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編集長より

Azure Web Sites サービスを紹介する

Michael Desmond

Michael Desmond既にお気づきだと思いますが、マイクロソフトは最近 Microsoft Azure クラウド プラットフォームの更新と強化でかなり忙しくなっています。これは、Scott Guthrie がマイクロソフトの Azure グループを指揮するよう皆さんが仕向けた結果だと思います (彼は現在、クラウド & エンタープライズ グループのエグゼクティブ バイス プレジデントを務めています)。彼こそが、.NET 開発部門を最先端に押し上げ、ASP.NET に関するどんなささいなものの発明にも貢献した人物です。

そのため、マイクロソフトの Azure 部門の開発者周辺が慌ただしくなっているのも当然といえます。4 月に開催されたマイクロソフト BUILD カンファレンスで多くの新機能が公開されましたが、それを含め、このところ発表が相次いでいるのが、まさにその証拠です。開発者の皆さんが最新情報をすべて把握できるよう、今月号の MSDN マガジンでは、Microsoft Azure、特に Azure Web Sites 向けの開発について重点的に取り上げました。5 つの特集記事では、更新された Azure プラットフォームを活用する方法について説明しています。これにより、強力で、拡張性が高く、管理しやすい Web 用アプリケーションを、すばやく効率的に開発および提供することができるようになります。

1 つ目の特集記事の「Azure Web Sites による Web アプリケーションのスケール変換」では、複数のインスタンスおよびリージョンで実行されるように Web アプリケーションを変更する方法を Yochay Kiriaty が説明します。2 つ目の特集記事では、ときにダウンタイムが生じるクラウド環境の問題を乗り越えるために Web アプリケーションを最適化する方法について、Apurva Joshi と Sunitha Muthukrishna が説明し、障害回復力についてのレッスンを行います。

これだけではありません。「Node.js と MongoDB で Web サービスをビルドする」と「ハイブリッド接続: PortBridge を使用して Azure Web Sitesを LOB アプリケーションに接続する」では、興味深いユース ケースに Tejaswi Redkar がすばらしい洞察を行っています。最初の記事では、Azure がホストする MongoDB データベースからデータを引き出す Node.js Web サイトをビルドする方法について示し、2 つ目の記事では、クラウドベースの Azure Web Sites とオンプレミスの LOB アプリケーションをリンクして活用する方法を取り上げています。特集記事の最後を飾るのは、James Chambers が執筆した「クラウドからの授業」で、非常にコンテンツの多い開発シナリオ (この記事では e ラーニング用の Azure Web Sites の開発) について紹介しています。

今回のキーパーソンは、IIS および Microsoft Azure Web Sites のプログラム マネージャーを務めていて、Azure Web Sites に特化した今月の特集記事をまとめた Erez Benari です。私は最近 Benari から近況報告を聞いたとき、Azure Web Sites の拡張機能についてたずねました。彼は、Traffic Manager の統合、バックアップと復元、複数の配置スロット、新しいリージョンへの Azure の拡張などの新機能について教えてくれました。これらの新機能によって、Azure Web Sites は「大規模配置や、企業ユーザーにぴったりの非常に魅力的なサービスになる」と Benari は話しています。

Azure と Azure Web Sites 向けの開発を行う際に魅力的な面の 1 つが、エクスペリエンスの即時性です。これはある意味、開発者とコードの関係を変えるものでもあります。Azure のアプリケーションは、テスト、配置、使用が 1 つにまとめられ、そのまま丸投げされるわけではありません。その場でテストされ、一瞬で配置されて、リアルタイムのテレメトリに応じて更新および改訂されます。

開発者は、高速モデルを使用する場合、テスターのように考え大局的に見ることが求められると Benari は言います。コードが機能するかどうかを考えるだけではなく、コードを最小限のダウンタイムですばやく修正する方法を見つけ出さなくてはなりません。

「このためには、生きた診断情報をコードに実装することが求めらる。そうすれば、アプリケーションが配置およびテストするとき、開発者がそこから診断データと調査データを取得できる。また、A/B テストなどの手法を開発者が採用して、比較データをリアルタイムに収集することができる」と Benari は述べています。「最終的には、責任の問題になる。完全に責任を負っている状態 (これはときに、深夜 2 時にバグ修正を求める電話がかかってくることを指す) に開発者が慣れていけば、ソフトウェアの質が全面的に向上し、顧客満足度が向上する」

新しい世界に飛び込む準備はできましたか。Microsoft Azure および Azure Web Sites 向けの開発についてご意見をお聞かせください。連絡先は mmeditor@microsoft.com (英語のみ) です。

Michael Desmond は MSDN マガジンの編集長です。