Dynamics 365 Customer Insights - Data のセグメントの使用
Dynamics 365 Customer Insights - Data は、人工知能を適用して Dynamics 365 Sales、Service、Customer Insights - Journeys などの他のアプリで収集した豊富な顧客データ プールを分析します。 標準機能では、 それぞれの取引先担当者ごとに精度の高い解析が生成されるため、それぞれの情報の把握と使用が容易になります。 統合ソリューションにより、以下のことが可能になります:
- Dynamics 365 Customer Insights - Journeys から Customer Insights - Data にデータを読み込み、他のソースからの顧客データと結合する。
- データのクリーニング、強化、ファジー マッチングなどを適用します。
- Customer Insights - Data で作成されたセグメントを使用して、Dynamics 365 Customer Insights - Journeys で体験のターゲットを設定します。
詳細については、Customer Insights - Data ドキュメント を参照してください。
前提条件
Dynamics 365 Customer Insights - Data は、Dynamics 365 Customer Insights - Journeys とは独立した製品です。 このトピックで説明する機能を使用するには、Dynamics 365 Customer Insights - Journeys と統合する前に、Customer Insights - Data インスタンスが既に使用可能である必要があります。 統合の試用をするにあたっては、Customer Insights - Data ライセンスの試用版、または実稼働版のどちらでも使用できますが、継続して使用をするには完全版のライセンスの購入が必要となります。
概要: Customer Insights - Journeys の Customer Insights - Data セグメントで作業する
このセクションでは、Customer Insights - Data と Customer Insights - Journeys 間で共有されているセグメントを使用して作業をする方法について説明します。 詳細な手順については、このトピックの後半部分を参照してください。
Customer Insights - Data と Customer Insights - Journeys を接続して、取引先担当者レコードへのアクセス権を付与します
Customer Insights - Data には、取引先担当者レコードなどの情報を保持するための独自のデータベースと、その情報を操作するための独自のツール (セグメント作成ツールなど) があります。 Customer Insights - Data がマーケティングの取引先担当者レコードを使用した作業を行うには、Customer Insights - Journeys データベースへのアクセス権が必要となります。 この設定を行うには、Customer Insights - Journeys インスタンスを Customer Insights - Data のデータ ソースとして追加します。
詳細情報については、Customer Insights - Dataのドキュメント内の データ ソースの追加 を参照してください。
Customer Insights - Data セグメントを Customer Insights - Journeys セグメントにエクスポートする
Customer Insights - Data のセグメントをエクスポートして、Customer Insights - Journeys に取り込みます。 システムでは直接通信できるため、接続が設定されると Customer Insights - Data で数回クリックするだけでセグメントをエクスポートできます。 この設定を行うには、Customer Insights - Journeys インスタンスを Customer Insights - Data のエクスポート先として追加します。
これをセットアップする方法の詳細については、このトピックの後半部分を参照してください。
Customer Insights - Journeys 内の Customer Insights - Data のセグメントは定期的にミラーリングされ、更新されます
Customer Insights - Data でシステム環境設定を変更することにより、Customer Insights - Data セグメントの自動更新の頻度を構成できます。 詳細情報については、Customer Insights - Data のドキュメント内のトピック、スケジュール タブ を参照してください。 エクスポート処理はいつでも手動で行うことができます。
Customer Insights - Journeys のセグメントが Customer Insights - Data によって更新されるたびに、Customer Insights - Journeys 側のセグメントが完全に置き換わります。 増分更新は行わないため、Customer Insights - Journeys ツールを使用してカスタマイズを行ったセグメントは上書きされます。
セグメントが Customer Insights - Journeys でライブになっている場合でも、Customer Insights - Data ではセグメントを停止せずに更新できます。
Customer Insights - Data のセグメントは、Customer Insights - Journeys 内では静的セグメントのように表示されます
Customer Insights - Data から Customer Insights - Journeys にエクスポートされたセグメントは、静的セグメントのように見えます。 Customer Insights - Journeys では、セグメント内の取引先担当者を確認できますが、Customer Insights - Data でセグメントを作成するのに使用される論理ルールは確認できません。 これらのセグメントのクエリ条件を変更するには、Customer Insights - Data で作業し、システムの同期を許可する必要があります。
注
