Azure CLI を使用して仮想マシン スケール セットを管理する
注意
このドキュメントで示されている手順の多くは、均一オーケストレーション モードを使用する Virtual Machine Scale Sets に適用されます。 新しいワークロードにはフレキシブル オーケストレーションを使用することをお勧めします。 詳細については、「Azure の仮想マシン スケール セットのオーケストレーション モード」を参照してください。
仮想マシン スケール セットのライフサイクルを通して、1 つ以上の管理タスクを実行することが必要になる場合があります。 さらに、各種ライフサイクルのタスクを自動化するスクリプトを作成するほうが便利な場合もあります。 この記事では、これらのタスクを実行するための一般的な Azure CLI コマンドの一部について説明します。
これらの管理タスクを実行するには、最新の Azure CLI が必要です。 詳細については、「Azure CLI のインストール」を参照してください。 仮想マシン スケール セットを作成する必要がある場合は、Azure CLI を使用してスケール セットを作成できます。
スケール セットに関する情報を表示する
スケール セットに関する全体的な情報を表示するには、az vmss show を使用します。 次の例では、myResourceGroup リソース グループ内の myScaleSet という名前のスケール セットに関する情報を取得します。 独自の名前を次のように入力します。
az vmss show --resource-group myResourceGroup --name myScaleSet
スケール セットの VM を表示する
スケール セット内の VM インスタンスの一覧を表示するには、az vmss list-instances を使用します。 次の例では、myResourceGroup リソース グループの myScaleSet という名前のスケール セットのすべての VM インスタンスを一覧表示します。 これらの名前には独自の値を指定します。
az vmss list-instances \
--resource-group myResourceGroup \
--name myScaleSet \
--output table
特定の VM インスタンスに関する追加情報を表示するには、--instance-id
パラメーターを az vmss get-instance-view に追加し、表示するインスタンスを指定します。 次の例では、myScaleSet という名前のスケール セットおよび myResourceGroup リソース グループ内の VM インスタンス 0 に関する情報を表示します。 独自の名前を次のように入力します。
az vmss get-instance-view \
--resource-group myResourceGroup \
--name myScaleSet \
--instance-id 0
また、1 回の API 呼び出しですべてのインスタンスに対する詳細な instanceView 情報を取得することもできます。これは、大規模なインストールで API が調整されるのを回避するのに役立ちます。 --resource-group
、--subscription
、--name
に、該当する値を入力します。
az vmss list-instances \
--expand instanceView \
--select instanceView \
--resource-group <resourceGroupName> \
--subscription <subID> \
--name <vmssName>
GET "https://management.azure.com/subscriptions/<sub-id>/resourceGroups/<resourceGroupName>/providers/Microsoft.Compute/virtualMachineScaleSets/<VMSSName>/virtualMachines?api-version=2019-03-01&%24expand=instanceView"
VM の接続情報を一覧表示する
スケール セット内の VM に接続するには、割り当てられたパブリック IP アドレスとポート番号に SSH または RDP を使用して接続します。 既定では、リモート接続トラフィックを各 VM に転送する Azure ロード バランサーに NAT (Network Address Translation) 規則が追加されます。 スケール セット内の VM インスタンスに接続するためのアドレスとポートを一覧表示するには、az vmss list-instance-connection-info を使用します。 次の例を実行すると、myScaleSet という名前のスケール セットおよび myResourceGroup リソース グループ内の VM インスタンスの接続情報を一覧表示できます。 これらの名前には独自の値を指定します。
az vmss list-instance-connection-info \
--resource-group myResourceGroup \
--name myScaleSet
スケール セットの容量を変更する
前のコマンドでは、スケール セットと VM インスタンスに関する情報を表示しました。 スケール セット内のインスタンスの数を増やすか、または減らすために、その容量を変更できます。 スケール セットでは、必要な数の VM を作成または削除した後、アプリケーション トラフィックを受信するように VM を構成します。
