Azure Arc 対応 Kubernetes クラスターに対して GitOps を使用して Helm チャートをデプロイする

[アーティクル]
05/08/2023

重要

この記事は、Flux v1 を使用した GitOps 向けです。 Azure Arc 対応 Kubernetes と Azure Kubernetes Service (AKS) クラスターに対して、Flux v2 による GitOps を使用できるようになりました。Flux v2 による GitOps のチュートリアルに進んでください。できるだけ早く Flux v2 に移行することをお勧めします。

2024 年 1 月 1 日より前に作成された Flux v1 ベースのクラスター構成リソースのサポートは、2025 年 5 月 24 日に終了します。 2024 年 1 月 1 日から、新しい Flux v1 ベースのクラスター構成リソースを作成することはできません。 Helm は、Kubernetes アプリケーションのライフサイクルをインストールおよび管理するのに役立つオープンソースのパッケージ化ツールです。 APT や Yum などの Linux パッケージマネージャーと同様に、Helm は、構成済みの Kubernetes リソースのパッケージである Kubernetes チャートの管理に使用されます。

この記事では、Azure Arc 対応 Kubernetes で Helm を構成して使用する方法を示します。

前提条件

アクティブなサブスクリプションが含まれる Azure アカウント。無料でアカウントを作成できます。
Azure Arc 対応 Kubernetes に接続された既存のクラスター。
- まだクラスターを接続していない場合は、Azure Arc 対応 Kubernetes クラスターの接続に関するクイックスタートをご覧ください。
この機能の利点とアーキテクチャについて理解していること。詳細については、Azure Arc 対応 Kubernetes での構成と GitOps に関する記事をご覧ください。
k8s-configuration Azure CLI 拡張機能バージョン 1.0.0 以降をインストールします。
```
az extension add --name k8s-configuration
```

Azure Arc 対応 Kubernetes での GitOps および Helm の使用の概要

Helm Operator により、Helm Chart の Release を自動化する Flux への拡張機能が提供されます。 Helm Chart の Release は、HelmRelease と呼ばれる Kubernetes のカスタムリソースによって表現されます。 Flux によってこれらのリソースが Git からクラスターに同期され、Helm Operator によって Helm Chart がリソースで指定されたとおりに確実にリリースされるようにします。

この記事で使用されるリポジトリの例は、次のように構成されています。

├── charts
│   └── azure-arc-sample
│       ├── Chart.yaml
│       ├── templates
│       │   ├── NOTES.txt
│       │   ├── deployment.yaml
│       │   └── service.yaml
│       └── values.yaml
└── releases
    └── app.yaml

この Git リポジトリには、2 つのディレクトリがあります。一方には Helm Chart が含まれ、もう一方には Release の構成が含まれています。releases ディレクトリ内の app.yaml には、次のような HelmRelease の構成が含まれています。

apiVersion: helm.fluxcd.io/v1
kind: HelmRelease
metadata:
  name: azure-arc-sample
  namespace: arc-k8s-demo
spec:
  releaseName: arc-k8s-demo
  chart:
    git: https://github.com/Azure/arc-helm-demo
    ref: master
    path: charts/azure-arc-sample
  values:
    serviceName: arc-k8s-demo

Helm Release の構成には、次のフィールドが含まれています。

フィールド	説明
`metadata.name`	必須フィールドです。 Kubernetes の名前付け規則に従っている必要があります。
`metadata.namespace`	オプションフィールド。 Release の作成場所を指定します。
`spec.releaseName`	オプションフィールド。指定されない場合、Release 名は `$namespace-$name` になります。
`spec.chart.path`	チャートが含まれているディレクトリ (リポジトリのルートからの相対パス)。
`spec.values`	Chart そのものからの既定のパラメーター値に対するユーザーによるカスタム値です。

Chart ソースの values.yaml で指定されたオプションにより、HelmRelease の spec.values に指定されたオプションはオーバーライドされます。

詳細については、公式の Helm Operator のドキュメントを参照してください。

構成を作成する

k8s-configuration の Azure CLI 拡張機能を使用して、接続されたクラスターを Git リポジトリの例にリンクします。この構成に azure-arc-sample という名前を付け、Flux Operator を arc-k8s-demo 名前空間にデプロイします。

az k8s-configuration create --name azure-arc-sample --cluster-name AzureArcTest1 --resource-group AzureArcTest --operator-instance-name flux --operator-namespace arc-k8s-demo --operator-params='--git-readonly --git-path=releases' --enable-helm-operator --helm-operator-chart-version='1.2.0' --helm-operator-params='--set helm.versions=v3' --repository-url https://github.com/Azure/arc-helm-demo.git --scope namespace --cluster-type connectedClusters

構成パラメータ

構成の作成をカスタマイズするには、その他のパラメーターを確認してください。

構成の検証

Azure CLI を使用して、構成の作成が成功したことを検証します。

az k8s-configuration show --name azure-arc-sample --cluster-name AzureArcTest1 --resource-group AzureArcTest --cluster-type connectedClusters

構成リソースで、コンプライアンスの状態、メッセージ、およびデバッグの情報が更新されます。

{
  "complianceStatus": {
    "complianceState": "Installed",
    "lastConfigApplied": "2019-12-05T05:34:41.481000",
    "message": "{\"OperatorMessage\":null,\"ClusterState\":null}",
    "messageLevel": "3"
  },
  "enableHelmOperator": "True",
  "helmOperatorProperties": {
    "chartValues": "--set helm.versions=v3",
    "chartVersion": "1.2.0"
  },
  "id": "/subscriptions/57ac26cf-a9f0-4908-b300-9a4e9a0fb205/resourceGroups/AzureArcTest/providers/Microsoft.Kubernetes/connectedClusters/AzureArcTest1/providers/Microsoft.KubernetesConfiguration/sourceControlConfigurations/azure-arc-sample",
  "name": "azure-arc-sample",
  "operatorInstanceName": "flux",
  "operatorNamespace": "arc-k8s-demo",
  "operatorParams": "--git-readonly --git-path=releases",
  "operatorScope": "namespace",
  "operatorType": "Flux",
  "provisioningState": "Succeeded",
  "repositoryPublicKey": "",
  "repositoryUrl": "https://github.com/Azure/arc-helm-demo.git",
  "resourceGroup": "AzureArcTest",
  "type": "Microsoft.KubernetesConfiguration/sourceControlConfigurations"
}

アプリケーションを検証する

次のコマンドを実行し、ブラウザーで localhost:8080 に移動して、アプリケーションが実行されていることを確認します。

kubectl port-forward -n arc-k8s-demo svc/arc-k8s-demo 8080:8080

次のステップ

Azure Policy を使用してクラスター構成を大規模に適用する。

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