ASP.NET MVC アプリケーション向けのより複雑なデータ モデルの作成 (4/10)
著者: Tom Dykstra
Contoso University のサンプル Web アプリケーションでは、Entity Framework 5 Code First と Visual Studio 2012 を使用して ASP.NET MVC 4 アプリケーションを作成する方法を示します。 チュートリアル シリーズについては、シリーズの最初のチュートリアルを参照してください。
Note
解決できない問題が発生した場合は、完了した章をダウンロードして、問題を再現してみてください。 通常、完成したコードと自分のコードを比較することで、問題の解決策を見つけることができます。 一般的なエラーとその解決方法については、「エラーと回避策」をご覧ください。
ここまでのチュートリアルでは、3 つのエンティティで構成される単純なデータ モデルに関する作業を行いました。 このチュートリアルでは、エンティティとリレーションシップをさらに追加し、書式設定、検証、データベース マッピングの規則を指定してデータ モデルをカスタマイズします。 データ モデルをカスタマイズするには、エンティティ クラスへの属性の追加と、データベース コンテキスト クラスへのコードの追加の、2 つの方法があります。
完了すると、エンティティ クラスは、以下の図のように完成したデータ モデルを構成します。
属性を使用してデータ モデルをカスタマイズする
このセクションでは、書式設定、検証、データベース マッピング規則を指定する属性を使用して、データ モデルをカスタマイズする方法を示します。 その後のいくつかのセクションで、既に作成したクラスに属性を追加し、モデルの残りのエンティティ型に対する新しいクラスを作成して、完全な School
データ モデルを作成します。
DataType 属性
学生の登録日について、すべての Web ページでは現在、日付と共に時刻が表示されていますが、このフィールドでは日付が重要になります。 データ注釈属性を使用すれば、1 つのコードを変更するだけで、データを表示するすべてのビューの表示形式を修正できます。 その方法例を表示するには、Student
クラスの EnrollmentDate
プロパティに属性を追加します。
Models\Student.cs で、次の例で示すように、System.ComponentModel.DataAnnotations
名前空間の using
ステートメントを追加し、DataType
と DisplayFormat
属性を EnrollmentDate
プロパティに追加します。
using System;
using System.Collections.Generic;
using System.ComponentModel.DataAnnotations;
namespace ContosoUniversity.Models
{
public class Student
{
public int StudentID { get; set; }
public string LastName { get; set; }
public string FirstMidName { get; set; }
[DataType(DataType.Date)]
[DisplayFormat(DataFormatString = "{0:yyyy-MM-dd}", ApplyFormatInEditMode = true)]
public DateTime EnrollmentDate { get; set; }
public virtual ICollection<Enrollment> Enrollments { get; set; }
}
}
DataType 属性は、データベースの組み込み型より具体的なデータ型を指定するために使われます。 この例では、追跡する必要があるのは、日付と時刻ではなく、日付のみです。 DataType 列挙型は、Date、Time、PhoneNumber、Currency、EmailAddress など、多くのデータ型に対応しています。 また、DataType
属性を使用して、アプリケーションで型固有の機能を自動的に提供することもできます。 たとえば、DataType.EmailAddress に対して mailto:
リンクを作成したり、HTML5 をサポートするブラウザーで DataType.Date に日付セレクターを提供したりできます。 DataType 属性は、HTML 5 ブラウザーが認識できる HTML 5 の data- ("データ ダッシュ" と読みます) 属性を出力します。 DataType 属性では、どのような検証も提供されません。
DataType.Date
は、表示される日付の書式を指定しません。 既定では、データ フィールドはサーバーの CultureInfo に基づく既定の書式に従って表示されます。
DisplayFormat
属性は、日付の書式を明示的に指定するために使用されます。
[DisplayFormat(DataFormatString = "{0:yyyy-MM-dd}", ApplyFormatInEditMode = true)]
public DateTime EnrollmentDate { get; set; }
ApplyFormatInEditMode
設定は、値が編集用のテキスト ボックスに表示されるときも、指定されている書式設定を適用する必要があることを指定します。 (フィールドによっては適用したくないこともあります。たとえば、通貨値では、編集用テキスト ボックスには通貨記号が必要でない場合があります)。
DisplayFormat 属性を単独で使用できますが、一般に DataType 属性も使うことをお勧めします。 DataType
属性では、画面でのレンダリング方法ではなく、データの "セマンティクス" が伝達され、DisplayFormat
では得られない次のような利点があります。
- ブラウザーで HTML5 の機能を有効にできます (たとえば、カレンダー コントロール、ロケールに適した通貨記号、メール リンクの表示など)。
- 既定で、ロケールに基づく正しい書式を使ってデータがブラウザーにレンダリングされます。
- DataType 属性を使うと、MVC はデータをレンダリングするための正しいフィールド テンプレートを選択できます (DisplayFormat だけを使うと、文字列テンプレートが使われます)。 詳しくは、Brad Wilson の ASP.NET MVC 2 テンプレートに関するページをご覧ください。 (この記事は、MVC 2 に関して書かれていますが、ASP.NET MVC の現在のバージョンにも当てはまります)。
日付フィールドで DataType
属性を使う場合は、Chrome ブラウザーでフィールドが正しくレンダリングされるようにするには、DisplayFormat
属性も指定する必要があります。 詳しくは、StackOverflow のこちらのスレッドをご覧ください。
Student インデックス ページをもう一度実行して、登録日の時刻が表示されなくなることに注目してください。 Student
モデルを使うどのビューでも同様です。
StringLength 属性
属性を使って、データ検証の規則とメッセージを指定することもできます。 たとえば、ユーザーが 50 文字を超える名前を入力しないようにする必要があるとします。 この制限を追加するには、次の例で示すように、StringLength 属性を LastName
と FirstMidName
プロパティに追加します。
using System;
using System.Collections.Generic;
using System.ComponentModel.DataAnnotations;
namespace ContosoUniversity.Models
{
public class Student
{
public int StudentID { get; set; }
[StringLength(50)]
public string LastName { get; set; }
[StringLength(50, ErrorMessage = "First name cannot be longer than 50 characters.")]