Customer Insights - Journeys の静的セグメントの表示は、Customer Insights - Data のセグメントの表示とは異なります。 Customer Insights - Journeys では、ドラフト セグメントの デザイナー タブにデータベース内すべての取引先担当者の一覧が表示され、一覧にある各取引先担当者がそのセグメントのメンバーであるかどうかを示すチェック ボックスが使用されます。 ライブ セグメントの場合は、Customer Insights - Journeys でもメンバー タブが表示され、そのセグメントのメンバーである取引先担当者のみが表示されます。 Customer Insights - Data では、セグメントに含まれる取引先担当者の一覧だけが表示されます。
Customer Insights - Data のセグメントは、Customer Insights - Journeys にて新たな取引先担当者を作成することはありません
セグメントを Dynamics 365 Customer Insights - Journeys にエクスポートすると、結果として生成されるセグメントには、Customer Insights - Data のセグメントから受信する取引先担当者 ID と一致し、Customer Insights - Journeys 内に既に存在する取引先担当者のみが含まれます。 Customer Insights - Journeys に存在しない (別のデータ ソースから取得された可能性がある) ID を持つ Customer Insights - Data の取引先担当者は無視されるため、Customer Insights - Journeys で新しい取引先担当者は作成されません。
Customer Insights - Data セグメントには、Customer Insights - Journeys の全般タブの詳細が表示されます
Customer Insights - Journeys のセグメントが Customer Insights - Data によって管理されているかどうかを確認するには、セグメントを開き、全般 タブに移動します。次のフィールドはセグメントが Customer Insights - Data から取得されたことを示し、統合についての情報を提供します。
- 外部ソース: Customer Insights - Data から取得されたセグメントの「Customer Insights」の値を表示します。 Dynamics 365 Customer Insights - Journeys でネイティブに定義されたセグメントの場合、このフィールドは空白です。
- 外部セグメント URL: セグメントが取得された Customer Insights - Data インスタンスの URL を表示します。 URL を開くには、このフィールドの末尾にある地球ボタンを選択します。 Dynamics 365 Customer Insights - Journeys でネイティブに定義されたセグメントの場合、このフィールドは空白です。
- 説明 には、 Customer Insights - Data からのエクスポートまたは再エクスポートによってセグメントが最後に更新された日時を表示します。 このフィールドは空白であるか、Dynamics 365 Customer Insights - Journeys でネイティブに定義されているセグメントのカスタム説明テキストを保持します。
Customer Insights - Journeys のセグメントをマーケティングで使用するには、Customer Insights - Data のセグメントを本番リリースする必要があります
Customer Insights - Data から Customer Insights - Journeys に新しいセグメントが到達すると、そのセグメントはドラフト状態になります。 顧客体験で使用するには、Customer Insights - Journeys でネイティブに作成したセグメントと同じ方法でライブに移行する必要があります。
セグメントが Customer Insights - Journeys でライブになっても、Customer Insights - Data ではセグメントを停止せずに更新できます。
Customer Insights - Journeys の Customer Insights - Data セグメントは編集しないでください
Customer Insights - Journeys のネイティブツールを使用することで、Customer Insights - Data からエクスポートされたセグメントの取引先担当者を追加/削除することができますが、これらの変更をしないでください。 変更内容は、次に Customer Insights - Data がセグメントを更新した際に上書きされてしまいます。 エクスポートされたセグメントを変更する必要がある場合は、Customer Insights - Data にて直接作業をおこなってください。
Customer Insights - Journeys の連絡先を Customer Insights - Data に追加します
Customer Insights - Journeys の取引先担当者を Customer Insights - Data で利用可能とするには、Customer Insights - Data の設定を行い、Customer Insights - Journeys データベースをデータソースとして使用します。 Customer Insights - Data から、 Microsoft Dataverse データ ソース タイプを使用して Customer Insights - Journeys へと接続をし、通常の Customer Insights - Journeys の資格情報を使用してサインインします。
完全な手順については、 Dataverse から Customer Insights - Data にデータをインポートする を参照してください。
Customer Insights - Journeys のインスタンスがデータソースとして接続したあとは、 Customer Insights - Data の顧客情報とデータを 統合 する必要があります。 詳細情報については、 Customer Insights - Data のドキュメント内のトピック データの統合 を参照してください。
データソースの設定がされると、処理が継続され、自動的に更新されます。 通常はこの設定は初回に行うのみとなります。
Customer Insights - Journeys アプリを Customer Insights - Data のエクスポート先として設定する
Customer Insights - Data で作成したセグメントを Dynamics 365 Customer Insights - Journeys で利用できるようにするには、Customer Insights - Journeys インスタンスを Customer Insights - Data のエクスポート先として設定する必要があります。 ユーザーはこれを 1 回のみ行う必要があります。
