Azure 仮想マシン上の Web アプリに対して Profiler を有効にする

注意

Azure を操作するには、Azure Az PowerShell モジュールを使用することをお勧めします。 作業を開始するには、Azure PowerShell のインストールに関する記事を参照してください。 Az PowerShell モジュールに移行する方法については、「AzureRM から Az への Azure PowerShell の移行」を参照してください。

この記事では、3 つの異なるメソッドを使用して、Azure 仮想マシン (VM) または Azure 仮想マシン スケール セットで Application Insights Profiler を実行する方法について説明します。

• Visual Studio と Azure Resource Manager
• PowerShell
• Azure Resource Explorer

それらの方法のいずれかを使用して、以下を行います。

• Azure Diagnostics 拡張機能を構成し、Profiler を実行します。
• Application Insights SDK を VM にインストールします。
• アプリケーションをデプロイします。
• Azure portal で Application Insights インスタンスを介して Profiler トレースを表示します。

前提条件

• 機能している ASP.NET Core アプリケーション。
• Application Insights リソース。
• Azure Diagnostics 拡張機能の Azure Resource Manager テンプレート (ARM テンプレート) を確認する。
  • VM
  • 仮想マシン スケール セット

Application Insights SDK をアプリケーションに追加する

1. Visual Studio で ASP.NET Core プロジェクトを開きます。

2. [プロジェクト]>[Application Insights Telemetry の追加] を選択します

3. [Azure Application Insights]>[次へ] を選択します。

4. Application Insights リソースが存在するサブスクリプションを選択し、[次へ] を選択します。

5. 接続文字列を保存する場所を選択し、[次へ] を選択します。

6. [完了] を選択します。

注意

Visual Studio を使用せずに ASP.NET Core アプリケーションで Application Insights を有効にする方法などの詳細な手順については、「Application Insights for ASP.NET Core アプリケーション」を参照してください。

Application Insights SDK の最新の安定したリリースを確認します。

1. [プロジェクト]>[NuGet パッケージの管理] の順に移動します。

2. [Microsoft.ApplicationInsights.AspNetCore] を選択します。

3. サイド ペインで、ドロップダウンから最新バージョンの SDK を選択します。

4. [更新] を選択します。

   

Profiler を有効にする

次の 3 つの方法のいずれかを使用して、Profiler を有効にすることができます。

• Azure Resource Manager テンプレートと Visual Studio を使用して ASP.NET Core アプリケーション内で。 推奨。
• Azure CLI で PowerShell コマンドを使用する。
• Azure Resource Explorer を使用する。

Visual Studio と ARM テンプレート

Azure Diagnostics 拡張機能をインストールする

1. 使用する ARM テンプレートを選択します。

   • VM
   • 仮想マシン スケール セット

2. テンプレートで、種類がextension のリソースを見つけます。

3. Visual Studio で、Application Insights SDK のインストール時に追加された ASP.NET Core アプリケーション内の arm.json ファイルに移動します。

4. テンプレートから arm.json ファイルにリソースの種類 extension を追加して、Azure Diagnostics を使用して VM または仮想マシン スケール セットを設定します。

5. WadCfg タグ内で、Application Insights インストルメンテーション キーを MyApplicationInsightsProfilerSink に追加します。

   "WadCfg": {
     "SinksConfig": {
       "Sink": [
         {
           "name": "MyApplicationInsightsProfilerSink",
           "ApplicationInsightsProfiler": "YOUR_APPLICATION_INSIGHTS_INSTRUMENTATION_KEY"
         }
       ]
     }
   }        
   

6. アプリケーションをデプロイします。

PowerShell

次の PowerShell コマンドは、Azure Diagnostics 拡張機能のみを使用する既存の VM 向けのアプローチです。

注意

VM を再びデプロイするとシンクは失われます。 この設定を保存するために、VM をデプロイするときに、使用する構成を更新する必要があります。

Azure Diagnostics 構成を使用して Application Insights をインストールする

1. 現在デプロイされている Azure Diagnostics 構成をファイルにエクスポートします。

   $ConfigFilePath = [IO.Path]::GetTempFileName()
   