public string FirstMidName { get; set; }
[DataType(DataType.Date)]
[DisplayFormat(DataFormatString = "{0:yyyy-MM-dd}", ApplyFormatInEditMode = true)]
public DateTime EnrollmentDate { get; set; }
public virtual ICollection<Enrollment> Enrollments { get; set; }
}
}
StringLength 属性により、ユーザーが名前に空白を入力できなくなることはありません。 入力に制限を適用するには、RegularExpression 属性を使用できます。 たとえば、次のコードでは、最初の文字を大文字にし、残りの文字をアルファベット順にすることを要求しています。
[RegularExpression(@"^[A-Z]+[a-zA-Z""'\s-]*$")]
MaxLength 属性は、StringLength 属性と同様の機能を提供しますが、クライアント側の検証は行われません。
アプリケーションを実行して、[Students] タブをクリックします。次のエラーが表示されます。
データベースの作成後、'SchoolContext' コンテキストの背後にあるモデルが変更されました。 Code First Migrations を使用したデータベースの更新を検討してください (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=238269)。
データベース スキーマでの変更が必要な方法でデータベース モデルが変更され、Entity Framework がそれを検出しました。 UI を使ってデータベースに追加したデータを失わずにスキーマを更新するには、移行を使います。 Seed
メソッドによって作成されたデータを変更した場合、Seed
メソッドで使っている AddOrUpdate メソッドのために、それは元の状態に戻されます。 (AddOrUpdate は、データベース用語の "アップサート" 操作に相当します)。
パッケージ マネージャー コンソール (PMC) で、次のコマンドを入力します。
add-migration MaxLengthOnNames
update-database
add-migration MaxLengthOnNames
コマンドにより、timeStamp<>_MaxLengthOnNames.cs という名前のファイルが作成されます。 このファイルには、現在のデータ モデルと一致するようにデータベースを更新するコードが含まれます。 移行ファイル名の前に付けられるタイムスタンプは、移行を並べ替えるために Entity Framework によって使われます。 複数の移行を作成した後、データベースを削除した場合、または移行を使ってプロジェクトをデプロイした場合は、すべての移行が作成された順序で適用されます。
[Create] ページを実行し、50 文字を超える名前を入力します。 50 文字を超えるとすぐに、クライアント側の検証でエラー メッセージが表示されます。
Column 属性
属性を使用して、データベースへのクラスとプロパティのマッピング方法を制御することもできます。 フィールドにミドル ネームも含まれている場合があるため、名フィールドに対して FirstMidName
という名前を使用したとします。 ただし、データベース列は FirstName
という名前にする必要があります。これは、データベースに対するアドホック クエリを記述するユーザーがその名前に慣れているためです。 このマッピングを作成する場合、Column
属性を使用できます。
Column
属性は、データベースの作成時に、FirstMidName
プロパティにマップする Student
テーブルの列が FirstName
という名前になるように指定します。 つまり、コードが Student.FirstMidName
を参照したときに、データが Student
テーブルの FirstName
列から取り込まれるか、更新されます。 列名を指定しない場合は、プロパティ名と同じ名前が付けられます。
次の強調されたコードで示されているように、System.ComponentModel.DataAnnotations.Schema の using ステートメントを追加し、列名属性を FirstMidName
プロパティに追加します。
using System;
using System.Collections.Generic;
using System.ComponentModel.DataAnnotations;
using System.ComponentModel.DataAnnotations.Schema;
namespace ContosoUniversity.Models
{
public class Student
{
public int StudentID { get; set; }
[StringLength(50)]
public string LastName { get; set; }
[StringLength(50, ErrorMessage = "First name cannot be longer than 50 characters.")]
[Column("FirstName")]
public string FirstMidName { get; set; }
[DataType(DataType.Date)]
[DisplayFormat(DataFormatString = "{0:yyyy-MM-dd}", ApplyFormatInEditMode = true)]
public DateTime EnrollmentDate { get; set; }
public virtual ICollection<Enrollment> Enrollments { get; set; }
}
}
Column 属性を追加すると、SchoolContext の基になっているモデルが変更されるため、データベースと一致しなくなります。 PMC で次のコマンドを入力して、別の移行を作成します。
add-migration ColumnFirstName
update-database
サーバー エクスプローラー (Express for Web を使っている場合はデータベース エクスプローラー) で、Student テーブルをダブルクリックします。
次に示す図は、最初の 2 つの移行を適用する前の元の列名です。 FirstMidName
から FirstName
への列名の変更だけでなく、2 つの名前列が MAX
長から 50 文字に変更されています。
このチュートリアルで後ほど説明するように、Fluent API を使ってデータベースのマッピングを変更することもできます。
Note
これらのエンティティ クラスの作成をすべて完了する前にコンパイルしようとすると、コンパイラ エラーが発生する可能性があります。
Instructor エンティティを作成する
Models\Instructor.cs を作成し、テンプレート コードを次のコードに置き換えます。
using System;
using System.Collections.Generic;
using System.ComponentModel.DataAnnotations;
using System.ComponentModel.DataAnnotations.Schema;
namespace ContosoUniversity.Models
{
public class Instructor
{
public int InstructorID { get; set; }
[Required]
[Display(Name = "Last Name")]
[StringLength(50)]
public string LastName { get; set; }
[Required]
[Column("FirstName")]
[Display(Name = "First Name")]
[StringLength(50)]
public string FirstMidName { get; set; }
[DataType(DataType.Date)]
[DisplayFormat(DataFormatString = "{0:yyyy-MM-dd}", ApplyFormatInEditMode = true)]
[Display(Name = "Hire Date")]
public DateTime HireDate { get; set; }
public string FullName
{
get { return LastName + ", " + FirstMidName; }
}
public virtual ICollection<Course> Courses { get; set; }
public virtual OfficeAssignment OfficeAssignment { get; set; }
}
}
Student
エンティティと Instructor
エンティティのいくつかのプロパティが同じであることに注目してください。 このシリーズで後出する継承の実装に関するチュートリアルでは、継承を使ってリファクタリングし、この冗長さをなくします。
Required と Display 属性
LastName
プロパティの属性では、それが必須フィールドであること、テキスト ボックスのキャプションを (スペースのないプロパティ名 "LastName" ではなく) "Last Name" にすること、値を 50 文字より長くできないことが指定されています。
[Required]
[Display(Name="Last Name")]
