チュートリアル : アプリケーションへの SQL Server Compact 3.5 データベースの追加とその配置
このチュートリアルでは、SQL Server Compact 3.5 データベースを Windows ベースのアプリケーションに組み込む方法の詳細な手順について説明します。
このチュートリアルでは、次の作業について説明します。
新しい Windows ベースのアプリケーションを作成する。
SQL Server Compact 3.5 データベースをプロジェクトに追加する。
データ バインド Windows フォーム コントロールを作成する。
ClickOnce 配置を使用して、アプリケーション (データベースを含む) を配置する。
必須コンポーネント
このチュートリアルを完了するための要件は次のとおりです。
- SQL Server Compact 3.5
Windows ベース アプリケーションの作成
最初に Windows ベース アプリケーション プロジェクトを作成します。
注意
お使いのマシンで、Visual Studio ユーザー インターフェイスの一部の要素の名前や場所が、次の手順とは異なる場合があります。 これらの要素は、使用している Visual Studio のエディションや独自の設定によって決まります。 詳細については、「Visual Studio の設定」を参照してください。
新しい Windows ベースのアプリケーションを作成するには
[ファイル] メニューの [新規作成] をポイントし、[プロジェクト] をクリックします。
プロジェクトに SQLCompactWalkthrough という名前を付けます。
[Windows アプリケーション] をクリックし、[OK] をクリックします。 詳細については、「Windows ベースのアプリケーションの作成」を参照してください。
SQLCompactWalkthrough プロジェクトが作成され、ソリューション エクスプローラーに追加されます。
データベースの追加とデータ ソースの作成
プロジェクトを作成したら、SQL Server Compact 3.5 データベースをプロジェクトに追加し、そのデータベース内のテーブルに基づいて新しいデータ ソースを作成する必要があります。 新しいデータ ソースは、次のセクションで、[データ ソース] ウィンドウからデータ バインディングをドラッグ アンド ドロップするときに使用します。
この手順では、データ ソース構成ウィザードを使用し、Northwind サンプル データベース内の Customers テーブルに基づいてデータ ソースを作成します。 SQL Server Compact 3.5 データベース ファイルをプロジェクトに追加すると、データ ソース構成ウィザードが自動的に起動します。
注意
SQL Server Compact 3.5 の Northwind サンプル データベースは、C:\Program Files\Microsoft SQL Server Compact Edition\v3.5\Samples に Northwind.sdf という名前で格納されています。
データ ソースを作成するには
[プロジェクト] メニューの [既存項目の追加] をクリックします。
[既存項目の追加] ダイアログ ボックスで Northwind.sdf ファイルを探し、[追加] をクリックします。
注意
.sdf ファイルを表示するには、[既存項目の追加] ダイアログ ボックスの [オブジェクトの種類] ボックスの一覧の [データ ファイル] をクリックする必要があります。
データベース ファイルを追加すると、データ ソース構成ウィザードが起動し、[データベース オブジェクトの選択] ページが表示されます。
[テーブル] ノードを展開し、Customers テーブルのチェック ボックスをオンにします。
[完了] をクリックすると、データベース (Northwind.sdf) ファイルが、型指定されたデータセット (NorthwindDataset) と共にプロジェクトに追加されます。
データを表示するためのコントロールの作成
データ ソースを作成し、[データ ソース] ウィンドウで使用できる状態になりました。今度は、テーブルを Windows フォームにドラッグして、データ バインド グリッドを作成します。
Windows フォームにデータ バインド グリッドを追加するには
[データ ソース] ウィンドウから Form1 に [Customers] ノードをドラッグします。
F5 キーを押してアプリケーションを実行します。
フォームが表示され、顧客データがグリッドに読み込まれます。
アプリケーションの配置
アプリケーションが完成したら、次に配置の準備に取りかかります。 このチュートリアルでは、ClickOnce 配置を使用します。
SQL Server Compact 3.5 データベースを含んだアプリケーション用に ClickOnce 配置を作成する場合、プロジェクト デザイナーで、適切な発行情報を構成する必要があります。
注意
SQL Server Compact 3.5 データベース ファイルをプロジェクトに追加すると、ClickOnce 配置の適切な発行情報が自動的に構成されます。 ただし、このチュートリアルでは、配置のしくみを理解するために、これらの設定を 1 つずつ確認することにします。
SQL Server Compact 3.5 データベースを含んだアプリケーションの ClickOnce 配置を構成するには
Visual Basic プロジェクトを使用している場合は、ソリューション エクスプローラーで [My Project] (C# プロジェクトの場合は [プロパティ]) をダブルクリックし、プロジェクト デザイナーを開きます。
[発行] タブをクリックします。
[アプリケーション ファイル] をクリックし、Northwind.sdf の [発行の状況] を [データ ファイル (自動)] に設定します。
これは、sdf ファイルをデータ ディレクトリに格納するようインストーラーに伝えるための設定です。
[OK] をクリックします。
[必須コンポーネント] をクリックし、[SQL Server Compact 3.5] チェック ボックスをオンにします。
このように設定すると、SQL Server Compact 3.5 ランタイムが存在するかどうかがインストーラーによって確認され、存在しなかった場合は、インターネットからダウンロードしてインストールされます。
インストーラーの作成
アプリケーションと共に SQL Server Compact 3.5 データベースを配置するように発行情報を構成したら、次にインストーラーを作成します。
インストーラーを作成するには
[発行場所] 領域の省略記号 ([...]) をクリックして [Web サイトを開く] ダイアログ ボックスを開きます。
[ファイル システム] を選択します。
インストーラーの配置先となる新しいフォルダーを作成して選択します。
注意
フォルダーの作成場所はどこでもかまいません。 ただし、後で使用できるように、この場所をしっかりと確認しておいてください。
[開く] をクリックします。
[今すぐ発行] をクリックすると、インストーラーが作成されます。
次の手順
先ほど作成したフォルダーを SQL Server Compact 3.5 のないコンピューターにコピーし、セットアップ プログラムを実行してアプリケーションをインストールします。 SQL Server Compact 3.5 が必須コンポーネントとして検出され、アプリケーションのインストールの過程で SQL Server Compact 3.5 がインストールされます。
参照
処理手順
方法 : SQL Server Compact 3.5 データベースをプロジェクトに追加する
方法 : SQL Server Compact 3.5 データベースをアプリケーションと共に配置する
概念
SQL Server Compact 3.5 と Visual Studio