パッチ情報キャッシュ (Patchwiz.dll)
新しいパッチの生成には相当な時間がかかることがあります。 Patchwiz.dll でパッチを生成した後、場合によっては、更新イメージをもう一度変更し、別のパッチを生成しなければならないことがあります。 パッチ情報キャッシュでは、既存パッチを再利用することで後続パッチの生成に必要な時間を短縮できます。 たとえば、サービス パックの作成に必要な時間は、前のパッチから生成されるバイナリ パッチを利用して短縮できます。 Patchwiz.dll では PATCH_CACHE_DIR を利用し、既存のバイナリ パッチを見つけ、それを、バイナリ パッチを再作成することなく、サービス パックのキャビネットに追加できます。
パッチ情報キャッシュでは、Patchwiz.dll を使用する必要があります。 パッチ キャッシュを有効にするには、パッチ作成プロパティ ファイル (.pcp ファイル) の Properties Table (Patchwiz.dll) で PATCH_CACHE_ENABLED プロパティと PATCH_CACHE_DIR プロパティを設定します。 Patchwiz では、PATCH_CACHE_DIR プロパティで識別されるフォルダーにすべてのパッチ作成情報が格納されます。また、必要に応じてこのフォルダーが作成されます。 次回、パッチを作成しようとすると、Patchwiz では、このフォルダーがチェックされ、比較対象のファイルがキャッシュのファイルに一致するか確認されます。 ファイルが一致した場合、Patchwiz では、ファイルのバイナリ パッチを生成せず、キャッシュされている情報を使用します。 ファイルが一致しないか、情報がキャッシュにない場合、Patchwiz によってファイルのパッチが生成されます。
パッチ情報キャッシュを使用するには、PATCH_CACHE_DIR によって指定されているフォルダーを .msp ファイルの作成後も維持する必要があります。 そのフォルダーが削除されている場合、Patchwiz では、後続の .msp ファイルのためにバイナリ パッチを再生成する必要があります。 ターゲット ファイルの選択した領域に情報を保存する方法については、「ファイルの選択した領域に修正プログラムを適用する」を参照してください。