[StringLength(50)]
public string LastName { get; set; }
StringLength 属性はデータベースでの最大長を設定し、クライアント側とサーバー側の検証を ASP.NET MVC に提供します。 この属性で最小長を指定することもできますが、最小値はデータベース スキーマに影響しません。 DateTime、int、double、float などの値型には、Required 属性は必要ありません。 値型は null 値を代入できないので、本質的に必須です。 Required 属性を削除して、StringLength
属性の最小長パラメーターに置き換えることができます。
[Display(Name = "Last Name")]
[StringLength(50, MinimumLength=1)]
public string LastName { get; set; }
複数の属性を 1 行にまとめて、Instructor クラスを次のように記述することもできます。
public class Instructor
{
public int InstructorID { get; set; }
[Display(Name = "Last Name"),StringLength(50, MinimumLength=1)]
public string LastName { get; set; }
[Column("FirstName"),Display(Name = "First Name"),StringLength(50, MinimumLength=1)]
public string FirstMidName { get; set; }
[DataType(DataType.Date),Display(Name = "Hire Date"),DisplayFormat(DataFormatString = "{0:yyyy-MM-dd}", ApplyFormatInEditMode = true)]
public DateTime HireDate { get; set; }
public string FullName
{
get { return LastName + ", " + FirstMidName; }
}
public virtual ICollection<Course> Courses { get; set; }
public virtual OfficeAssignment OfficeAssignment { get; set; }
}
FullName 集計プロパティ
FullName
は集計プロパティであり、2 つの別のプロパティを連結して作成される値を返します。 したがって、get
アクセサーのみを持ち、データベースに FullName
列は生成されません。
public string FullName
{
get { return LastName + ", " + FirstMidName; }
}
Courses と OfficeAssignment ナビゲーション プロパティ
Courses
と OfficeAssignment
プロパティはナビゲーション プロパティです。 前に説明したように、通常、これらは virtual として定義されているため、遅延読み込みと呼ばれる Entity Framework の機能を利用できます。 さらに、ナビゲーション プロパティが複数のエンティティを保持できる場合、その型は ICollection<T> インターフェイスを実装している必要があります。 (たとえば、IList<T> は適格ですが、IEnumerable<T> は IEnumerable<T>
が Add を実装していないため不適格です)。
講師はコースをいくつでも担当できるため、Courses
は Course
エンティティのコレクションとして定義されています。 このビジネス ルールでは、講師は多くても 1 つのオフィスしか持つことができないため、OfficeAssignment
は 1 つの OfficeAssignment
エンティティとして定義されています (オフィスが割り当てられていない場合、null
になる可能性があります)。
public virtual ICollection<Course> Courses { get; set; }
public virtual OfficeAssignment OfficeAssignment { get; set; }
OfficeAssignment エンティティを作成する
次のコードで Models\OfficeAssignment.cs を作成します。
using System.ComponentModel.DataAnnotations;
using System.ComponentModel.DataAnnotations.Schema;
namespace ContosoUniversity.Models
{
public class OfficeAssignment
{
[Key]
[ForeignKey("Instructor")]
public int InstructorID { get; set; }
[StringLength(50)]
[Display(Name = "Office Location")]
public string Location { get; set; }
public virtual Instructor Instructor { get; set; }
}
}
プロジェクトをビルドします。これにより、変更が保存され、コンパイラがキャッチできるコピーと貼り付けのエラーを行っていないことが確認されます。
Key 属性
Instructor
エンティティと OfficeAssignment
エンティティの間には一対ゼロまたは一対一のリレーションシップがあります。 オフィスが割り当てられている講師についてのみ、オフィス割り当てが存在します。したがって、その主キーは Instructor
エンティティに対する外部キーでもあります。 ただし、Entity Framework では、名前がID
または classname ID
名前付け規則に従っていないため、InstructorID
をこのエンティティの主キーとして自動的に認識することはできません。 したがって、Key
属性はキーとして識別するために使用されます。
[Key]
[ForeignKey("Instructor")]
public int InstructorID { get; set; }
エンティティに独自の主キーがあっても、プロパティに classnameID
や ID
とは異なる名前を付けたい場合は、Key
属性を使うこともできます。 列は依存リレーションシップに対するものであるため、既定では EF はキーを非データベース生成として扱います。
ForeignKey 属性
2 つのエンティティの間に "一対ゼロまたは一" リレーションシップまたは "一対一" リレーションシップがある場合 (OfficeAssignment
と Instructor
の間など)、EF はリレーションシップのどちらの端が主で、どちらの端が従かを解決できません。 一対一のリレーションシップでは、各クラスに他のクラスへの参照ナビゲーション プロパティがあります。 ForeignKey 属性を従属クラスに適用して、リレーションシップを確立できます。 ForeignKey 属性を省略すると、移行を作成しようとしたときに次のエラーが発生します。
型 'ContosoUniversity.Models.OfficeAssignment' と 'ContosoUniversity.Models.Instructor' の間のアソシエーションのプリンシパル End を特定できません。 relationship fluent API またはデータ注釈を使用して、このアソシエーションのプリンシパル End を明示的に構成する必要があります。
このチュートリアルで後ほど、fluent API でこのリレーションシップを構成する方法を説明します。
Instructor ナビゲーション プロパティ
Instructor
エンティティには null 許容の OfficeAssignment
ナビゲーション プロパティがあり (講師にオフィスが割り当てられていない場合があるため)、OfficeAssignment
エンティティには null 非許容の Instructor
ナビゲーション プロパティがあります (講師なしではオフィス割り当てが存在できない、つまり、InstructorID
が null 非許容であるため)。 Instructor
エンティティに関連する OfficeAssignment
エンティティがある場合、各エンティティにはそのナビゲーション プロパティでの他のものへの参照があります。
Instructor ナビゲーション プロパティで [Required]
属性を指定して、関連する講師が存在する必要があることを指定できますが、InstructorID 外部キー (このテーブルに対するキーでもある) は null 非許容であるため、そうする必要はありません。
Course エンティティを変更する
Models\Course.cs で、前に追加したコードを次のコードに置き換えます。
using System.Collections.Generic;
using System.ComponentModel.DataAnnotations;
using System.ComponentModel.DataAnnotations.Schema;
namespace ContosoUniversity.Models
{
public class Course
{
[DatabaseGenerated(DatabaseGeneratedOption.None)]
[Display(Name = "Number")]