Customer Insights - Data で Dynamics 365 Customer Insights - Journeys インスタンスをエクスポート先として設定する方法:
Customer Insights - Data にサインインします。
データ>エクスポート先 へと移動します。
コマンド バーで、 エクスポート先の追加 を選択します。
エクスポート先の編集 ダイアログが開きます 次の設定を行います。
- 種類: Dynamics 365 Customer Insights - Journeys (セグメント) を選択します。
- サーバーアドレス: Dynamics 365 Customer Insights - Journeys インスタンスのフルドメイン名を入力します。
- サーバー管理者アカウント: サインイン を選択すると、ポップアップウィンドウが開き、 Dynamics 365 Customer Insights - Journeys インスタンスにサインインできます。 Customer Insights - Journeys インスタンスの管理者権限を持つアカウントを使用してサインインします。
- どの Customer Insights - Data フィールドが Dynamics 365 の取引先担当者 IDと一致しているか: Customer Insights - Journeys にて取引先担当者 IDを格納している Customer Insights - Data のフィールドを選択します。 通常はここで ContactId を選択しますが、カスタマイズがされている場合はこの限りではありません。
- 表示名称: Customer Insights - Data の対象リストに表示する対象先の名称を入力します。
次へ を選択し、 エクスポートするセグメントの選択 ページへと進みます。 Customer Insights - Data にて利用可能なセグメントはすべてここに一覧表示されます。 Customer Insights - Journeys へとエクスポートを行うセグメントのチェックボックスをオンにします。 この設定は後で行うこともできます、セグメントをまだ作成していない場合は作成後にこの設定を行ってください。
メモ
セグメント一覧には、下書きセグメントおよび非アクティブなセグメントを含む、現在定義されているすべてのセグメントが含まれます。 ここで、下書きセグメントおよび非アクティブなセグメントを選択できますが、これらのセグメントは Dynamics 365 Customer Insights - Journeys にエクスポートされることはありません。
保存 を選んで、新しいエクスポート先を保存します。
Customer Insights - Data のセグメントを構成して Customer Insights - Journeys にエクスポートする
エクスポートに際して新しいセグメントを作成する、または既存のセグメントのエクスポートを開始する場合は、そのセグメントを適切なエクスポート先に追加して、接続先の Customer Insights - Journeys インスタンスで使用できるようにします。 セグメントのエクスポートを有効にした後は、そのエクスポート先からセグメントを削除 するまでは、定期的に更新 されます。
新しい Customer Insights - Data のセグメントを Customer Insights - Journeys インスタンスにエクスポートする方法:
Customer Insights - Data にサインインします。
セグメントに移動します。
エクスポートを行うセグメントを検索し、 すべてのアクションを展開 ボタン (縦に並んだ3つの点として表示されています) を選択してアクションメニューを開きます。 追加先 メニューを開き、セグメントの追加を行うエクスポート先を指定します。
注意
追加先 メニューには現在のセグメントがまだエクスポートされていない対象先のみが表示されます。
Note
セグメント一覧には、下書きセグメントおよび非アクティブなセグメントを含む、現在定義されているすべてのセグメントが含まれます。 下書きセグメントおよび非アクティブなセグメントをエクスポート先として追加できますが、これらのセグメントは Dynamics 365 Customer Insights - Journeys にエクスポートされることはありません。
Customer Insights - Journeys にエクスポートする Customer Insights - Data セグメントのリストを編集する
任意の宛先にエクスポートされる Customer Insights - Data セグメントのリストを編集して、エクスポートおよび更新されるセグメントの追加または削除をすることができます。 それには、次を実行します。
- Customer Insights - Data にサインインします。
- 管理>エクスポート先へと移動します。
- 編集をするエクスポート先を検索し、 アクション ボタン (縦に並んだ3つの点として表示されています) を選択してアクションメニューを起動します。そして、アクションメニューから 編集 を選択します。
- エクスポート先の編集 ダイアログが開き、エクスポート先の設定画面が表示されます。
- 次へ を選択し、 エクスポートするセグメントの選択 ページへと進みます。 Customer Insights - Data にて現在利用可能なすべてのセグメントがここに一覧表示されます。 エクスポートを行うセグメントのチェック ボックスをオンにし、エクスポートを行わないセグメントのチェック ボックスをオフにします。
- 保存を選択して、変更を保存します。
Note
エクスポートのリストからセグメントを削除すると、Customer Insights - Data ではそのセグメントの更新がされません。しかし最後にエクスポートされたセグメントは Dynamics 365 Customer Insights - Journeys に残ります。
統合されたセグメントを手動で更新する
Customer Insights - Data の 更新スケジュール に基づいて、セグメントは一日に数回自動更新されますが、任意のタイミングで手動で更新することができます。 それには、次を実行します。
- Customer Insights - Data にサインインします。
- データ>エクスポート先 へと移動します。
- 対象リストの上部にあるエクスポート ボタンを選択します。 これは、すべての使用可能な対象先へのエクスポートをトリガーします。