Azure SQL Managed Instance の管理操作の監視

適用対象:Azure SQL Managed Instance

Azure SQL Managed Instance には、新しいマネージド インスタンスのデプロイ、インスタンスのプロパティの更新、不要になったインスタンスの削除の際に使用できる管理操作の監視が用意されています。

概要

すべての管理操作は次のように分類できます。

• インスタンスのデプロイ (新しいインスタンスの作成)。
• インスタンスの更新 (仮想コアや予約済み記憶域などの、インスタンスのプロパティの変更)。
• インスタンスの削除。

ほとんどの管理操作は長期の操作です。 そのため、状態を監視するか、操作手順の進行状況を追跡する必要があります。

マネージド インスタンスの管理操作を監視するには、いくつかの方法があります。

• リソース グループのデプロイ
• アクティビティ ログ
• マネージド インスタンス操作 API

次の表は、管理操作の監視オプションを比較したものです。

オプション	保持	キャンセルのサポート	作成	更新する	削除	キャンセル	手順
リソース グループのデプロイ	無限1	いいえ2	Visible	Visible	表示されません	Visible	表示されません
アクティビティ ログ	90 日間	いいえ	Visible	Visible	Visible	Visible	表示されません
マネージド インスタンス操作 API	24 時間	はい	Visible	Visible	Visible	Visible	Visible

¹ リソース グループのデプロイ履歴は、800 件のデプロイに制限されます。

² リソース グループのデプロイは、キャンセル操作をサポートしています。 ただし、キャンセル ロジックにより、キャンセル アクションの実行後にデプロイがスケジュールされた操作のみがキャンセルされます。 リソース グループのデプロイがキャンセルされても、進行中のデプロイはキャンセルされません。 (Azure Resource Manger の観点から) マネージド インスタンスのデプロイは 1 つの長期の手順で構成されているため、リソース グループのデプロイをキャンセルしても、マネージド インスタンスのデプロイはキャンセルされず、操作は完了します。

マネージド インスタンス操作 API

管理操作 API は、操作を監視するために特別に設計されています。 マネージド インスタンス操作を監視することで、操作パラメーターと操作手順に関する分析情報を得られるだけでなく、特定の操作をキャンセルすることができます。 操作の詳細とキャンセル コマンドに加えて、この API は、マルチリソースのデプロイを含む自動化スクリプトで使用できます。進行状況の手順に基づいて、いくつかの依存するリソースのデプロイを開始することができます。

API は次のとおりです。

command	説明
Managed Instance の操作 - 取得	マネージド インスタンスに対する管理操作を取得します。
Managed Instance の操作 - キャンセル	マネージド インスタンスに対する非同期操作をキャンセルします。
Managed Instance の操作 - Managed Instance 別に一覧表示	マネージド インスタンス上で実行された操作の一覧を取得します。

注意

API バージョン 2020-02-02 を使用して、操作の一覧でマネージド インスタンスの作成操作を確認します。 これは、Azure portal と最新の PowerShell および Azure CLI パッケージで使用される既定のバージョンです。

操作を監視する

ポータル

Azure portal で、マネージド インスタンスの [概要] ページを使用してマネージド インスタンスの操作を監視します。

たとえば、作成操作は、作成プロセスの開始時に [概要] ページで確認できます。

[実行中の操作] を選択すると、 [実行中の操作] ページが開き、 [作成] または [更新] の操作を確認できます。 また、このページから操作を [キャンセル] することもできます。

Note

Azure portal、PowerShell、Azure CLI、または REST API バージョン 2020-02-02 を使用するその他のツールを介して送信された作成操作はキャンセルできます。 2020-02-02 より前の REST API バージョンが作成操作の送信に使用された場合、インスタンスのデプロイは開始されますが、このデプロイは操作 API で一覧表示されず、キャンセルできません。

PowerShell

Get-AzSqlInstanceOperation コマンドレットを使用すると、マネージド インスタンスに対する操作の情報を取得できます。 マネージド インスタンスに対するすべての操作を確認することや、操作名を指定して特定の操作を確認することができます。

$managedInstance = "yourInstanceName"
$resourceGroup = "yourResourceGroupName"

$managementOperations = Get-AzSqlInstanceOperation `
    -ManagedInstanceName $managedInstance  -ResourceGroupName $resourceGroup

コマンドの詳細な説明については、「Get-AzSqlInstanceOperation」を参照してください。

Azure CLI

az sql mi op list を使用すると、マネージド インスタンスに対して実行された操作の一覧を取得できます。 Azure CLI をまだインストールしていない場合は、「Azure CLI のインストール」を参照してください。

az sql mi op list -g yourResourceGroupName --mi yourInstanceName 

コマンドの詳細については、az sql mi op を参照してください。

次のステップ

• 最初のマネージド インスタンスを作成する方法については、クイック スタート ガイドを参照してください。
• 機能と比較の一覧については、共通の SQL 機能に関するページを参照してください。
• VNet の構成の詳細については、SQL Managed Instance VNet の構成に関するページを参照してください。
• マネージド インスタンスを作成し、バックアップ ファイルからデータベースを復元するためのクイック スタートについては、マネージド インスタンスの作成に関するページを参照してください。
• Azure Database Migration Service を使用して移行する方法のチュートリアルについては、Database Migration Service を使用した SQL Managed Instance の移行に関するページを参照してください。