public int CourseID { get; set; }
[StringLength(50, MinimumLength = 3)]
public string Title { get; set; }
[Range(0, 5)]
public int Credits { get; set; }
[Display(Name = "Department")]
public int DepartmentID { get; set; }
public virtual Department Department { get; set; }
public virtual ICollection<Enrollment> Enrollments { get; set; }
public virtual ICollection<Instructor> Instructors { get; set; }
}
}
Course エンティティには、関連する Department
エンティティを指す外部キー プロパティ DepartmentID
があり、Department
ナビゲーション プロパティを持っています。 Entity Framework では、関連エンティティのナビゲーション プロパティがある場合、ユーザーがデータ モデルに外部キー プロパティを追加する必要はありません。 EFは、必要に応じて、データベースで自動的に外部キーを作成します。 ただし、データ モデルに外部キーがある場合は、更新をより簡単かつ効率的に行うことができます。 たとえば、編集する Course エンティティをフェッチするとき、Department
エンティティを読み込まないとそれは null になるので、Course エンティティを更新するときは、最初に Department
エンティティをフェッチする必要があります。 外部キー プロパティ DepartmentID
がデータ モデルに含まれている場合は、更新前に Department
エンティティをフェッチする必要はありません。
DatabaseGenerated 属性
CourseID
プロパティで DatabaseGenerated 属性と None パラメーターを使うと、主キー値がデータベースによって生成されるのではなく、ユーザーによって提供されることを指定します。
[DatabaseGenerated(DatabaseGeneratedOption.None)]
[Display(Name = "Number")]
public int CourseID { get; set; }
既定では、Entity Framework は主キー値がデータベースによって生成されることを前提とします。 これはほとんどのシナリオに該当します。 ただし、Course
エンティティの場合、1 つの学科に 1000 シリーズ、別の学科に 2000 シリーズといったユーザー指定のコース番号を使用します。
外部キー プロパティとナビゲーション プロパティ
Course
エンティティの外部キー プロパティとナビゲーション プロパティには、以下のリレーションシップが反映されます。
コースは 1 つの学科に割り当てられます。したがって、前述の理由により、
DepartmentID
外部キーとDepartment
ナビゲーション プロパティが存在します。public int DepartmentID { get; set; } public virtual Department Department { get; set; }
コースには任意の数の学生が登録できるため、
Enrollments
ナビゲーション プロパティはコレクションとなります。public virtual ICollection<Enrollment> Enrollments { get; set; }
コースは複数の講師が担当する場合があるため、
Instructors
ナビゲーション プロパティはコレクションとなります。public virtual ICollection<Instructor> Instructors { get; set; }
Department エンティティの作成
次のコードを含む Models\Department.cs を作成します。
using System;
using System.Collections.Generic;
using System.ComponentModel.DataAnnotations;
using System.ComponentModel.DataAnnotations.Schema;
namespace ContosoUniversity.Models
{
public class Department
{
public int DepartmentID { get; set; }
[StringLength(50, MinimumLength=3)]
public string Name { get; set; }
[DataType(DataType.Currency)]
[Column(TypeName = "money")]
public decimal Budget { get; set; }
[DataType(DataType.Date)]
public DateTime StartDate { get; set; }
[Display(Name = "Administrator")]
public int? InstructorID { get; set; }
public virtual Instructor Administrator { get; set; }
public virtual ICollection<Course> Courses { get; set; }
}
}
Column 属性
これまでは、Column 属性を使って、列名のマッピングを変更しました。 Department
エンティティのコードでは、Column
属性は SQL データ型のマッピングを変更するために使われているため、列はデータベースの SQL Server money 型を使って定義されます。
[Column(TypeName="money")]
public decimal Budget { get; set; }
列のマッピングは一般に必要ありません。これは、Entity Framework は、通常、プロパティに対して定義された CLR 型に基づいて、適切な SQL Server のデータ型を選ぶためです。 CLR decimal
型は SQL Server の decimal
型にマップされます。 ただし、ここでは、列に通貨額が保持されることがわかっているため、money データ型がより適しています。
外部キー プロパティとナビゲーション プロパティ
外部キーおよびナビゲーション プロパティには、次のリレーションシップが反映されます。
学科には管理者が存在する場合とそうでない場合があり、管理者は常に講師となります。 したがって、
InstructorID
プロパティはInstructor
エンティティに対する外部キーとして含まれており、プロパティを null 許容とマークするためにint
型の指定の後に疑問符が追加されます。ナビゲーション プロパティの名前はAdministrator
ですが、Instructor
エンティティを保持します。public int? InstructorID { get; set; } public virtual Instructor Administrator { get; set; }
1 つの学科に多くのコースがある場合があるため、
Courses
ナビゲーション プロパティがあります。public virtual ICollection<Course> Courses { get; set; }
Note
規則により、Entity Framework では null 非許容の外部キーと多対多リレーションシップに対して連鎖削除が有効になります。 これにより、循環連鎖削除規則が適用される可能性があり、初期化子コードが実行すると例外が発生します。 たとえば、
Department.InstructorID
プロパティを null 許容として定義しなかった場合、初期化子の実行時に次の例外メッセージが表示されます: "参照型リレーションシップにより、許可されない循環参照が発生します"。ビジネス ルールでInstructorID
プロパティを null 非許容にすることが求められている場合は、次の fluent API を使って、リレーションシップで連鎖削除を無効にする必要があります。
modelBuilder.Entity().HasRequired(d => d.Administrator).WithMany().WillCascadeOnDelete(false);
Student エンティティの変更
Models\Student.cs で、前に追加したコードを次のコードに置き換えます。 変更が強調表示されます。
using System;
using System.Collections.Generic;
using System.ComponentModel.DataAnnotations;
using System.ComponentModel.DataAnnotations.Schema;
namespace ContosoUniversity.Models
{
public class Student
{
public int StudentID { get; set; }
[StringLength(50, MinimumLength = 1)]
public string LastName { get; set; }
[StringLength(50, MinimumLength = 1, ErrorMessage = "First name cannot be longer than 50 characters.")]