現時点でスケール セットに存在するインスタンスの数を確認するには、az vmss show と sku.capacity に対するクエリを使います。
az vmss show \
--resource-group myResourceGroup \
--name myScaleSet \
--query [sku.capacity] \
--output table
az vmss scale を使って、スケール セット内の仮想マシンの数を手動で増減させることができます。 次の例では、スケール セット内の VM の数を 5 に設定します。
az vmss scale \
--resource-group myResourceGroup \
--name myScaleSet \
--new-capacity 5
スケール セットの容量を更新するには数分かかります。 スケール セットの容量を減らした場合は、最も大きなインスタンス ID を持つ VM が最初に削除されます。
スケール セット内の VM を停止および起動する
スケール セット内の 1 つ以上の VM を停止するには、az vmss stop を使用します。 --instance-ids
パラメーターでは、停止する VM を 1 つ以上指定できます。 インスタンス ID を指定しない場合は、スケール セット内のすべての VM が停止されます。 複数の VM を停止するには、それぞれのインスタンス ID をスペースで区切ります。
次の例では、myScaleSet という名前のスケール セットおよび myResourceGroup リソース グループ内のインスタンス 0 を停止します。 独自の値を次のように指定します。
az vmss stop --resource-group myResourceGroup --name myScaleSet --instance-ids 0
停止した VM は割り当てられたままであり、引き続きコンピューティングの料金が発生します。 VM の割り当てを解除してストレージの料金のみが課金されるようにするには、az vmss deallocate を使用します。 複数の VM の割り当てを解除するには、それぞれのインスタンス ID をスペースで区切ります。 次の例を実行すると、myScaleSet という名前のスケール セットおよび myResourceGroup リソース グループ内のインスタンス 0 が停止され、割り当てが解除されます。 独自の値を次のように指定します。
az vmss deallocate --resource-group myResourceGroup --name myScaleSet --instance-ids 0
スケール セット内の VM を起動する
スケール セット内の 1 つ以上の VM を起動するには、az vmss start を使用します。 --instance-ids
パラメーターでは、起動する VM を 1 つ以上指定できます。 インスタンス ID を指定しない場合は、スケール セット内のすべての VM が起動されます。 複数の VM を起動するには、それぞれのインスタンス ID をスペースで区切ります。
次の例では、myScaleSet という名前のスケール セットおよび myResourceGroup リソース グループ内のインスタンス 0 を起動します。 独自の値を次のように指定します。
az vmss start --resource-group myResourceGroup --name myScaleSet --instance-ids 0
スケール セット内の VM を再起動する
スケール セット内の 1 つ以上の VM を再起動するには、az vmss restart を使用します。 --instance-ids
パラメーターでは、再起動する VM を 1 つ以上指定できます。 インスタンス ID を指定しない場合は、スケール セット内のすべての VM が再起動されます。 複数の VM を再起動するには、それぞれのインスタンス ID をスペースで区切ります。
次の例では、myScaleSet という名前のスケール セットおよび myResourceGroup リソース グループ内のインスタンス 0 を再起動します。 独自の値を次のように指定します。
az vmss restart --resource-group myResourceGroup --name myScaleSet --instance-ids 0
スケール セットから VM を削除する
スケール セット内の 1 つ以上の VM を削除するには、az vmss delete-instances を使用します。 --instance-ids
パラメーターでは、削除する VM を 1 つ以上指定できます。 インスタンス ID に * を指定した場合は、スケール セット内のすべての VM が削除されます。 複数の VM を削除するには、それぞれのインスタンス ID をスペースで区切ります。
次の例では、myScaleSet という名前のスケール セットおよび myResourceGroup リソース グループ内のインスタンス 0 を削除します。 独自の値を次のように指定します。
az vmss delete-instances --resource-group myResourceGroup --name myScaleSet --instance-ids 0
次のステップ
スケール セットに対する他の一般的なタスクとして、アプリケーションのデプロイや VM インスタンスのアップグレードがあります。 Azure CLI を使用して自動スケール ルールを構成することもできます。