Azure Container Instances に gitRepo ボリュームをマウントする
gitRepo ボリュームをマウントし、Git リポジトリの複製をコンテナー インスタンスに作成する方法について説明します。
Note
gitRepo ボリュームのマウントは現在、Linux コンテナーに限定されています。 Microsoft ではすべての機能を Windows コンテナーに取り入れるように取り組んでいますが、現在のプラットフォームの違いは、概要に関するページで確認できます。
gitRepo ボリューム
gitRepo ボリュームはディレクトリをマウントし、コンテナーの作成中、指定の Git リポジトリの複製をそのディレクトリに作成します。 コンテナー インスタンスで gitRepo ボリュームを使用することで、そのためのコードを自分のアプリケーションに追加する必要がなくなります。
gitRepo ボリュームをマウントするとき、次の 3 つのプロパティを設定し、ボリュームを構成できます。
プロパティ | Required | Description |
---|---|---|
repository |
はい | 完全 URL。複製を作成する Git リポジトリの http:// または https:// も含まれます。 |
directory |
いいえ | リポジトリの複製を作成するディレクトリ。 パスには ".. " を含めることができません。 ". " を指定すると、リポジトリの複製がボリュームのディレクトリに作成されます。 指定しない場合、ボリューム ディレクトリ内の指定の下位ディレクトリに Git リポジトリの複製が作成されます。 |
revision |
いいえ | 複製を作成するリビジョンのコミット ハッシュ。 指定しない場合、HEAD リビジョンが複製されます。 |
gitRepo ボリュームのマウント:Azure CLI
Azure CLI を使用してコンテナー インスタンスをデプロイするときに gitRepo ボリュームをマウントするには、az container create コマンドに --gitrepo-url
および --gitrepo-mount-path
パラメーターを指定します。 必要に応じて、複製先となるボリューム内のディレクトリ (--gitrepo-dir
) と複製されるリビジョンのコミット ハッシュ (--gitrepo-revision
) を指定することもできます。
この例のコマンドでは、Microsoft aci-helloworld サンプル アプリケーションがコンテナー インスタンス内の /mnt/aci-helloworld
に複製されます。
az container create \
--resource-group myResourceGroup \
--name hellogitrepo \
--image mcr.microsoft.com/azuredocs/aci-helloworld \
--dns-name-label aci-demo \
--ports 80 \
--gitrepo-url https://github.com/Azure-Samples/aci-helloworld \
--gitrepo-mount-path /mnt/aci-helloworld
gitRepo ボリュームがマウントされたことを確認するには、az container exec を使ってコンテナー内のシェルを起動し、ディレクトリを一覧表示します。
az container exec --resource-group myResourceGroup --name hellogitrepo --exec-command /bin/sh
/usr/src/app # ls -l /mnt/aci-helloworld/
total 16
-rw-r--r-- 1 root root 144 Apr 16 16:35 Dockerfile
-rw-r--r-- 1 root root 1162 Apr 16 16:35 LICENSE
-rw-r--r-- 1 root root 1237 Apr 16 16:35 README.md
drwxr-xr-x 2 root root 4096 Apr 16 16:35 app
gitRepo ボリュームのマウント:リソース マネージャー
Azure Resource Manager テンプレートを使ってコンテナー インスタンスをデプロイするときに gitRepo ボリュームをマウントするには、最初にテンプレートのコンテナー グループの properties
セクションにある volumes
配列を設定します。 次に、gitRepo ボリュームをマウントするコンテナー グループ内の各コンテナーに対して、コンテナー定義の properties
セクションで volumeMounts
配列を設定します。
たとえば、次の Resource Manager テンプレートでは、1 つのコンテナーから構成されるコンテナー グループが作成されます。 このコンテナーによって、gitRepo ボリューム ブロックにより指定される 2 つの GitHub リポジトリが複製されます。 2 つ目のボリュームには、複製先のディレクトリを指定する追加プロパティと複製する特定のリビジョンのコミット ハッシュが含まれています。
{
"$schema": "https://schema.management.azure.com/schemas/2019-04-01/deploymentTemplate.json#",
"contentVersion": "1.0.0.0",
"variables": {
"container1name": "aci-tutorial-app",
"container1image": "mcr.microsoft.com/azuredocs/aci-helloworld"
},
"resources": [
{
"type": "Microsoft.ContainerInstance/containerGroups",
"apiVersion": "2021-03-01",
"name": "volume-demo-gitrepo",
"location": "[resourceGroup().location]",
"properties": {
"containers": [
{
"name": "[variables('container1name')]",
"properties": {
"image": "[variables('container1image')]",
"resources": {
"requests": {
"cpu": 1,
"memoryInGb": 1.5
}
},
"ports": [
{
"port": 80
}
],
"volumeMounts": [
{
"name": "gitrepo1",
"mountPath": "/mnt/repo1"
},
{
"name": "gitrepo2",
"mountPath": "/mnt/repo2"
}
]
}
}
],
"osType": "Linux",
"ipAddress": {
"type": "Public",
"ports": [
{
"protocol": "tcp",
"port": "80"
}
]
},
"volumes": [
{
"name": "gitrepo1",
"gitRepo": {
"repository": "https://github.com/Azure-Samples/aci-helloworld"
}
},
{
"name": "gitrepo2",
"gitRepo": {
"directory": "my-custom-clone-directory",
"repository": "https://github.com/Azure-Samples/aci-helloworld",
"revision": "d5ccfcedc0d81f7ca5e3dbe6e5a7705b579101f1"
}
}
]
}
}
]
}
先のテンプレートに定義されていた 2 つの複製リポジトリのディレクトリ構造は結果的に次のようになります。
/mnt/repo1/aci-helloworld
/mnt/repo2/my-custom-clone-directory
Azure Resource Manager テンプレートによるコンテナー インスタンスのデプロイ例を見るには、Azure Container Instances での複数コンテナーのデプロイに関するページを参照してください。
プライベート Git リポジトリの認証
プライベート Git リポジトリ用の gitRepo ボリュームをマウントするには、リポジトリの URL に資格情報を指定します。 通常、資格情報は、範囲が指定されたアクセスをリポジトリに付与するユーザー名と個人用アクセス トークン (PAT) の形式です。
たとえば、プライベート GitHub リポジトリの Azure CLI --gitrepo-url
パラメーターは、次のようになります ("gituser" は GitHub のユーザー名であり、"abcdef1234fdsa4321abcdef" はユーザーの個人用アクセス トークンです)。
--gitrepo-url https://gituser:abcdef1234fdsa4321abcdef@github.com/GitUser/some-private-repository
Azure Repos Git リポジトリの場合、有効な PAT と組み合わせて任意のユーザー名を指定します (次の例のように "azurereposuser" を使用できます)。
--gitrepo-url https://azurereposuser:abcdef1234fdsa4321abcdef@dev.azure.com/your-org/_git/some-private-repository
GitHub と Azure Repos の個人用アクセス トークンの詳細については、次のガイダンスを参照してください。
GitHub:コマンド ラインに使用する個人用アクセス トークンを作成する
Azure Repos:アクセスの認証に使用する個人用アクセス トークンを作成する
次のステップ
Azure Container Instances にその他の種類のボリュームをマウントする方法について学習してください。