[Column("FirstName")]
public string FirstMidName { get; set; }
[DataType(DataType.Date)]
[DisplayFormat(DataFormatString = "{0:yyyy-MM-dd}", ApplyFormatInEditMode = true)]
[Display(Name = "Enrollment Date")]
public DateTime EnrollmentDate { get; set; }
public string FullName
{
get { return LastName + ", " + FirstMidName; }
}
public virtual ICollection<Enrollment> Enrollments { get; set; }
}
}
Enrollment エンティティ
Models\Enrollment.cs で、前に追加したコードを次のコードに置き換えます。
using System.ComponentModel.DataAnnotations;
namespace ContosoUniversity.Models
{
public enum Grade
{
A, B, C, D, F
}
public class Enrollment
{
public int EnrollmentID { get; set; }
public int CourseID { get; set; }
public int StudentID { get; set; }
[DisplayFormat(NullDisplayText = "No grade")]
public Grade? Grade { get; set; }
public virtual Course Course { get; set; }
public virtual Student Student { get; set; }
}
}
外部キー プロパティとナビゲーション プロパティ
外部キー プロパティとナビゲーション プロパティには、次のリレーションシップが反映されます。
登録レコードは単一のコースに対するものであるため、
CourseID
外部キー プロパティとCourse
ナビゲーション プロパティがあります。public int CourseID { get; set; } public virtual Course Course { get; set; }
登録レコードは 1 人の学生に対するものであるため、
StudentID
外部キー プロパティとStudent
ナビゲーション プロパティがあります。public int StudentID { get; set; } public virtual Student Student { get; set; }
多対多リレーションシップ
Student
および Course
エンティティの間には多対多リレーションシップがあり、Enrollment
エンティティはデータベースで "ペイロードがある" 多対多の結合テーブルとして機能します。 これは、Enrollment
テーブルに統合テーブルの外部キー以外に追加データが含まれていることを意味します (この例では、主キーと Grade
プロパティ)。
次の図は、エンティティ図でこれらのリレーションシップがどのようになるかを示しています (この図は、Entity Framework Power Tools を使って生成されたものです。このチュートリアルでは図は作成しません。ここでは例として使用するだけです。)
各リレーションシップ線の一方の端に 1 が、もう一方の端にアスタリスク (*) があり、1 対多リレーションシップであることを示しています。
Enrollment
テーブルに成績情報が含まれていない場合、含める必要があるのは 2 つの外部キー CourseID
および StudentID
のみです。 その場合、それはデータベース内の "ペイロードを持たない" 多対多結合テーブル (つまり "結合テーブルだけ") に対応しており、それに対してモデル クラスを作成する必要はまったくありません。 Instructor
と Course
エンティティには、その種の多対多リレーションシップがあり、ご覧のとおり、それらの間にエンティティ クラスは存在しません。
ただし、次のデータベース図で示すように、データベースには結合テーブルが必要です。
Entity Framework によって CourseInstructor
テーブルが自動的に作成されます。その読み取りと更新は、Instructor.Courses
と Course.Instructors
ナビゲーション プロパティの読み取りと更新によって間接的に行います。
リレーションシップを示すエンティティ図
次の図では、完成した School モデルに対して Entity Framework Power Tools で作成される図を示します。
多対多リレーションシップの線 (* 対 *) と一対多リレーションシップの線 (1 対 *) 以外にも、ここには Instructor
と OfficeAssignment
エンティティの間の一対ゼロまたは一リレーションシップの線 (1 対 0..1)、および Instructor と Department エンティティの間のゼロまたは一対多リレーションシップの線 (0..1 対 *) があります。
データベース コンテキストにコードを追加してデータ モデルをカスタマイズする
次に、SchoolContext
クラスに新しいエンティティを追加し、fluent API の呼び出しを使って一部のマッピングをカスタマイズします。 (API が "fluent" であるのは、多くの場合、一連のメソッド呼び出しを単一のステートメントにまとめて使用されるためです)。
このチュートリアルでは、属性ではできないデータベースのマッピングについてのみ fluent API を使います。 ただし、fluent API を使用して、属性で実行できる書式設定、検証、およびマッピング規則のほとんどを指定することもできます。 MinimumLength
などの一部の属性は fluent API で適用できません。 前に説明したように、MinimumLength
ではスキーマは変更されず、クライアントとサーバーの側で検証規則が適用されるだけです
一部の開発者は fluent API のみを使用することを選ぶため、エンティティ クラスを "クリーン" な状態に保つことができます。必要に応じて、属性と fluent API を組み合わせて使用できます。fluent API のみを使用して実行できるカスタマイズがいくつかありますが、一般的は 2 つの方法のいずれかを選択して、できるだけ一貫性を保つためにそれを使用することをお勧めします。
新しいエンティティをデータ モデルに追加し、属性を使って行わなかったデータベース マッピングを実行するには、DAL\SchoolContext.cs のコードを次のコードに置き換えます。
using ContosoUniversity.Models;
using System.Data.Entity;
using System.Data.Entity.ModelConfiguration.Conventions;
namespace ContosoUniversity.DAL
{
public class SchoolContext : DbContext
{
public DbSet<Course> Courses { get; set; }
public DbSet<Department> Departments { get; set; }
public DbSet<Enrollment> Enrollments { get; set; }
public DbSet<Instructor> Instructors { get; set; }
public DbSet<Student> Students { get; set; }
public DbSet<OfficeAssignment> OfficeAssignments { get; set; }
protected override void OnModelCreating(DbModelBuilder modelBuilder)
{
modelBuilder.Conventions.Remove<PluralizingTableNameConvention>();
modelBuilder.Entity<Course>()
.HasMany(c => c.Instructors).WithMany(i => i.Courses)
.Map(t => t.MapLeftKey("CourseID")
.MapRightKey("InstructorID")
.ToTable("CourseInstructor"));
}
}
}
OnModelCreating メソッドの新しいステートメントによって、多対多結合テーブルが構成されます。
Instructor
とCourse
エンティティの間の多対多リレーションシップの場合は、コードで結合テーブルのテーブルと列の名前を指定します。 Code First を使うと、このコードを使わないで多対多リレーションシップを自動的に構成できますが、それを呼び出さない場合は、InstructorID
列にInstructorInstructorID
などの既定の名前が使われます。modelBuilder.Entity<Course>() .HasMany(c => c.Instructors).WithMany(i => i.Courses) .Map(t => t.MapLeftKey("CourseID") .MapRightKey("InstructorID") .ToTable("CourseInstructor"));
