Azure PowerShell を使用して可用性セットに仮想マシンを作成およびデプロイする
適用対象: ✔️ Windows VM
このチュートリアルでは、可用性セットを使用して、仮想マシン (VM) の可用性と信頼性を向上させる方法を学習します。 可用性セットを使うことで、Azure にデプロイする VM は、クラスター内で切り離された複数のハードウェア ノードに確実に分散されます。
このチュートリアルでは、以下の内容を学習します。
- 可用性セットの作成
- 可用性セットに VM を作成する
- 使用可能な VM のサイズを確認する
- Azure Advisor を確認する
Azure Cloud Shell を起動する
Azure Cloud Shell は無料のインタラクティブ シェルです。この記事の手順は、Azure Cloud Shell を使って実行することができます。 一般的な Azure ツールが事前にインストールされており、アカウントで使用できるように構成されています。
Cloud Shell を開くには、コード ブロックの右上隅にある [使ってみる] を選択します。 https://shell.azure.com/powershell に移動して、別のブラウザー タブで Cloud Shell を起動することもできます。 [コピー] を選択してコードのブロックをコピーし、Cloud Shell に貼り付けてから、Enter キーを押して実行します。
可用性セットの作成
1 つの場所にあるハードウェアは、複数の更新ドメインと障害ドメインに分割されます。 更新ドメインは、VM と、同時に再起動できる基になる物理ハードウェアのグループです。 同じ障害ドメイン内の VM は、共通の電源とネットワーク スイッチだけでなく、共通のストレージも共有します。
可用性セットは、New-AzAvailabilitySet を使用して作成します。 この例では、更新ドメインと障害ドメインの数はどちらも 2 であり、可用性セットの名前は myAvailabilitySet です。
リソース グループを作成します。
New-AzResourceGroup `
-Name myResourceGroupAvailability `
-Location EastUS
-sku aligned
パラメーターを指定した New-AzAvailabilitySet を使用して、マネージド可用性セットを作成します。
New-AzAvailabilitySet `
-Location "EastUS" `
-Name "myAvailabilitySet" `
-ResourceGroupName "myResourceGroupAvailability" `
-Sku aligned `
-PlatformFaultDomainCount 2 `
-PlatformUpdateDomainCount 2
可用性セット内の VM の作成
VM がハードウェア全体に適切に分散されるようにするには、VM を可用性セット内に作成する必要があります。 可用性セットを作成した後で、既存の VM を追加することはできません。
New-AzVM を使用して VM を作成するときに、-AvailabilitySetName
パラメーターを使用して可用性セットの名前を指定します。
まず、Get-Credential を使用して、VM の管理者のユーザー名とパスワードを設定します。
$cred = Get-Credential
ここで、New-AzVM を使用して、可用性セットに 2 つの VM を作成します。
for ($i=1; $i -le 2; $i++)
{
New-AzVm `
-ResourceGroupName "myResourceGroupAvailability" `
-Name "myVM$i" `
-Location "East US" `
-VirtualNetworkName "myVnet" `
-SubnetName "mySubnet" `
-SecurityGroupName "myNetworkSecurityGroup" `
-PublicIpAddressName "myPublicIpAddress$i" `
-AvailabilitySetName "myAvailabilitySet" `
-Credential $cred
}
VM 2 台分の作成と構成が終わるまでには、数分かかります。 完了すると、基になるハードウェア全体に 2 つの仮想マシンが分散されています。
ポータルで [リソース グループ]>myResourceGroupAvailability>myAvailabilitySet の順に移動して可用性セットを参照すると、2 つの障害ドメインと更新ドメインの間で VM がどのように分散されているかがわかります。
注意
特定の状況では、同じ可用性セットの 2 つの VM が同じ障害ドメインを共有している場合があります。 これを確認するには、可用性セットに移動し、 [障害ドメイン] 列を確認します。 これは、VM のデプロイ中に、次の一連のイベントにより発生する可能性があります。
- 最初の VM がデプロイされる
- 最初の VM が停止/割り当て解除される
- 2 番目の VM がデプロイされる。 このような状況では、最初の VM と同じ障害ドメインに 2 番目の VM の OS ディスクが作成される可能性があるため、2 番目の VM も同じ障害ドメインに配置されます。 この問題を回避するために、これらのデプロイ間で VM を停止または割り当て解除しないことをお勧めします。
使用可能な VM のサイズのチェック
可用性セット内に VM を作成する場合、ハードウェアで使用可能な VM のサイズを把握しておく必要があります。 可用性セットにデプロイできる仮想マシンの使用可能なすべてのサイズを取得するには、Get-AzVMSize コマンドを使用します。
Get-AzVMSize `
-ResourceGroupName "myResourceGroupAvailability" `
-AvailabilitySetName "myAvailabilitySet"
Azure Advisor を確認する
Azure Advisor を使用して、VM の可用性を向上させる方法についてより多くの情報を取得することもできます。 Azure Advisor では、構成と使用状況のテレメトリが分析された後、Azure リソースの費用対効果、パフォーマンス、可用性、セキュリティを向上させるために役立つソリューションが推奨されます。
Azure Portal にサインインし、 [すべてのサービス] を選択して、「Advisor」と入力します。 Advisor ダッシュボードに、選択したサブスクリプションの個人向けの推奨事項が表示されます。 詳細については、「Azure Advisor の使用を開始する」を参照してください。
次のステップ
このチュートリアルでは、以下の内容を学習しました。
- 可用性セットの作成
- 可用性セットに VM を作成する
- 使用可能な VM のサイズを確認する
- Azure Advisor を確認する
次のチュートリアルに進み、仮想マシンのスケール セットについて学習してください。