SharePoint 2013 による最新の Web エクスペリエンス
原文の記事の投稿日: 2012 年 9 月 25 日 (火曜日)
組織で SharePoint 2013 を使用すると、さまざまなチャネルや市場に対応する、美しく適応性のあるパーソナルなエクスペリエンスを作成できます。ここでは、SharePoint チームのプログラム マネージャーである Josh Stickler が、SharePoint Server 2013 の企業 Web サイト関連の新機能と強化機能の大まかな概要について説明します。
これから SharePoint 2013 がリリースされるまでの数週間およびそのリリース後にかけて、この製品を開発したエンジニアリング チームによる個々の新機能、ベスト プラクティス、拡張の機会などに関するブログ投稿が公開されます。それらの多くは、Contoso Electronics という架空のお客様のストーリーに沿っています。Contoso Electronics は、SharePoint 2013 を使用して、インターネットからアクセスできる、製品中心の Web サイトをホストします。業界や市場が違っていたり、インターネット コンテンツではなくイントラネット コンテンツをホストしたりする場合でも、この Contoso Electronics の例を参考にすることができます。私たちの投資の対象は、特定の種類のサイトやバーティカル ソリューションに限定されません。
Contoso Electronics について
Contoso Electronics は、米国およびカナダ全土でチェーン展開している家電小売業者です。Windows Azure で SharePoint 2013 を使用してホストされている Web サイトで、製品カタログ (ソースは Microsoft Dynamics AX)、新製品とトレンドに関する記事、およびビデオを活用した一連の "ハウツー" コンテンツを提供しています。
Contoso Electronics は今年、オンライン プレゼンスによるビジネスの拡大について野心的な目標を立てました。まず、Bing や Google などのインターネット検索エンジンからサイトを訪れる訪問者を増やします。さらに、サイトを訪れた訪問者をつなぎ止めて、最終的に商品の購入につなげます。客層を広げるために、さまざまなデバイス (スマートフォンやタブレットなど) や言語に対応する必要もあります。これらの目標を達成するためには、サイトが時間の経過と共に自動的に調整されるようにして、人気のあるコンテンツを表示したり、訪問者の活動に基づいて関連性の高いコンテンツを表示したりする必要があります。
SharePoint 2013 を使用すると、魅力的なサイトを作り、コンテンツを効率的に発行して、パーソナルなエクスペリエンスで顧客を魅了することができます。以降では、その概要を紹介します。
より簡単かつ Web デザイナーにとって親しみやすくなった SharePoint サイトのブランド化
私たちは、すべての Web デザイナーや Web 開発者が、SharePoint に詳しくならなくても SharePoint サイトをデザインできるようにしたいと考えています。このリリースでは、Web デザイナーが Adobe Dreamweaver や Microsoft Expression Blend などの使い慣れたツールを使用して最新の Web サイトを作成できるようにするために大きな投資が行われています。デザイナーは、ASP.NET ファイルを編集してマスター ページやページ レイアウトなどのデザイン資産を作成する代わりに、HTML で編集を行うことができます。編集したファイルは、SharePoint によって自動的に変換されます。
また、スマートフォンやタブレットを使用して Web を閲覧する人が増えていることを受けて、デバイス チャネル機能が導入されました。この機能を使用すると、サイトのビジュアル デザインを個々のデバイスに合わせて調整できます。帯域幅が限られているデバイスで、ページを軽くするために画像やビデオの表示を縮小することもできます。さらに、データを読み取ったり SharePoint サイトを操作したりできるネイティブ モバイル アプリを作成できる API も公開されています。
検索駆動型の発行によるサイト間でのコンテンツの再利用
SharePoint 2013 では、コンテンツ管理機能と検索機能の統合が強化されて、サイトでかつてないほど柔軟にコンテンツを統合して表示できるようになりました。新しいコンテンツ検索 Web パーツを使用すると、重複するコンテンツを展開して同期を維持する代わりに、検索機能によってインデックスが設定されたコンテンツを参照できます。そのコンテンツが別のサイト コレクションに格納されていてもかまいません。
かつては、サイトのナビゲーション構造はコンテンツの格納場所によって定義されていました。そのため、コンテンツを整理して検索エンジン向きの URL を作成するために多数のサブサイトが作成されることもよくありました。SharePoint 2013 では、エンタープライズ管理されたメタデータの用語に基づいてナビゲーションを整理する管理ナビゲーションが導入されました。これにより、用語を移動するだけでナビゲーションを変更できます。もうコンテンツを移行する必要はありません。
新しいクロスサイト コレクション発行機能を使用すると、コンテンツの格納方法をサイトの訪問者による使用方法からさらに抽象化して、記事や製品などのコンテンツをサイト コレクション間で再利用できます。たとえば、ブランドごとまたはロケールごとに固有のサイトの間で共通のコンテンツを再利用することができます。再利用されたコンテンツは、表示されるサイトのブランド化を継承し、そのサイトのナビゲーションにシームレスに統合されます。
詳細については、「SharePoint Server 2013 でクロスサイト発行を計画する」を参照してください。
適応性のあるパーソナルなエクスペリエンスで顧客を魅了する
Contoso Electronics では、訪問者を Web サイトに集めるだけでなく、訪問者がサイトを繰り返し訪れるようにして、最終的に売上に結び付ける必要があります。かつては、静的コンテンツに基づく画一的なアプローチに頼らざるを得ませんでしたが、SharePoint 2013 の利用状況追跡機能を使用すると、サイトが時間の経過と共に訪問者の行動に適応して、サイトの利用状況に基づいて関連する製品やコンテンツが表示されるようにすることができます。
SharePoint 2013 では、FAST 検索テクノロジとの統合により、自由に制御できる形でコンテンツを動的に返すことができます。たとえば、Contoso Electronics では、最も人気のあるコンテンツをホームページに表示したり、Web サイトの利用状況に基づいてプロモーションのターゲットを特定したりしています。ユーザーが Web サイトで製品を検索したときに、販売したい製品を検索結果の上位に表示したり、おすすめの製品として表示したりすることもできます。販売の可能性を高めるために、表示される "ハウツー" 記事を利用状況のデータに基づいて調整することもできます。
まとめ
今後の投稿では、Contoso Electronics が大規模で管理しやすい見栄えのよいサイトをどのようにして SharePoint 2013 で構築するのかを説明します。新機能の価値を最大限に引き出し、サイトを長期にわたって管理するために、検索駆動型の発行モデルの情報アーキテクチャについて行われる主な決定について見ていきます。
SharePoint 2013 を使用すると、組織でコンテンツをより効率的に使用して、コンテンツ整理のオーバーヘッドを削減できます。新機能の詳細に関する今後の投稿もぜひお読みください。また、下記のコメント欄からフィードバックをお送りください。今後の投稿に関する要望や製品の使用目的をお聞かせいただければ幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
詳細については、TechNet の「SharePoint 2013 発行サイトの Web コンテンツ管理の新機能」を参照してください。
これはローカライズされたブログ投稿です。原文の記事は、「Modern Web Experiences with SharePoint 2013」をご覧ください。