チュートリアル: Azure Stack Edge Pro FPGA でデータを変換する

重要

Azure Stack Edge Pro FPGA デバイスは 2024 年 2 月に製造中止となります。 新しいデプロイをお考えの場合は、ワークロードに合わせて Azure Stack Edge Pro 2 または Azure Stack Edge Pro GPU デバイスを検討することをお勧めします。

このチュートリアルでは、お客様の Azure Stack Edge Pro FPGA デバイスでコンピューティング ロールを構成する方法について説明します。 コンピューティング ロールを構成すると、Azure に送信する前に Azure Stack Edge Pro FPGA でデータを変換できるようになります。

この手順の所要時間はおおよそ 10 分から 15 分です。

このチュートリアルでは、以下の内容を学習します。

  • コンピューティングを構成する
  • 共有を追加する
  • コンピューティング モジュールを追加する
  • データ変換を検証して転送する

前提条件

Azure Stack Edge Pro FPGA デバイスでコンピューティング ロールを設定する前に、次のことを確認してください。

コンピューティングを構成する

Azure Stack Edge Pro FPGA でコンピューティングを構成するために、IoT Hub リソースを作成します。

  1. Azure portal で、Azure Stack Edge リソースの [概要] に移動します。 右ペインで [IoT Edge] を選択します。

    Get started with compute

  2. [Enable IoT Edge]\(IoT Edge を有効にする\) タイルの [追加] を選択します。 これによって IoT Edge サービスが有効になり、IoT Edge モジュールをデバイスのローカルにデプロイできるようになります。

    Get started with compute 2

  3. [IoT Edge サービスの作成] ブレードで、次の情報を入力します。

    フィールド
    サブスクリプション IoT Hub リソースのサブスクリプションを選択します。 Azure Stack Edge リソースで使用されているものと同じサブスクリプションを使用できます。
    Resource group IoT Hub リソースのリソース グループを選択します。 Azure Stack Edge リソースで使用されているものと同じリソース グループを使用できます。
    IoT Hub [新規] または [既存] を選択します。
    既定では、IoT リソースの作成には Standard レベル (S1) が使用されます。 Free レベルの IoT リソースを使用するには、それを作成してから既存のリソースを選択します。
    いずれの場合も、IoT Hub リソースでは、Azure Stack Edge リソースによって使用されるのと同じサブスクリプションとリソース グループが使用されます。
    名前 自分の IoT Hub リソースの名前を入力します。

    Get started with compute 3

  4. [確認および作成] を選択します。 IoT Hub リソースの作成には数分かかります。 IoT Hub リソースの作成後、 [概要] が更新されて、IoT Edge サービスが実行中であることが示されます。

    Get started with compute 4

    Edge デバイスで IoT Edge サービスが構成されると、2 つのデバイスが作成されます (IoT デバイスと IoT Edge デバイス)。 IoT Hub リソースでは、両方のデバイスを表示できます。 IoT Edge ランタイムは、この IoT Edge デバイス上でも動作しています。 現時点では、お客様の IoT Edge デバイスに対して使用できるのは Linux プラットフォームのみです。

    Edge コンピューティング ロールが構成されたことを確認するには、[IoT Edge サービス] > [プロパティ] を選択して、IoT デバイスと IoT Edge デバイスを表示します。

    Get started with compute 5

共有を追加する

このチュートリアルのシンプルなデプロイでは、2 つの共有が必要になります。1 つは Edge 共有で、もう 1 つは Edge ローカル共有です。

  1. 次の手順を実行して、Edge 共有をデバイスに追加します。

    1. ご自分の Azure Stack Edge リソースで、[IoT Edge] > [共有] に移動します。

    2. コマンド バーで、 [+ 共有の追加] を選択します。

    3. [共有の追加] ブレードで、共有名を指定して共有の種類を選択します。

    4. Edge 共有をマウントするには、 [Edge コンピューティングで共有を使用する] チェック ボックスをオンにします。

    5. [ストレージ アカウント][ストレージ サービス] 、既存のユーザーを選択して、 [作成] を選択します。

      Add an Edge share

    ローカルの NFS 共有を作成した場合は、次のリモート同期 (rsync) コマンド オプションを使用して、ファイルを共有にコピーします。

    rsync <source file path> < destination file path>

    rsync コマンドの詳細については、rsync に関するドキュメントを参照してください。

    Edge 共有が作成されると、作成の成功に関する通知が表示されます。 共有の一覧は更新されているかもしれませんが、共有の作成が完了するまで待つ必要があります。

  2. 前の手順の内容をすべて繰り返し、 [Edge ローカル共有として構成] のチェック ボックスをオンにして、Edge デバイスに Edge ローカル共有を追加します。 ローカル共有内のデータはデバイスに残ります。

