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チュートリアル: Azure PowerShell を使用した仮想マシン スケール セットのカスタム イメージの作成および使用

スケール セットを作成するときは、VM インスタンスのデプロイ時に使用するイメージを指定します。 VM インスタンスをデプロイした後のタスクの数を減らすには、カスタム VM イメージを使用できます。 このカスタム VM イメージには、すべての必要なアプリケーション インストールまたは構成が含まれます。 スケール セットで作成されたすべての VM インスタンスは、カスタム VM イメージを使用し、アプリケーション トラフィックを処理できる状態になります。 このチュートリアルで学習する内容は次のとおりです。

  • Azure Compute Gallery を作成する
  • イメージ定義を作成する
  • イメージ バージョンを作成する
  • イメージからスケールセットを作成する
  • イメージ ギャラリーを共有する

Azure サブスクリプションをお持ちでない場合は、開始する前に 無料アカウント を作成してください。

Azure Cloud Shell を起動する

Azure Cloud Shell は無料のインタラクティブ シェルです。この記事の手順は、Azure Cloud Shell を使って実行することができます。 一般的な Azure ツールが事前にインストールされており、アカウントで使用できるように構成されています。

Cloud Shell を開くには、コード ブロックの右上隅にある [使ってみる] を選択します。 https://shell.azure.com/powershell に移動して、別のブラウザー タブで Cloud Shell を起動することもできます。 [コピー] を選択してコードのブロックをコピーし、Cloud Shell に貼り付けてから、Enter キーを押して実行します。

ソース VM の作成と構成

最初に New-AzResourceGroup を使用してリソース グループを作成し、次に New-AzVM を使用して VM を作成します。 この VM は、イメージのソースとして使用されます。 次の例では、myResourceGroup という名前のリソース グループに myVM という名前の VM を作成します。

New-AzResourceGroup -Name 'myResourceGroup' -Location 'EastUS'

New-AzVm `
   -ResourceGroupName 'myResourceGroup' `
   -Name 'myVM' `
   -Location 'East US' `
   -VirtualNetworkName 'myVnet' `
   -SubnetName 'mySubnet' `
   -SecurityGroupName 'myNetworkSecurityGroup' `
   -PublicIpAddressName 'myPublicIpAddress' `
   -OpenPorts 80,3389

VM 変数を格納する

リソース グループで利用できる VM は、Get-AzVM を使用して一覧表示できます。 VM の名前とリソース グループがわかったら、もう一度 Get-AzVM を使用して VM オブジェクトを取得し、後で使用できるよう変数に格納することができます。 この例では、myVM という名前の VM を "myResourceGroup" リソース グループから取得し、変数 $vm に割り当てています。

$sourceVM = Get-AzVM `
   -Name myVM `
   -ResourceGroupName myResourceGroup

イメージ ギャラリーは、イメージの共有を有効にするために使用されるプライマリ リソースです。 ギャラリー名で許可されている文字は、英字 (大文字または小文字)、数字、ドット、およびピリオドです。 ギャラリー名にダッシュを含めることはできません。 ギャラリー名は、お使いのサブスクリプション内で一意にする必要があります。

イメージ ギャラリーは、New-AzGallery を使用して作成します。 次の例では、myGalleryRG リソース グループに myGallery という名前のギャラリーを作成します。

$resourceGroup = New-AzResourceGroup `
   -Name 'myGalleryRG' `
   -Location 'EastUS'

$gallery = New-AzGallery `
   -GalleryName 'myGallery' `
   -ResourceGroupName $resourceGroup.ResourceGroupName `
   -Location $resourceGroup.Location `
   -Description 'Azure Compute Gallery for my organization'	

イメージ定義を作成する

イメージ定義では、イメージの論理グループを作成します。 これは、その中に作成されるイメージ バージョンに関する情報を管理するために使用されます。 イメージ定義名は、大文字または小文字、数字、ドット、ダッシュおよびピリオドで構成できます。 イメージ定義に指定できる値の詳細については、イメージ定義に関するページを参照してください。

イメージの定義は、New-AzGalleryImageDefinition を使用して作成します。 この例では、ギャラリー イメージは myGalleryImage という名前で、特殊化されたイメージ用に作成されています。

$galleryImage = New-AzGalleryImageDefinition `
   -GalleryName $gallery.Name `
   -ResourceGroupName $resourceGroup.ResourceGroupName `
   -Location $gallery.Location `
   -Name 'myImageDefinition' `
   -OsState specialized `
   -OsType Windows `
   -Publisher 'myPublisher' `
   -Offer 'myOffer' `
   -Sku 'mySKU'

