セルフサービスポータルへの道~5章 System Center 2012 SP1 SPF betaの設定~
本章では、SPF(Service Provider Foundation) Beta の設定について、触れていきたいと思います。
■おさらい~SPFとは何か?~
SPFは、System Center 2012 SP1(BetaではVMMのみ)をWEBブラウザからコントロールするためのコンポーネントです。
Service Provider Foundationを使うことによって、サービスプロバイダには下記のようなメリットがあります。
・既存のセルフサービスポータルをREST APIで容易に拡張できること
・エンドユーザー企業がApp Controllerを採用していたときに、サービスプロバイダーのIaaS環境とオンプレミスを同一のコンソールで管理出来るソリューションになること
・マルチテナントに対応した基盤を構成出来ること
■SPFの設定方法
- SPFをインストールする
- 前回のポストのソフトウェア要件を参考に、インストールしてください
- インストールするためには、Orchestratorのsetup.exeを開くとInstall SPFという項目が下のほうに出てきます。
- インストール完了後
- Service Provider Foundation用のコマンドラインのアプリケーションが追加されています
b.起動してみます。普通のコマンドラインのアプリケーションが出てきますが、Service Provider Foundation用のコマンドが打てるようになっています
c.また、IISマネージャを見てみると、SPFというWEBアプリケーションができているのも確認できます。このWEBアプリが、SPFの実態です。
■SPFとVMMの紐づけ
実際に、SPFのコマンドをつかって、SCVMMとの接続をしてみたいと思います。上記のコマンドプロンプトからも可能ですが、
Powershell ISEを使って、”import-module spfadmin”としたほうが、下記の画像のようにサジェスチョンがでるので、便利です。
STEP1.モジュールのインポート
Powershell Command : import-module spfadmin
STEP2.SPFServerとして、既存のVMMを登録する
Powershell Command : New-SCSPFServer -Name <VMMサーバのFQDN> -ServerType 0
STEP3.SPFStampを新規作成する
Powershell Command : $server = Get-SCSPFServer -Name <VMM FQDN>
New-SCSPFStamp -Name <任意のスタンプ名> -Servers -$server
はい、登録が完了しました。非常に登録は簡単でしたね。
それでは、SPFがちゃんと動いているか、IEから確認してみたいと思います。
STEP4.IEからSPFのエンドポイントにアクセスする
https://<SPFが動いているマシンのFQDN>:8090/sc2012/vmm/microsoft.management.odata.svc/
このように、証明書の警告が出ますが、先に進みます。
そうすると、SCVMMの情報がREST APIで取れていることがわかります。
たとえば、SCVMM上に配置されている仮想マシンの一覧が見たい場合は、
https://<SPFが動いているマシンのFQDN>:8090/sc2012/vmm/microsoft.management.odata.svc /VirtualmMachines
と打ってあげれば、皆様が登録したVMMの仮想マシンの一覧がXML形式で吐き出されているはずです。
このXMLを活用して、既存のポータルに情報を表示させたり、いろいろなところに活用できると思います。
ぜひお試しください。
黒柳茂