    Add an Edge local share

  3. [IoT Edge] > [共有] に移動して、共有の更新された一覧を確認します。

    Updated list of shares

モジュールを追加する

カスタム モジュールまたはあらかじめ構築されたモジュールを追加できます。 この Edge デバイスにはカスタム モジュールがありません。 カスタム モジュールを作成する方法については、Azure Stack Edge Pro FPGA デバイス用の C# モジュールの開発に関するページを参照してください。

このセクションでは、Azure Stack Edge Pro FPGA 用の C# モジュールの開発に関するページでお客様が作成したカスタム モジュールを IoT Edge デバイスに追加します。 このカスタム モジュールによって、Edge デバイス上の Edge ローカル共有からファイルが受け取られ、デバイス上の Edge (クラウド) 共有にそれらが移動されます。 その後、クラウド共有から、そのクラウド共有に関連付けられた Azure ストレージ アカウントにファイルがプッシュされます。

  1. [IoT Edge] > [モジュール] に移動します。 デバイスのコマンド バーで、 [+ モジュールの追加] を選択します。

  2. [Configure and add module]\(モジュールの構成と追加\) ブレードで、以下の値を入力します。

    フィールド
    名前 モジュールの一意の名前。 このモジュールは、Azure Stack Edge Pro FPGA に関連付けられている IoT Edge デバイスにデプロイできる Docker コンテナーです。
    イメージの URI モジュールの対応するコンテナー イメージのイメージ URI。
    資格情報が必要です チェック ボックスをオンにすると、一致する URL が含まれているモジュールの取得にユーザー名とパスワードが使用されます。
    Input share (入力共有) 入力共有を選択します。 この例では、Edge ローカル共有が入力共有です。 ここで使用されるモジュールによって、Edge ローカル共有から Edge 共有にファイルが移動され、そこでクラウドにアップロードされます。
    Output share (出力共有) 出力共有を選択します。 この例では、Edge 共有が出力共有です。
    トリガーの種類 [ファイル] または [スケジュール] から選択します。 ファイル トリガーは、入力共有へのファイルの書き込みなど、ファイル イベントが発生するたびに起動します。 スケジュールされたトリガーは、お客様によって定義されたスケジュールに基づいて起動します。
    トリガー名 トリガーの一意の名前。
    環境変数 モジュールが実行される環境の定義に役立つオプション情報。

    Add and configure module

  3. [追加] を選択します。 モジュールが追加されます。 [IoT Edge] > [概要] ページが更新され、モジュールがデプロイされたことが示されます。

    Module deployed

データ変換を検証して転送する

最後の手順では、モジュールが接続され、想定どおりに実行されていることを確認します。 モジュールのランタイムの状態は、IoT Hub リソース内のお客様の IoT Edge デバイスに対して実行中である必要があります。

モジュールが実行中であることを確認するには、以下を実行します。

  1. [モジュールの追加] タイルを選択します。 これにより、 [モジュール] ブレードが開きます。 モジュールの一覧で、自分がデプロイしたモジュールを特定します。 自分が追加したモジュールのランタイムの状態は、 [実行中] になっているはずです。

    Verify data transform

  2. エクスプローラーで、先ほど作成した Edge ローカル共有と Edge 共有の両方に接続します。

    Verify data transform 2

  3. データをローカル共有に追加します。

    Verify data transform 3

    そのデータはクラウド共有に移動されます。

    Verify data transform 4

    データは次に、クラウド共有からストレージ アカウントにプッシュされます。 データを確認するには、Storage Explorer に移動します。

    Verify data transform 5

検証プロセスが完了しました。

次のステップ

このチュートリアルでは、以下の内容を学習しました。

  • コンピューティングを構成する
  • 共有を追加する
  • コンピューティング モジュールを追加する
  • データ変換を検証して転送する

お客様の Azure Stack Edge Pro FPGA デバイスを管理する方法については、次を参照してください。