次に示すコードは、属性の代わりに fluent API を使って、Instructor
と OfficeAssignment
エンティティの間のリレーションシップを指定する方法の例です。
modelBuilder.Entity<Instructor>()
.HasOptional(p => p.OfficeAssignment).WithRequired(p => p.Instructor);
"fluent API" のステートメントがバックグラウンドで行っていることについて詳しくは、fluent API に関するブログ記事をご覧ください。
テスト データでデータベースをシードする
作成した新しいエンティティのシード データを提供するには、Migrations\Configuration.cs ファイルのコードを次のコードに置き換えます。
namespace ContosoUniversity.Migrations
{
using System;
using System.Collections.Generic;
using System.Data.Entity;
using System.Data.Entity.Migrations;
using System.Linq;
using ContosoUniversity.Models;
using ContosoUniversity.DAL;
internal sealed class Configuration : DbMigrationsConfiguration<SchoolContext>
{
public Configuration()
{
AutomaticMigrationsEnabled = false;
}
protected override void Seed(SchoolContext context)
{
var students = new List<Student>
{
new Student { FirstMidName = "Carson", LastName = "Alexander",
EnrollmentDate = DateTime.Parse("2010-09-01") },
new Student { FirstMidName = "Meredith", LastName = "Alonso",
EnrollmentDate = DateTime.Parse("2012-09-01") },
new Student { FirstMidName = "Arturo", LastName = "Anand",
EnrollmentDate = DateTime.Parse("2013-09-01") },
new Student { FirstMidName = "Gytis", LastName = "Barzdukas",
EnrollmentDate = DateTime.Parse("2012-09-01") },
new Student { FirstMidName = "Yan", LastName = "Li",
EnrollmentDate = DateTime.Parse("2012-09-01") },
new Student { FirstMidName = "Peggy", LastName = "Justice",
EnrollmentDate = DateTime.Parse("2011-09-01") },
new Student { FirstMidName = "Laura", LastName = "Norman",
EnrollmentDate = DateTime.Parse("2013-09-01") },
new Student { FirstMidName = "Nino", LastName = "Olivetto",
EnrollmentDate = DateTime.Parse("2005-09-01") }
};
students.ForEach(s => context.Students.AddOrUpdate(p => p.LastName, s));
context.SaveChanges();
var instructors = new List<Instructor>
{
new Instructor { FirstMidName = "Kim", LastName = "Abercrombie",
HireDate = DateTime.Parse("1995-03-11") },
new Instructor { FirstMidName = "Fadi", LastName = "Fakhouri",
HireDate = DateTime.Parse("2002-07-06") },
new Instructor { FirstMidName = "Roger", LastName = "Harui",
HireDate = DateTime.Parse("1998-07-01") },
new Instructor { FirstMidName = "Candace", LastName = "Kapoor",
HireDate = DateTime.Parse("2001-01-15") },
new Instructor { FirstMidName = "Roger", LastName = "Zheng",
HireDate = DateTime.Parse("2004-02-12") }
};
instructors.ForEach(s => context.Instructors.AddOrUpdate(p => p.LastName, s));
context.SaveChanges();
var departments = new List<Department>
{
new Department { Name = "English", Budget = 350000,
StartDate = DateTime.Parse("2007-09-01"),
InstructorID = instructors.Single( i => i.LastName == "Abercrombie").InstructorID },
new Department { Name = "Mathematics", Budget = 100000,
StartDate = DateTime.Parse("2007-09-01"),
InstructorID = instructors.Single( i => i.LastName == "Fakhouri").InstructorID },
new Department { Name = "Engineering", Budget = 350000,
StartDate = DateTime.Parse("2007-09-01"),
InstructorID = instructors.Single( i => i.LastName == "Harui").InstructorID },
new Department { Name = "Economics", Budget = 100000,
StartDate = DateTime.Parse("2007-09-01"),
InstructorID = instructors.Single( i => i.LastName == "Kapoor").InstructorID }
};
departments.ForEach(s => context.Departments.AddOrUpdate(p => p.Name, s));
context.SaveChanges();
var courses = new List<Course>
{
new Course {CourseID = 1050, Title = "Chemistry", Credits = 3,
DepartmentID = departments.Single( s => s.Name == "Engineering").DepartmentID,
Instructors = new List<Instructor>()
},
new Course {CourseID = 4022, Title = "Microeconomics", Credits = 3,
DepartmentID = departments.Single( s => s.Name == "Economics").DepartmentID,
Instructors = new List<Instructor>()
},
new Course {CourseID = 4041, Title = "Macroeconomics", Credits = 3,
DepartmentID = departments.Single( s => s.Name == "Economics").DepartmentID,
Instructors = new List<Instructor>()
},
new Course {CourseID = 1045, Title = "Calculus", Credits = 4,
DepartmentID = departments.Single( s => s.Name == "Mathematics").DepartmentID,
Instructors = new List<Instructor>()
},
new Course {CourseID = 3141, Title = "Trigonometry", Credits = 4,
DepartmentID = departments.Single( s => s.Name == "Mathematics").DepartmentID,
Instructors = new List<Instructor>()
},
new Course {CourseID = 2021, Title = "Composition", Credits = 3,
