/Fp (.pch ファイルの名前の指定)
既定のパス名を使用する代わりにプリコンパイル済みヘッダーのパス名を指定します。
構文
/Fppathname
解説
/Fp オプションを /Yc (プリコンパイル済みヘッダー ファイルの作成) または /Yu (プリコンパイル済みヘッダー ファイルの使用) と共に使用して、プリコンパイル済みヘッダー (PCH) ファイルのパスとファイル名を指定します。 既定では、/Yc オプションにより、ソース ファイルのベース名と pch 拡張子を使用して PCH ファイル名が作成されます。
拡張子を pathname の一部として指定しない場合は、pch の拡張子が想定されます。 pathname の最後にスラッシュ (/) を使用してディレクトリ名を指定する場合、既定のファイル名は vcversion0.pch です。ここで、version は Visual Studio ツールセットのメジャー バージョンです。 このディレクトリが存在している必要があります。そうでないと、エラー C1083 が生成されます。
Visual Studio 開発環境でこのコンパイラ オプションを設定するには
プロジェクトの [プロパティ ページ] ダイアログ ボックスを開きます。 詳細については、Visual Studio での C++ コンパイラとビルド プロパティの設定に関する記事を参照してください。
[構成プロパティ]>[C/C++]>[プリコンパイル済みヘッダー] のプロパティ ページを選択します。
[プリコンパイル済みヘッダー出力ファイル] プロパティを変更します。
このコンパイラ オプションをコードから設定するには
- 以下を参照してください。AdditionalOptions
例
プログラムのデバッグ ビルド用にプリコンパイル済みヘッダー ファイルの名前付きバージョンを個別に作成するには、次のようなコマンドを指定します。
CL /DDEBUG /Zi /Yc /FpDPROG.PCH PROG.CPP
次のコマンドは、MYPCH.pch という名前のプリコンパイル済みヘッダー ファイルを使用することを指定します。 コンパイラによって、PROG.cpp のソース コードが MYAPP.h の末尾までプリコンパイルされ、プリコンパイル済みコードが MYPCH.pch に配置されます。 次に、MYPCH.pch の内容を使用し、残りの PROG.cpp をコンパイルして .obj ファイルが作成されます。 この例の出力は、PROG.exe という名前のファイルです。
CL /YuMYAPP.H /FpMYPCH.PCH PROG.CPP
関連項目
出力ファイル (/F) オプション
MSVC コンパイラ オプション
MSVC コンパイラ コマンド ラインの構文
パス名の指定