2. Application Insights Profiler シンクを、次のコマンドによって返される構成に追加します。

   (Get-AzVMDiagnosticsExtension -ResourceGroupName "YOUR_RESOURCE_GROUP" -VMName "YOUR_VM").PublicSettings | Out-File -Verbose $ConfigFilePath
   

   Application Insights Profiler WadCfg:

   "WadCfg": {
     "SinksConfig": {
       "Sink": [
         {
           "name": "MyApplicationInsightsProfilerSink",
           "ApplicationInsightsProfiler": "YOUR_APPLICATION_INSIGHTS_INSTRUMENTATION_KEY"
         }
       ]
     }
   }        
   

3. 次のコマンドを実行して、更新された構成を Set-AzVMDiagnosticsExtension コマンドに渡します。

   Set-AzVMDiagnosticsExtension -ResourceGroupName "YOUR_RESOURCE_GROUP" -VMName "YOUR_VM" -DiagnosticsConfigurationPath $ConfigFilePath
   

   注意

   Set-AzVMDiagnosticsExtension には -StorageAccountName 引数が必要な場合があります。 元の診断構成の protectedSettings セクションに storageAccountName プロパティが含まれていた場合 (ダウンロード不可)、このコマンドレット呼び出しと同じ元の値を渡してください。

IIS Http トレース機能

IIS 経由で目的のアプリケーションが実行されている場合は、IIS Http Tracing Windows 機能を有効にします。

1. 環境へのリモート アクセスを確立します。

2. [Windows 機能の追加] ウィンドウ使用するか (管理者として) PowerShell で次のコマンドを実行します。

   Enable-WindowsOptionalFeature -FeatureName IIS-HttpTracing -Online -All
   

   リモート アクセスの確立に問題がある場合は、Azure CLI を使用して次のコマンドを実行できます。

   az vm run-command invoke -g MyResourceGroupName -n MyVirtualMachineName --command-id RunPowerShellScript --scripts "Enable-WindowsOptionalFeature -FeatureName IIS-HttpTracing -Online -All"
   

3. アプリケーションをデプロイします。

Azure Resource Explorer

Azure Resource Explorer を使用して Profiler シンクを設定する

Azure portal では Application Insights Profiler シンクを設定する方法がないため、Azure Resource Explorer を使用してこのシンクを設定できます。

注意

VM を再びデプロイするとシンクは失われます。 この設定を保存するために、VM をデプロイするときに、使用する構成を更新する必要があります。

1. 仮想マシン用にインストールされている拡張機能を表示して、Microsoft Azure Diagnostics 拡張機能がインストールされていることを確認します。

   

2. お使いの VM 用の VM 診断拡張機能を見つけます。

   1. Azure Resource Explorer に移動します。

   2. [サブスクリプション] を展開し、VM でリソース グループを保持するサブスクリプションを見つけます。

   3. VM 拡張機能にドリルダウンするために、リソース グループを選択します。 次に、[Microsoft.Compute]>[virtualMachines]>"お使いの仮想マシン">[拡張機能] の順に選択します。

      

3. Application Insights Profiler シンクを、WadCfg の下の SinksConfig ノードに追加します。 SinksConfig セクションがまだないなら、追加することが必要な場合があります。 シンクを追加するには、以下を実施します。

   • 適切な Application Insights iKey を設定に指定します。

   • 右上隅で Explorer のモードを [読み取り/書き込み] に切り替えます。

   • [編集] を選択します。

     

     "WadCfg": {
       "SinksConfig": {
         "Sink": [
           {
             "name": "MyApplicationInsightsProfilerSink",
             "ApplicationInsightsProfiler": "YOUR_APPLICATION_INSIGHTS_INSTRUMENTATION_KEY"
           }
         ]
       }
     }        
     

4. 構成の編集が終了したら、[PUT] を選択します。

5. put が成功すると、画面の中央に緑色のチェック マークが表示されます。

   

オンプレミスのサーバーで Profiler を実行できますか。

現時点では、Application Insights Profiler はオンプレミス サーバーではサポートされていません。

次のステップ

負荷を生成し、Profiler トレースを表示する