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Azure Stack Hub で Event Hubs のキャパシティ プランニングを行う方法

オペレーターとして、リソースに対するクォータを使用して Azure Stack Hub の容量を管理します。 Event Hubs クラスターで使用されるコアの最大数にクォータを設定することによって、Event Hubs リソースの消費を制御します。 Event Hubs クラスターは、ユーザーが Event Hubs リソースをデプロイするときに作成されます。 また、リソース プロバイダーにはさまざまなリソース消費要件がありますが、それについてもこの記事で説明します。

クラスター リソースの消費量

Event Hubs のデプロイの容量消費を把握するには、ユーザーが容量ユニット (CU) に基づいて Event Hubs クラスターを作成することに注目する必要があります。 ユーザーは、Event Hubs クラスターを作成する際に CPU コア数を指定することはありません。 そうではなく、使用される具体的なコア数は各 CU によって直に決まります。

ユーザーは、ビジネス要件を満たす CU を使用して Event Hubs クラスターを作成する必要があります。 クォータの構成について判断できるようにするために、下の表に次の情報を示します。

  • 1 CU Event Hubs クラスターによって使用される合計コア数。
  • VM ストレージ、メモリ、ストレージ アカウントなど、他のリソースの消費に必要なおおよその容量。
VM の種類 クラスター ノード VM またはノードあたりのコア数 コアの合計 VM ストレージ メモリ ストレージ アカウント パブリック IP
1 CU Event Hubs クラスター D11_V2 5 2 10 500 GiB 70 GiB 4 1

すべての Event Hubs クラスターで、種類が D11_V2 の VM がノードに使用されます。 VM の種類 D11_V2 は、2 つのコアで構成されます。 1 CU Event Hubs クラスターで 5 つの D11_V2 VM が使用されるため、都合 10 個のコアが使用されることになります。 クォータで構成するコア数を決定する際は、1 CU で使用される合計コアの倍数を使用します。 この計算には、Event Hubs クラスターを作成するときにユーザーに使用を許可する最大 CU 数が反映されます。 たとえば、ユーザーが 2 CU の容量のクラスターを作成できるようにするクォータを構成するには、クォータを 20 コアに設定します。

重要

高可用性 (HA) を必要とする運用環境のデプロイでは、2 CU クラスターをお勧めします。 非 HA、開発またはテストの場合、1 CU から始めることができます。

CU のスケールアウト (小規模から大規模) は、[Create Event Hubs Cluster]\(Event Hubs クラスターの作成\) ブレードを介してサポートされます。 スケールイン (大規模から小規模) はサポートされていません。

リソース プロバイダーのリソース消費量

Event Hubs リソース プロバイダーによるリソース消費量は一定であり、ユーザーが作成するクラスターの数やサイズには関係がありません。 次の表は、Azure Stack Hub での Event Hubs リソース プロバイダーによるコア使用量と、他のリソースによるおおよそのリソース消費量を示しています。 Event Hubs リソース プロバイダーでは、VM の種類として D2_V2 をデプロイに使用します。

VM の種類 クラスター ノード コア VM ストレージ メモリ ストレージ アカウント パブリック IP
Event Hubs リソース プロバイダー D2_V2 3 6 300 GiB 21 GiB 2 1

重要

リソース プロバイダーの消費量は、クォータによって制御されるものではありません。 リソース プロバイダーによって使用されるコア数にクォータ構成で対応する必要はありません。 リソース プロバイダーは、管理者サブスクリプションを使用してインストールされます。 このサブスクリプションでは、必要なリソース プロバイダーをインストールする際に、オペレーターに対してリソース消費量の制限が課されません。

合計のリソース消費量

Event Hubs サービスによって消費される合計容量には、リソース プロバイダーによるリソース使用量と、ユーザーが作成したクラスターによる消費量が含まれます。

次の表は、クォータによって管理されているかどうかに関係なく、さまざまな構成での Event Hubs の合計消費量を示しています。 これらの数値は、上に示したリソース プロバイダーと Event Hubs クラスターの消費量に基づいています。 これらの例を使用すると、これ以外のデプロイ サイズの Azure Stack Hub の合計使用量も簡単に計算できます。

コア VM ストレージ メモリ ストレージ アカウント ストレージの合計* パブリック IP**
1 CU クラスター + リソース プロバイダー 16 800 GiB 91 GiB 6 可変 2
2 CU クラスター + リソース プロバイダー 26 1.3 TB 161 GiB 10 可変 2
4 CU クラスター + リソース プロバイダー 46 2.3 TB 301 GiB 18 可変 2

* イングレス データ ブロック (メッセージまたはイベント) 速度とメッセージの保持期間は、Event Hubs クラスターによって使用されるストレージに寄与する 2 つの重要な要素です。 たとえば、イベント ハブの作成時にメッセージの保持期間を 7 日に設定し、メッセージが 1 MB/秒の速度で取り込まれる場合、おおよそのストレージ消費量は 604 GB (1 MB x 60 秒 x 60 分 x 24 時間 x 7 日) となります。 保持期間が 7 日間で、20 MB/秒の速度でメッセージが送信される場合、おおよそのストレージ消費量は 12 TB となります。 ストレージ容量の消費量を完全に把握するには、必ずデータの受信速度と保持期間を考慮してください。

** パブリック IP アドレスは、サブスクリプションの一部として提供されたネットワーク クォータから使用されます。

次のステップ

インストール プロセスを開始する前に、「Azure Stack Hub に Event Hubs をインストールするための前提条件」を完了します。