DepartmentID = departments.Single( s => s.Name == "English").DepartmentID,
Instructors = new List<Instructor>()
},
new Course {CourseID = 2042, Title = "Literature", Credits = 4,
DepartmentID = departments.Single( s => s.Name == "English").DepartmentID,
Instructors = new List<Instructor>()
},
};
courses.ForEach(s => context.Courses.AddOrUpdate(p => p.CourseID, s));
context.SaveChanges();
var officeAssignments = new List<OfficeAssignment>
{
new OfficeAssignment {
InstructorID = instructors.Single( i => i.LastName == "Fakhouri").InstructorID,
Location = "Smith 17" },
new OfficeAssignment {
InstructorID = instructors.Single( i => i.LastName == "Harui").InstructorID,
Location = "Gowan 27" },
new OfficeAssignment {
InstructorID = instructors.Single( i => i.LastName == "Kapoor").InstructorID,
Location = "Thompson 304" },
};
officeAssignments.ForEach(s => context.OfficeAssignments.AddOrUpdate(p => p.Location, s));
context.SaveChanges();
AddOrUpdateInstructor(context, "Chemistry", "Kapoor");
AddOrUpdateInstructor(context, "Chemistry", "Harui");
AddOrUpdateInstructor(context, "Microeconomics", "Zheng");
AddOrUpdateInstructor(context, "Macroeconomics", "Zheng");
AddOrUpdateInstructor(context, "Calculus", "Fakhouri");
AddOrUpdateInstructor(context, "Trigonometry", "Harui");
AddOrUpdateInstructor(context, "Composition", "Abercrombie");
AddOrUpdateInstructor(context, "Literature", "Abercrombie");
context.SaveChanges();
var enrollments = new List<Enrollment>
{
new Enrollment {
StudentID = students.Single(s => s.LastName == "Alexander").StudentID,
CourseID = courses.Single(c => c.Title == "Chemistry" ).CourseID,
Grade = Grade.A
},
new Enrollment {
StudentID = students.Single(s => s.LastName == "Alexander").StudentID,
CourseID = courses.Single(c => c.Title == "Microeconomics" ).CourseID,
Grade = Grade.C
},
new Enrollment {
StudentID = students.Single(s => s.LastName == "Alexander").StudentID,
CourseID = courses.Single(c => c.Title == "Macroeconomics" ).CourseID,
Grade = Grade.B
},
new Enrollment {
StudentID = students.Single(s => s.LastName == "Alonso").StudentID,
CourseID = courses.Single(c => c.Title == "Calculus" ).CourseID,
Grade = Grade.B
},
new Enrollment {
StudentID = students.Single(s => s.LastName == "Alonso").StudentID,
CourseID = courses.Single(c => c.Title == "Trigonometry" ).CourseID,
Grade = Grade.B
},
new Enrollment {
StudentID = students.Single(s => s.LastName == "Alonso").StudentID,
CourseID = courses.Single(c => c.Title == "Composition" ).CourseID,
Grade = Grade.B
},
new Enrollment {
StudentID = students.Single(s => s.LastName == "Anand").StudentID,
CourseID = courses.Single(c => c.Title == "Chemistry" ).CourseID
},
new Enrollment {
StudentID = students.Single(s => s.LastName == "Anand").StudentID,
CourseID = courses.Single(c => c.Title == "Microeconomics").CourseID,
Grade = Grade.B
},
new Enrollment {
StudentID = students.Single(s => s.LastName == "Barzdukas").StudentID,
CourseID = courses.Single(c => c.Title == "Chemistry").CourseID,
Grade = Grade.B
},
new Enrollment {
StudentID = students.Single(s => s.LastName == "Li").StudentID,
CourseID = courses.Single(c => c.Title == "Composition").CourseID,
Grade = Grade.B
},
new Enrollment {
StudentID = students.Single(s => s.LastName == "Justice").StudentID,
CourseID = courses.Single(c => c.Title == "Literature").CourseID,
Grade = Grade.B
}
};
foreach (Enrollment e in enrollments)
{
var enrollmentInDataBase = context.Enrollments.Where(
s =>
s.Student.StudentID == e.StudentID &&
s.Course.CourseID == e.CourseID).SingleOrDefault();
if (enrollmentInDataBase == null)
{
context.Enrollments.Add(e);
}
}
context.SaveChanges();
}
void AddOrUpdateInstructor(SchoolContext context, string courseTitle, string instructorName)
{
var crs = context.Courses.SingleOrDefault(c => c.Title == courseTitle);
var inst = crs.Instructors.SingleOrDefault(i => i.LastName == instructorName);
if (inst == null)
crs.Instructors.Add(context.Instructors.Single(i => i.LastName == instructorName));
}
}
}
最初のチュートリアルで見たように、このコードのほとんどは新しいエンティティ オブジェクトを更新または作成し、テストで必要なサンプル データをプロパティに読み込んでいるだけです。 ただし、Instructor
エンティティとの多対多リレーションシップを持つ Course
エンティティがどのように処理されているかに注意してください。
var courses = new List<Course>
{
new Course {CourseID = 1050, Title = "Chemistry", Credits = 3,
Department = departments.Single( s => s.Name == "Engineering"),
Instructors = new List<Instructor>()
},
...