イメージ バージョンを作成する

New-AzGalleryImageVersion を使用して、VM からイメージ バージョンを作成します。

イメージ バージョンで許可されている文字は、数字とピリオドです。 数字は、32 ビット整数の範囲内になっている必要があります。 形式:MajorVersion.MinorVersion.Patch

この例のイメージ バージョンは 1.0.0 で、"米国東部" と "米国中南部" の両方のデータセンターにレプリケートされます。 レプリケーションのターゲット リージョンを選択するときは、レプリケーションのターゲットとして "ソース" リージョンを含める必要があります。

VM からイメージ バージョンを作成するには、-Source$vm.Id.ToString() を使用します。

$region1 = @{Name='South Central US';ReplicaCount=1}
$region2 = @{Name='East US';ReplicaCount=2}
$targetRegions = @($region1,$region2)

New-AzGalleryImageVersion `
   -GalleryImageDefinitionName $galleryImage.Name`
   -GalleryImageVersionName '1.0.0' `
   -GalleryName $gallery.Name `
   -ResourceGroupName $resourceGroup.ResourceGroupName `
   -Location $resourceGroup.Location `
   -TargetRegion $targetRegions  `
   -Source $sourceVM.Id.ToString() `
   -PublishingProfileEndOfLifeDate '2023-12-01'

イメージをすべてのターゲット リージョンにレプリケートするにはしばらく時間がかかる場合があります。

イメージからスケール セットを作成する

New-AzVmss を使用して、スケール セットを作成します。このとき、-ImageName パラメーターを使用して、前の手順で作成したカスタム VM イメージを定義します。 個々の VM インスタンスにトラフィックを分散するために、ロード バランサーも作成されます。 ロード バランサーには、TCP ポート 80 上のトラフィックを分散するルールだけでなく、TCP ポート 3389 上のリモート デスクトップ トラフィックと TCP ポート 5985 上の PowerShell リモート処理を許可するルールも含まれています。 メッセージが表示されたら、スケール セット内の VM インスタンス用の自分の管理者資格情報を指定します。

重要

2023 年 11 月以降、PowerShell と Azure CLI を使用して作成された VM スケール セットは、オーケストレーション モードが指定されていない場合、既定でフレキシブル オーケストレーション モードになります。 この変更の詳細と実行する必要があるアクションについては、「VMSS PowerShell/CLI のお客様向けの重大な変更 - Microsoft Community Hub」を参照してください

# Define variables for the scale set
$resourceGroupName = "myScaleSet"
$scaleSetName = "myScaleSet"
$location = "East US"

# Create a resource group
New-AzResourceGroup -ResourceGroupName $resourceGroupName -Location $location

# Create a configuration 
$vmssConfig = New-AzVmssConfig `
   -Location $location `
   -OrchestrationMode Flexible `
   -SkuCapacity 2 `
   -SkuName "Standard_D2s_v3"

# Reference the image version
Set-AzVmssStorageProfile $vmssConfig `
  -OsDiskCreateOption "FromImage" `
  -ImageReferenceId $galleryImage.Id

# Create the scale set 
New-AzVmss `
  -ResourceGroupName $resourceGroupName `
  -Name $scaleSetName `
  -VirtualMachineScaleSet $vmssConfig

すべてのスケール セットのリソースと VM を作成および構成するのに数分かかります。

イメージ ギャラリー レベルでアクセスを共有することをお勧めします。 電子メール アドレスと Get-AzADUser コマンドレットを使用して、ユーザーのオブジェクト ID を取得し、New-AzRoleAssignment を使用して、ギャラリーへのアクセス権を付与します。 この例のサンプル電子メール alinne_montes@contoso.com を独自の情報に置き換えます。

# Get the object ID for the user
$user = Get-AzADUser -StartsWith alinne_montes@contoso.com
# Grant access to the user for our gallery
New-AzRoleAssignment `
   -ObjectId $user.Id `
   -RoleDefinitionName Reader `
   -ResourceName $gallery.Name `
   -ResourceType Microsoft.Compute/galleries `
   -ResourceGroupName $resourceGroup.ResourceGroupName

リソースをクリーンアップする

必要がなくなったら、Remove-AzResourceGroup コマンドレットを使用して、リソース グループおよびすべての関連リソースを削除できます。

# Delete the gallery 
Remove-AzResourceGroup -Name myGalleryRG

# Delete the scale set resource group
Remove-AzResourceGroup -Name myResoureceGroup

次のステップ

このチュートリアルでは、Azure PowerShell を使用してスケール セットにカスタム VM イメージを作成して使用する方法について学習しました。

  • Azure Compute Gallery を作成する
  • イメージ定義を作成する
  • イメージ バージョンを作成する
  • イメージからスケールセットを作成する
  • イメージ ギャラリーを共有する

次のチュートリアルに進み、アプリケーションをスケール セットにデプロイする方法を学習してください。