイムが、Home & Premium の登録情報で構成されており
そこに含まれない、Lync 2013クライアントからの要求を処理できない為に発生します。
この状況を回避するためには、Office 2013 のエディションを Office 2013 ProPlus に統一いただく必要がございます。
なお、事象は異なりますが、既知の公開情報として以下のサポート技術情報(KB)が公開されております。
こちらに記載の通り、Office 2013に含まれる個々のOffice 製品は、必ず同じインストール方式、エディションでインストールされている必要があり
混在した場合には、正常に動作しない場合がございますのでご注意ください。
[参考]弊社サポート技術情報:Outlook 2013 と Lync 2013 を同時に使用すると「正常に機能できなくなりました」というエラーが出力されます。
https://support.microsoft.com/ja-jp/kb/2851899/ja
[補足]
通常、企業環境では Office 製品をご利用の際には、Volume License プログラム等から
同一エディションでインストールさせることが一般的ではございますが、私たち日本市場の特性として
Office プリインストールPCが存在しており、システムの導入にあたり、クライアント PC の購入において
この点を考慮して機種選定を考慮頂く必要が生じます。