};
courses.ForEach(s => context.Courses.AddOrUpdate(p => p.CourseID, s));
context.SaveChanges();
Course
オブジェクトを作成するときは、コード Instructors = new List<Instructor>()
を使って、Instructors
ナビゲーション プロパティを空のコレクションとして初期化します。 これにより、Instructors.Add
メソッドを使って、この Course
に関連する Instructor
エンティティを追加できるようになります。 空のリストを作成しなかった場合は、Instructors
プロパティが null になり、Add
メソッドがないため、これらのリレーションシップを追加できません。 また、コンストラクターにリストの初期化を追加することもできます。
移行を追加してデータベースを更新する
PMC から、add-migration
コマンドを入力します。
PM> add-Migration Chap4
この時点でデータベースを更新しようとすると、次のエラーが発生します。
ALTER TABLE ステートメントは FOREIGN KEY 制約 "FK_dbo.Course_dbo.Department_DepartmentID" と競合しています。 競合が発生したのは、データベース "ContosoUniversity"、テーブル "dbo.Department"、列 'DepartmentID' です。
<タイムスタンプ>_Chap4.cs ファイルを編集して、次のコードを変更します (SQL ステートメントを追加し、AddColumn
ステートメントを変更します)。
CreateTable(
"dbo.CourseInstructor",
c => new
{
CourseID = c.Int(nullable: false),
InstructorID = c.Int(nullable: false),
})
.PrimaryKey(t => new { t.CourseID, t.InstructorID })
.ForeignKey("dbo.Course", t => t.CourseID, cascadeDelete: true)
.ForeignKey("dbo.Instructor", t => t.InstructorID, cascadeDelete: true)
.Index(t => t.CourseID)
.Index(t => t.InstructorID);
// Create a department for course to point to.
Sql("INSERT INTO dbo.Department (Name, Budget, StartDate) VALUES ('Temp', 0.00, GETDATE())");
// default value for FK points to department created above.
AddColumn("dbo.Course", "DepartmentID", c => c.Int(nullable: false, defaultValue: 1));
//AddColumn("dbo.Course", "DepartmentID", c => c.Int(nullable: false));
AlterColumn("dbo.Course", "Title", c => c.String(maxLength: 50));
AddForeignKey("dbo.Course", "DepartmentID", "dbo.Department", "DepartmentID", cascadeDelete: true);
CreateIndex("dbo.Course", "DepartmentID");
}
public override void Down()
{
(新しい行を追加するときは、既存の AddColumn
行をコメントアウトするか削除してください。そうしないと、update-database
コマンドを入力したときにエラーが発生します。)
場合によっては、既存のデータで移行を実行するときに、外部キー制約を満たすためにデータベースにスタブ データを挿入する必要があります。今行っているのはそれです。 生成されたコードでは、Course
テーブルに null 非許容の DepartmentID
外部キーが追加されます。 コードの実行時に Course
テーブルに既に行がある場合、AddColumn
操作は失敗します。これは、SQL Server では、null にできない列に配置される値が認識されないためです。 したがって、コードを変更して新しい列に既定値を設定し、"Temp" という名前のスタブ学科を作成して、既定の学科として機能するようにしました。 その結果、このコードの実行時に既存の Course
行がある場合、それらはすべて "Temp" 学科に関連付けられます。
Seed
メソッドは実行すると、Department
テーブルに行を挿入し、既存の Course
行をそれらの新しい Department
行に関連付けます。 UI にコースを追加していない場合は、"Temp" 学科または Course.DepartmentID
列の既定値は不要になります。 他のユーザーがアプリケーションを使ってコースを追加した可能性に対応するため、列から既定値を削除して "Temp" 学科を削除する前に、Seed
メソッドのコードを更新して、(Seed
メソッドの以前の実行によって挿入されたものだけでなく) すべての Course
行に有効な DepartmentID
値が含まれるようにする必要もあります。
<タイムスタンプ>_Chap4.cs ファイルの編集が完了したら、PMC で update-database
コマンドを入力して移行を実行します。
Note
データを移行してスキーマを変更すると、他のエラーが発生する可能性があります。 解決できない移行エラーが発生する場合は、Web.config ファイルで接続文字列を変更するか、データベースを削除できます。 最も簡単な方法は、Web.config ファイルでデータベースの名前を変更することです。 たとえば、次に示すように、データベースの名前を CU_test に変更します。
<add name="SchoolContext" connectionString="Data Source=(LocalDb)\v11.0;Initial Catalog=CU_Test;
Integrated Security=SSPI;AttachDBFilename=|DataDirectory|\CU_Test.mdf"
providerName="System.Data.SqlClient" />
新しいデータベースには移行するデータがないため、update-database
コマンドがエラーなしで完了する可能性がはるかに高くなります。 データベースを削除する方法については、「Visual Studio 2012 からデータベースを削除する方法」をご覧ください。
前に行ったようにサーバー エクスプローラーでデータベースを開き、Tables ノードを展開して、テーブルがすべて作成されていることを確認します。 (前に開いたサーバー エクスプローラーをそのままにしている場合は、[更新] ボタンをクリックします)。
CourseInstructor
テーブルのモデル クラスは作成しませんでした。 前に説明したように、これは Instructor
と Course
エンティティの間の多対多リレーションシップの結合テーブルです。
CourseInstructor
テーブルを右クリックし、[テーブル データの表示] を選んで、Course.Instructors
ナビゲーション プロパティに追加した Instructor
エンティティの結果として、それにデータが含まれていることを確認します。
まとめ
これで、より複雑なデータ モデルと対応するデータベースの準備ができました。 次のチュートリアルでは、関連データにアクセスするさまざまな方法について説明します。
他の Entity Framework リソースへのリンクは、「ASP.NET データ アクセス コンテンツ マップ」にあります。