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プログラムによる Service Fabric クラスターのスケール

Azure で実行される Service Fabric クラスターは仮想マシン スケール セットの上に構築されます。 クラスター スケーリングでは、Service Fabric クラスターが手動または自動スケール ルールでスケーリングする方法について説明します。 この記事では、資格情報を管理し、fluent Azure コンピューティング SDK を使用してクラスターをスケールインまたはスケールアウトする方法について説明します。これはより高度なシナリオになります。 概要については、Azure のスケーリング操作をプログラムで調整する方法を読んでください。

Note

Azure を操作するには、Azure Az PowerShell モジュールを使用することをお勧めします。 作業を始めるには、「Azure PowerShell をインストールする」を参照してください。 Az PowerShell モジュールに移行する方法については、「AzureRM から Az への Azure PowerShell の移行」を参照してください。

資格情報を管理する

スケーリングを処理するサービスを作成する際に難しいのは、そのサービスが、対話型ログインを行わずに仮想マシン スケール セットのリソースにアクセスできるようにする必要があるということです。 スケーリング サービスが独自の Service Fabric アプリケーションを変更するようであれば、Service Fabric クラスターへのアクセスは簡単です。しかし、スケール セットへのアクセスには資格情報が必要です。 サインインには、Azure CLI で作成したサービス プリンシパルを使用できます。

サービス プリンシパルは、次の手順で作成できます。

  1. 仮想マシン スケール セットへのアクセス権を持つユーザーとして Azure CLI (az login) にサインインします。
  2. az ad sp create-for-rbac でサービス プリンシパルを作成します。
    1. appId (場所によっては "クライアント ID" と呼ばれる)、名前、パスワード、テナントを、後で使用するためにメモしておきます。
    2. サブスクリプション ID も必要になります。これは az account list で表示できます。

fluent コンピューティング ライブラリは、次のとおり、これらの資格情報を使用してサインインできます (IAzure などのコアの fluent Azure タイプは Microsoft.Azure.Management.Fluent パッケージにあります)。

var credentials = new AzureCredentials(new ServicePrincipalLoginInformation {
                ClientId = AzureClientId,
                ClientSecret = 
                AzureClientKey }, AzureTenantId, AzureEnvironment.AzureGlobalCloud);
IAzure AzureClient = Azure.Authenticate(credentials).WithSubscription(AzureSubscriptionId);

if (AzureClient?.SubscriptionId == AzureSubscriptionId)
{
    ServiceEventSource.Current.ServiceMessage(Context, "Successfully logged into Azure");
}
else
{
    ServiceEventSource.Current.ServiceMessage(Context, "ERROR: Failed to login to Azure");
}

ログインすると、AzureClient.VirtualMachineScaleSets.GetById(ScaleSetId).Capacity でスケール セット インスタンス数を照会できます。

スケールアウト

fluent Azure コンピューティング SDK を使用すると、数度の呼び出しだけでインスタンスを仮想マシン スケール セットに追加できます。

var scaleSet = AzureClient.VirtualMachineScaleSets.GetById(ScaleSetId);
var newCapacity = (int)Math.Min(MaximumNodeCount, scaleSet.Capacity + 1);
scaleSet.Update().WithCapacity(newCapacity).Apply(); 

または、PowerShell コマンドレットを使用して、仮想マシン スケール セットのサイズを管理することもできます。 Get-AzVmss では、仮想マシン スケール セットのオブジェクトを取得できます。 現在の容量は .sku.capacity プロパティを通じて使用できます。 容量を目的の値に変更したら、Azure の仮想マシン スケール セットを Update-AzVmss コマンドで更新できます。

手動でノードを追加する場合と同様に、スケール セット インスタンスを追加するだけで新しい Service Fabric ノードを開始できます。スケール セット テンプレートには、新しいインスタンスを Service Fabric クラスターに自動的に参加させる拡張機能が含まれているためです。

スケールイン

スケールインは、スケールアウトに似ています。実際の仮想マシン スケール セットの変更も、実質的には同じです。 しかし、先ほど説明したとおり、Service Fabric では、Gold または Silver の耐久性レベルを持つノードの場合だけは、ノードが削除されると自動的にクリーンアップが行われます。 そのため、Bronze の耐久性レベルでスケールインする場合は、Service Fabric クラスターを操作して削除するノードをシャットダウンした後に、ノードの状態の削除を行う必要があります。

ノードのシャットダウンを準備する際は、削除するノード (最後に追加された仮想マシン スケール セット インスタンス) を探して非アクティブ化します。 仮想マシン スケール セット インスタンスには、追加された順序で番号が付けられるため、ノノードの名前 (基になる仮想マシン スケール セット インスタンス名と一致します) に含まれる数値サフィックスを比較することによって新しいノードを見つけることができます。

using (var client = new FabricClient())
{
	var mostRecentLiveNode = (await client.QueryManager.GetNodeListAsync())
	    .Where(n => n.NodeType.Equals(NodeTypeToScale, StringComparison.OrdinalIgnoreCase))
	    .Where(n => n.NodeStatus == System.Fabric.Query.NodeStatus.Up)
        .OrderByDescending(n =>
        {
            var instanceIdIndex = n.NodeName.LastIndexOf("_");
            var instanceIdString = n.NodeName.Substring(instanceIdIndex + 1);
            return int.Parse(instanceIdString);
        })
	    .FirstOrDefault();

削除するノードが見つかったら、非アクティブ化し、削除します。これには前に使ったのと同じ FabricClient インスタンスと IAzure インスタンスを使用します。

var scaleSet = AzureClient.VirtualMachineScaleSets.GetById(ScaleSetId);

// Remove the node from the Service Fabric cluster
ServiceEventSource.Current.ServiceMessage(Context, $"Disabling node {mostRecentLiveNode.NodeName}");
await client.ClusterManager.DeactivateNodeAsync(mostRecentLiveNode.NodeName, NodeDeactivationIntent.RemoveNode);

// Wait (up to a timeout) for the node to gracefully shutdown
var timeout = TimeSpan.FromMinutes(5);
var waitStart = DateTime.Now;
while ((mostRecentLiveNode.NodeStatus == System.Fabric.Query.NodeStatus.Up || mostRecentLiveNode.NodeStatus == System.Fabric.Query.NodeStatus.Disabling) &&
        DateTime.Now - waitStart < timeout)
{
    mostRecentLiveNode = (await client.QueryManager.GetNodeListAsync()).FirstOrDefault(n => n.NodeName == mostRecentLiveNode.NodeName);
    await Task.Delay(10 * 1000);
}

// Decrement VMSS capacity
var newCapacity = (int)Math.Max(MinimumNodeCount, scaleSet.Capacity - 1); // Check min count 

scaleSet.Update().WithCapacity(newCapacity).Apply(); 

スクリプティングの方が適している場合は、スケールアウトと同様に、仮想マシン スケール セット容量を変更するために PowerShell コマンドレットを使用することもできます。 仮想マシン インスタンスを削除したら、Service Fabric ノードの状態を削除することができます。

await client.ClusterManager.RemoveNodeStateAsync(mostRecentLiveNode.NodeName);

次のステップ

自動スケールのロジックを独自に実装するには、次の概念と、便利な API をご確認ください。